コーヒーブレイク

ちょっと一息

アイルランド −音楽の旅−

ティン・ホイッスルって、知っていますか?指穴が6つだけの素朴な縦笛。そのティン・ホイッスルを習いにアイルランドのサマースクールに参加しました。私のクラスメートは、フランス・ドイツ・スイス・オランダ・イングランドからの人と、アイルランドの人たち。その人たちとの最初の会話は、「どうしてアイリッシュ・ミュージックをしているの?こんな遠くまで、笛のレッスンに来るなんて」-----本当に、どうしてだろう?

  アイルランドはケルト民族の国。ケルト人は神々・妖精とともに暮らし、自然のすべてに精霊が宿っていると信じていました。その精神が日本人である私の心と何か通じるものがあると感じていました。そして2年前、ある日本人のバンドを通してアイリッシュ・ミュージックと出会うことになったのです。
 
サマースクールのレッスンでは、楽譜を使いません。耳で曲を覚えて、先生の指を見ながら、ひたすら繰り返し演奏します。今まで日本で受けてきたレッスンは、始めに楽譜を見て、まずは楽譜通りに吹く。その後、曲を覚えてアレンジをしていくという順なので、なかなか曲が覚えられなかった。どうしても楽譜を見ないと、演奏できなかったので、このアイルランドの練習には、ついていく自信が持てませんでした。ところが、始めから楽譜を見ないで練習すると、なんと次の日には、なんとなく吹けているのです。頭ではなく、体がその曲を覚えていました。
 

 
そもそもアイルランドの音楽は、誰かが曲を作り、演奏しているのを別の人が聞いて、気に入ったら覚えて、別の場所で演奏する。またそれを誰かが、別の場所で演奏する。という風にして拡がっていったものなので、もともと楽譜なんてなかったのです。だから、楽譜に頼らないで演奏するのが当たり前。また、楽譜を見ていたら本当の意味で演奏なんてできないのです。

では、アイルランドでは実際どのように演奏されているのでしょうか?

それはこの写真そのものです。そう、パブでビールを飲みながら、音楽好きな人たちが次々と集り、セッションが始まります。打ち合わせは?ほとんど無いに等しい。いろんなパブで、いろんな人たちが集まって、なんとなくリーダーが決まります。そのリーダーがグループをなんとなく引っ張って、次の曲次の曲へと、演奏が続きます。リーダー以外の人は、他の人の演奏を聴いて、知っている曲だったら参加、知らなかったら聴いている。このあいまいさがなんとも気楽で、癒されます。私も知っている曲が演奏されると、嬉しくてそわそわするのだけれど、まだまだセッションに参加できる実力はなく、今回は聴くだけ。悔しい。セッションに参加できたら、どれほど楽しいことでしょう!次に、また来られる日があるかどうかはわからないけれど、パブデビューを目標に、もっと練習しよう。

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