ロスカットのルール(法人のお客様)

「ロスカット」とは、お客様の損失の拡大を防ぐため、当社所定の方法により、お客様の計算において強制的にお客様のポジションの全部を反対売買により決済することができるルールをいいます。

■ロスカット基準

有効比率が100%未満となった時点
有効比率 = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100

有効証拠金が必要証拠金を下回った時点でロスカットとなります。

例1)次の条件で保有中のUSDJPYの買いポジション2Lot(2,000通貨)が、ロスカットとなった場合

・買いポジションの約定価格が116.230円
・預託金が5,000円
・USDJPYの売りレートが115.969円
・1Lotあたりの必要証拠金が2,240円

「必要証拠金」 = 4,480円
必要証拠金 = 1Lotあたりの必要証拠金(2,240円)× 2Lot(2,000通貨)

「有効証拠金」= 4,478円

評価損益(時価評価) = { 売り(評価レート)- 買い(約定価格)}× 2,000通貨
= (115.969円 - 116.230円) × 2,000通貨
= -522円

有効証拠金 = 預託金(5,000円) + 評価損益(-522円)= 4,478円

「有効比率」 = 99.96% < 100%
有効比率 = 有効証拠金(4,478円) ÷ 必要証拠金(4,480円) × 100 = 99.96%

例2)次の条件でUSDJPYの買いレートが116.230円のとき、2Lot(2,000通貨)を買った直後にロスカットとなった場合

・預託金が4,480円
・USDJPYの売りレートが116.227円
・1Lotあたりの必要証拠金が2,240円

「必要証拠金」= 4,480円
必要証拠金 = 1Lotあたりの必要証拠金(2,240円)× 2Lot(2,000通貨)

「有効証拠金」= 4,480円
保有ポジションがないため、有効証拠金 = 預託金
「必要証拠金」が「有効証拠金」の範囲内(同額)であるため、2Lot(2,000通貨)の買い注文が約定

「有効証拠金」 = 4,474円

評価損益(時価評価) = { 売り(評価レート)- 買い(約定価格)}× 2,000通貨
= (116.227円 - 116.230円) × 2,000通貨
= -6円

有効証拠金 = 預託金(4,480円)+ 評価損益(-6円)= 4,474円

「有効比率」 = 99.87% < 100%
有効比率 = 有効証拠金(4,474円)÷ 必要証拠金(4,480円) × 100 = 99.87%

通常、売りレートと買いレートでは、買いレートの方が高く、売りレートの方が安いため、有効証拠金の全額を必要証拠金として、ポジションを保有された場合、新規約定直後にロスカットとなる可能性がありますので、ご注意ください。

■ロスカット判定

数秒(1~10秒)ごとに判定

■ロスカット執行のタイミング

ロスカット判定と有効比率が100%未満となったタイミングにより、有効比率が100%未満となってからロスカットが執行されるまでの間隔は一定ではありません。

例1)ロスカット判定②直前に有効比率が100%未満となった場合、ロスカット判定②で、ロスカットが執行します。

例2)ロスカット判定②直後に有効比率が100%未満となった場合、ロスカット判定③で、ロスカットが執行します。

■ロスカット執行方法

約定日時が古いポジションから順に、ポジションごとに成行決済となります。

未決済ポジション

約定日時

ロスカットが執行される順番

ポジションC

新しい

古い

3番

ポジションB

2番

ポジションA

1番

・市場の状況によっては決済約定の順番が前後する場合があります。
・同じ通貨ペアで複数のポジションを保有されている場合、順番に約定していくため、決済約定価格がポジションごとに異なる場合があります。
・ロスカットが執行された時点で、レートが配信されてない通貨ペアについては、決済することができないため、ポジションが一時的に残りますが、レートの配信が再開した時点の市場レートで成行決済となります。

■ロスカットの注意点

・各国の祝祭日や経済動向、取引時間帯等によって、通貨の種類を問わず、流動性が低くなり、ロスカットを含む意図した取引ができない場合があります。
・週末から週明けにかけて、為替の変動幅が大きくなった場合や重要指標発表、その他の事由により、ロスカットによる損失が預託金を超える場合があり、これを週末リスクといいます。詳しくは、週末リスクをご確認ください。
・ロスカットは、損失の拡大を防ぐことを目的とはしていますが、損失を限定させるものではありませんので、ご注意ください。