経済ニュース

<< 一覧に戻る

2025年05月17日(土)05時33分

NY外為市況=一時146円台回復

--------------------------------------
日本時間午前5時33分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  145.93 + 0.26 (+ 0.18%) 146.10 / 144.92
ユーロ・ドル 1.1149 - 0.0038 (- 0.34%) 1.1220 / 1.1131
ポンド・ドル 1.3279 - 0.0026 (- 0.20%) 1.3333 / 1.3251
ドル・スイス 0.8389 + 0.0030 (+ 0.36%) 0.8401 / 0.8327
------------------------------------
<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*米住宅着工件数(4月)21:30
結果 136.1万件
予想 136.4万件 前回 133.9万件(132.4万件から修正)
*建設許可件数(4月)21:30
結果 141.2万件
予想 145.0万件 前回 148.1万件(146.7万件から修正)
*米輸入物価指数(4月)21:30
結果 0.1%
予想 -0.3% 前回 -0.4%(-0.1%から修正)(前月比)
*ミシガン大消費者信頼感指数(5月速報値)23:00
結果 50.8
予想 53.5 前回 52.2
・1年先のインフレ期待
結果 7.3%
予想 6.5% 前回 6.5%
・5-10年先のインフレ期待
結果 4.6%
予想 4.4% 前回 4.4%
※発言・ニュース
*米国、貿易相手国への関税率を2-3週間以内に決定
 トランプ大統領は貿易相手国に対する関税率を向こう2-3週間以内に決定すると述
べ、全ての相手国と協定を交渉するだけの余力が政権にはないと説明した。トランプ大
統領は16日、相手国が米国で事業を行うために支払う対価について、ベッセント財務
長官とラトニック商務長官が各国に書簡を送付すると述べた。
*FRB、今後数年かけて人員を約10%削減する計画
 FRBは今後数年かけて人員を約10%削減する計画だと伝わっている。主に自然減
を通じて実施する。パウエルFRB議長が16日、職員に文書で通知した。
*ロシアが5地域の割譲要求
 ウクライナとロシアの代表団がトルコのイスタンブールで協議した。両国の直接協議
は3年余りで初めて。ただ、この侵攻を終わらせる和平合意への期待は後退している。
ブルームバーグが伝えた。
*レーンECBチーフエコノミスト
・米関税の不確実性は6月の見通しに反映される。
・6月の見通しには代替シナリオが含まれる。
・ECBは下半期に戦略見直しを公表する。
-----------------------------------
<月曜日の材料と事前予想>
【英国】
ライトムーブ住宅価格(5月)08:01
予想 N/A 前回 1.4%(前月比)
予想 N/A 前回 1.3%(前年比)
【中国】
鉱工業生産指数(4月)11:00
予想 5.8% 前回 7.7%(前年比)
予想 6.4% 前回 6.5%(年初来・前年比)
小売売上高(4月)11:00
予想 6.0% 前回 5.9%(前年比)
予想 4.9% 前回 4.6%(年初来・前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(4月)18:00
予想 2.2% 前回 2.2%(前年比)
予想 2.7% 前回 2.7%(コア・前年比)
【米国】
景気先行指数(4月)23:00
予想 -0.8% 前回 -0.7%(前月比)
ボスティック・アトランタ連銀総裁が挨拶
ジェファーソンFRB副議長がイベント出席
ローガン・ダラス連銀総裁が講演
ウィリアムズNY連銀総裁が討論会参加(質疑応答あり)
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁が講演(質疑応答あり)
-----------------------------------
 きょうのNY為替市場はドル高が強まり、ドル円は146円台まで一時回復した。本
日は一時144円台に下落する場面も見られていたが、NY時間に入って買い戻される
展開。この日発表のミシガン大消費者信頼感指数がドル高を誘発したようで、全体指数
は50.8と過去2番目に低い数字となったものの、1年先のインフレ期待が7.3%
と記録的な水準に上昇したことから、市場も反応を余儀なくされたようだ。
 FRBの年内利下げ期待もやや後退しており、短期金融市場では2回の利下げは10
0%織り込んでいるものの、3回についてはほぼ可能性無しという状況になっている。
 ただ、市場のドル安への警戒は根強い。オプション市場では、ドル安を想定したポジ
ションが増えており、ドル離れといった為替市場の構造変化を予想する動きがますます
強まっている。米中協議の進展を受けたリスク選好も一巡し、市場も次の展開に備えて
いる中、ドル離れへの警戒は根強くあるようだ。
 ユーロドルは1.1130ドル付近まで一時下落。1.12ドル台での売り圧力は依
然として強く、上値を抑えられている。4月下旬以降の下げトレンドは依然として続い
ているようだ。ただ、ユーロドルの上値期待も根強い。アナリストはレポートで、投機
筋がドルに対する売りポジションを継続する中、ユーロが対ドルで現在の上昇を拡大す
る可能性はあると指摘。
 市場とコンセンサス予想が年内のECBの2回の追加利下げの見通しで一致しつつあ
るが、リスクは依然としてドル安方向に偏っているという。ユーロドルの短期的な目安
として、1.12ドルが依然有効と見ているが、ドルの戦略的売り圧力が残る中、1.
13ドルを試す可能性は1.11ドルを試す可能性よりも高いという。
 ポンドドルは売りに押され、一時1.32ドル台半ばに下落。本日の21日線が1.
3310ドル付近に来ているが、その下での推移が続いており、強い上値抵抗となって
いる状況に変化はない。ただ、下放れる動きも見せていない状況。先週の英中銀の金融
政策委員会(MPC)で利下げ期待が後退していることも、ポンドドルの下値をサポー
トしているようだ。
 来週は4月の英消費者物価指数(CPI)が発表され、高い数字が見込まれている。
全国最低賃金の引き上げや雇用者の国民保険負担の増加などの特殊要因で前月から加速
すると予想されている。総合指数は前月比で1.1%、前年比で3.3%、コア前年比
で3.6%が見込まれている。
MINKABU PRESS