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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 143.57 - 0.46 (- 0.32%) 144.08 / 142.68
ユーロ・ドル 1.1803 + 0.0016 (+ 0.14%) 1.1829 / 1.1761
ポンド・ドル 1.3748 + 0.0016 (+ 0.12%) 1.3789 / 1.3704
ドル・スイス 0.7918 - 0.0013 (- 0.16%) 0.7944 / 0.7872
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<きょうの材料>
【米国】
*米製造業PMI(6月・確報)22:45
結果 52.9
予想 52.0 前回 52.0
*ISM製造業景気指数(6月)23:00
結果 49.0
予想 48.8 前回 48.5
*米求人件数(5月)23:00
結果 776.9万人
予想 730.0万人 前回 739.5万人(739.1万人から修正)
*米建設支出(5月)23:00
結果 -0.3%
予想 -0.2% 前回 -0.2%(-0.4%から修正)(前月比)
*パウエル議長
・インフレは予想し、期待したまさにその通り推移。
・インフレの数値は夏にかけて上昇すると予想。
・様子見し、さらに情報を集めるのが賢明だと思う。
・米経済は極めて良好な状態。
・FOMCではかなりの過半数が年内利下げを想定。
・労働市場は緩やかに冷えつつあると認識。
・どの会合も選択肢から排除しない。データ次第。
・7月が利下げ検討に早過ぎるかどうかは言えない。
*ベッセント財務長官
・本日の午後に米上院で税制改正案が可決される。
・税法案は働く人々にとって有利な法案。
・費用以上の効果をもたらし、余剰となる可能性も。
・母親、子供、メディケイドを必要とする人々にメディケイドの提供を要望。
・メディケイドをパンデミック以前の水準に戻すことを要望。
・貿易協定は来週の議題
・インドとの貿易協定は非常に近い。
・中国からのレアアース磁石の流入が早まることを期待。
・中国の磁石は4月以前と同様にまだ流入していない。
・FRBの利下げは遅すぎるかもしれないと再言及。
*植田日銀総裁
・ECBのフォーラムに出席。
・基調的なインフレは物価目標を下回る。
・通商協議に関する具体的な発言は控えたい。
・中立金利見込みのレンジは極めて広い。
*米上院、減税・歳出削減法案を可決
米上院はトランプ大統領の減税・歳出削減法案を可決した。上院は「ワン・ビッグ・
ビューティフル・ビル」と呼ばれる3.3兆ドル規模の減税・歳出削減法案を、賛成5
1票・反対50票の僅差で可決。投票は同数となり、決定票をヴァンス副大統領が投じ
た。法案成立は下院では保証されていない。保守派はさらなる歳出削減を求めている一
方、穏健派はメディケイド(低所得者向け医療保険)などの社会的セーフティネットへ
の削減に懸念を示している。
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<明日の材料と事前予想>
【豪州】
小売売上高(5月)10:30
予想 0.4% 前回 -0.1%(前月比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏失業率(5月)18:00
予想 6.2% 前回 6.2%
【米国】
ADP雇用者数(6月)21:15
予想 9.2万人 前回 3.7万人(前月比)
参議院選・7党党首討論会(日本記者クラブ)
デギンドスECB副総裁がECBフォーラム討論会出席
ラガルドECB総裁がECBフォーラム閉会挨拶
中国「世界平和フォーラム」開催(4日まで)
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きょうのNY為替市場、ドル円は下に往って来いの展開となった。NY時間にかけて
ドル安が強まり、ドル円も142円台に下落。しかし、NY時間に入ってドルの買い戻
しが強まったことで、それまでの下げをほぼ取り戻している。値ごろ感の買い戻しに加
え、この日発表の米求人件数が予想外に強い内容となったことや、この日はパウエルF
RB議長がECBのフォーラムに出席していたが、先日の議会証言と同様に利下げには
オープンな姿勢は示したものの、待ちの姿勢を強調しており、今後の関税の影響による
インフレの上昇の可能性に言及していた。
ただ、市場の利下げ期待に変はなく、短期金融市場では年内2回か3回の利下げを織
り込んでいるが、ドル安に過熱感も見られていただけに、買い戻しも出ているようだ。
本日は植田総裁もECBのフォーラムに出席し、「基調的なインフレは物価目標を下回
る」と述べ、利上げに慎重姿勢を示していた。なお、トランプ大統領は、日本との貿易
協定締結は見込めないと述べ、日本は30%、35%、あるいは「われわれが決めるい
かなる数字でも」関税を支払う可能性が高いと語っていた。
なお、米求人件数については、主な要因はレジャー・ホスピタリティ業界での求人の
急増で、主に1つの業界に集中していた面もあり、雇用主が人員拡大に慎重である姿勢
もうかがえるとの見方も出ていた。
ユーロドルは1.17ドル台に伸び悩んだ。本日も根強いドル安期待からロンドン時
間には1.1830ドル付近まで一時上昇。前日まで8日続伸するなどユーロはドル安
の受け皿となってきたが、RSIが70を超えるなど、さすがに過熱感も指摘される
中、本日は戻り売りが出ていたようだ。
一部からは、ユーロは最近の上昇を受け、今後数カ月で一時的に下落する可能性があ
るとの指摘も出ている。ユーロにはすでに多くの好材料が織り込まれており、今後3カ
月で1.14ドルまで下落する可能性があると指摘。ただし、上昇トレンドの終わりを
意味するものではなく、今後12カ月でユーロドルは1.20ドルまで上昇すると予想
している。
ポンドドルはロンドン時間に1.37ドル台後半まで上昇していたものの、NY時間
に入って1.37ドル台前半まで伸び悩む展開。米政策の不透明感によるドル安を背景
に、ポンドドルは21年10月以来の高値を更新していた。ポンドは底堅い値動きが続
いているが、英財政問題が重しとなり、今後ポンドが下落するリスクもあるとの指摘が
アナリストから出ている。
労働党政権が提案している福祉改革による歳出削減策は、与党内の反発を招いてお
り、議会では数十人の労働党議員が改革案に反対票を投じる見通し。
同アナリストは、今後の歳出削減が実現しなければ、秋の予算で増税または追加の国
債発行が必要になると指摘。どちらの選択肢もポンドに下押し圧力をかけると見られて
いる。
MINKABU PRESS