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日本時間午前5時33分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 146.24 - 0.09 (- 0.06%) 146.79 / 145.76
ユーロ・ドル 1.1697 - 0.0023 (- 0.20%) 1.1750 / 1.1663
ポンド・ドル 1.3582 - 0.0004 (- 0.03%) 1.3620 / 1.3533
ドル・スイス 0.7965 + 0.0022 (+ 0.28%) 0.7988 / 0.7920
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<きょうの材料>
*米新規失業保険申請件数(7月5日週)21:30
結果 22.7万人
予想 23.5万人 前回 23.2万人(23.3万人から修正)
*米30年債入札結果
最高落札利回り 4.889%(WI:4.890%)
応札倍率 2.38倍(前回:2.43倍)
*ムサレム・セントルイス連銀総裁
・関税がインフレを上昇させると予想。
・ドル下落はインフレにつながる可能性。
・実効関税率は最終的に10%台か20%台の可能性。
・労働市場の下振れへの対応において政策は適切な位置にある。
・スタグフレーションの環境にあるとは考えていない。
・6月分のインフレ指標には関税の影響が出始める。
*ウォラーFRB理事
・7月利下げは検討可能と再言及。
・現在は引き締め過ぎている。
・金利を巡る私の見解は政治的なものではない。
・現在の政策金利はなお非常に抑制的。
・FRBのバランスシートは縮小すべき。
・ただ、一部が考えるほど必要ではない。
・2.7兆ドルが十分な準備預金の目安。
・バランスシートを短期債へのシフトを検討する必要。
*デーリー・サンフランシスコ連銀総裁
・年内2回の利下げが最も可能性の高いと見込む。
・物価安定に向けて進展。
・輸入業者と小売業者が一部関税を吸収。
・消費者は支出を鈍化させているが、停止はしていない。
・追加関税は消費者物価の大幅な上昇を招かない。
・2%のインフレへの持続可能な道筋にあると確信。
・関税が輸入品以外の分野に波及すれば懸念。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
鉱工業生産指数(5月)15:00
予想 -0.1% 前回 -0.6%(前月比)
予想 0.2% 前回 -0.3%(前年比)
製造業生産高(5月)15:00
予想 -0.1% 前回 -0.9%(前月比)
予想 0.4% 前回 0.4%(前年比)
商品貿易収支(5月)15:00
予想 -210.00億ポンド 前回 -232.06億ポンド
貿易収支
予想 -46.05億ポンド 前回 -70.26億ポンド
【カナダ】
雇用者数増減(6月)21:30
予想 -0.30万人 前回 0.88万人(前月比)
失業率
予想 7.1% 前回 7.0%
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きょうのNY為替市場、本日も為替市場はドル高が優勢となる中、ドル円は一時14
6円台後半まで買い戻されたものの、終盤に伸び悩んだ。ウォラーFRB理事が7月利
下げの可能性に再言及していたこともドルを圧迫していた。
関税については、トランプ大統領からの発表が続いているが、関税が貿易相手に広範
囲に適用されれば、他国以上に米国への影響が大きいと見られている。関税政策のほ
か、FRBの独立性を巡る不確実性、財政不安、米国資産からの分散などが、ドル安要
因として挙げられ、中長期的なドル安を見込む声は多い。
しかし、関税とインフレ期待、目先のFRBの動向から考えれば、短期的にはドル高
との見解も少なくない。そのような中、アナリストからは、方向感のない展開がしばら
く続く可能性があるとの指摘も出ている。
ドル円は100日線が145円台後半に来ており、その水準が目先の下値サポートと
して意識される。テクニカル的には底打ちの兆候が出ているものの、上値に慎重な雰囲
気に変化はない。6月高値の148円ちょうど付近が次の上値抵抗として意識されてお
り、これを上抜ければ200日線に向けた上昇余地が広がる。
ユーロドルは1.16ドル台に下落。ストップを巻き込んで一時1.1665ドル付
近まで下落する場面も見られた。本日は1.1650ドル付近に21日線が来ており、
その水準を維持できるか、さらには1.17ドル台を早期に回復できるかが目先の注目
となりそうだ。
アナリストは、金利差がユーロドルの下値を支える主要因になっていると指摘。市場
は年末までにFRBが2回か3回の利下げを予想しているのに対して、ECBについて
は1回の利下げのみを織り込んでおり、それで昨年からの利下げサイクルは終了と見ら
れている。これらの見方に変更があれば、ユーロドルは大きく調整される可能性はある
が、その可能性は低いと見ているようだ。
ポンドドルも序盤は戻り売りが優勢となり、一時1.3535ドル付近まで下落。2
1日線を下回る展開が見られている。明日は5月分の英月次GDPが発表になるが、前
回の前月比マイナス成長から今回は0.1%の小幅なプラス成長が見込まれているよう
だ。
アナリストは、ポンドは英経済が直面しているリスクに対して一定の耐性を示してい
ると述べている。前日にスターマー首相は議会で、野党党首から追及された際に富裕税
の導入を明確に否定しなかったが、それでもポンドは売られなかった。これは、首相が
先週福祉改革の方針転換を受けてリーブス財務相の続投を即座に保証しなかった時とは
対照的だという。
とは言え、政府が直面している経済的課題、そしてひいては経済全体の困難な状況に
は変わりはなく、依然としてポンドには厳しい背景が続いているとも指摘した。
MINKABU PRESS