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2025年10月14日(火)06時26分

NY外為市況=ドル円は買戻し

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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  152.35 + 1.16 (+ 0.77%) 152.45 / 151.65
ユーロ・ドル 1.1567 - 0.0052 (- 0.45%) 1.1630 / 1.1558
ポンド・ドル 1.3332 - 0.0028 (- 0.21%) 1.3366 / 1.3315
ドル・スイス 0.8042 + 0.0046 (+ 0.58%) 0.8058 / 0.8000
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<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁
・年内にさらに2回の0.25%利下げを示唆
・現行の金融政策は適度に引き締め的。
・労働市場のリスクは高まっているが、極端ではない。
・消費は高所得層と株式市場への依存度が増している。
・関税が持続的なインフレを引き起こすとは見ていない。
・中立金利は不明確なため慎重な対応が必要。
*トランプ大統領、ウクライナ大統領と17日に会談へ
 ウクライナのゼレンスキー大統領は17日に米首都ワシントンを訪れ、トランプ大統
領と会談する予定だ。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が関係者の話として
伝えた。米国によるウクライナ支援の強化や、ロシアとの和平協定に向けた仲介努力の
再開が狙い。
*トランプ大統領、APECの週に訪韓も、首脳会議出席は見送る公算
 韓国の趙外相は13日、トランプ大統領が、アジア太平洋経済協力会議(APEC)
関連会議の開催週に韓国を訪問する見通しだが、APEC首脳会議に出席することはな
さそうだと語った。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(9月)15:00
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.4% 前回 2.4%(前年比)
調和消費者物価指数(HICP)
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.4% 前回 2.4%(前年比)
ドイツZEW景況感指数(10月)18:00
予想 41.1 前回 37.3
【英国】
ILO失業率(8月)15:00
予想 4.7% 前回 4.7%
※米政府機関閉鎖の影響で米経済統計の発表は延期になる可能性
IMF世界経済見通し
国際金融協会(IIF)年次総会(ワシントン、17日まで)
ベイリー英中銀総裁が国際金融協会(IIF)年次総会出席
ボウマンFRB副議長が国際金融協会(IIF)年次総会出席(質疑応答あり)
ウォラーFRB理事が国際金融協会(IIF)年次総会出席(質疑応答あり)
コリンズ・ボストン連銀総裁が討論会出席(質疑応答あり)
パウエルFRB議長が講演(質疑応答あり)
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 きょうのNY為替市場、先週の混乱は落ち着き、ドル円は152円台に買い戻され
た。先週はトランプ大統領の対中強硬姿勢で市場が不安定になり、ドル円も一気に15
1円台まで急落していたが、本日は買い戻された。
 トランプ大統領が休み中に、対中強硬姿勢をトーンダウンさせ、中国との新たな貿易
摩擦緩和に向けた取引にオープンな姿勢を示したこともあり、市場の雰囲気は改善して
いる。トランプ大統領は自身のSNSで「中国を傷つけるのではなく支援したい」と投
稿していた。
 ドル円は先週末に急速な調整を見せたものの、4月以降続く上昇トレンドは維持。金
曜日の急落で過熱感は一服したものの、依然として強気基調は堅持しており、週足ベー
スでの投資家の強気モードも1月以来の高水準に達しているとの指摘も出ている。明日
は本邦勢が連休から戻るが、公明党の離脱、そして首班指名で日本の政治も混沌とする
中、153円台の直近高値を再び試しに行くか注目される。
 ユーロドルは戻り売りに押され、1.1560ドル近辺まで一時下落。100日線に
再び抑えられた格好となり、上値は重い。一方、本日は円安の動きはさほど見られず、
ドル円は買戻しされたものの、ユーロ円は一時175円台に一時下落する展開。
 フランスのマクロン大統領はルコルニュ氏を首相に再任したが、政府は今週後半にも
不信任投票に直面する可能性があり、これがユーロの重荷になる可能性があるとの指摘
が出ている。
 アナリストは「マクロン大統領はルコルニュ首相に改訂予算案の提出を求めている
が、それは恐らく否決され、週後半にも不信任投票となり、フランスは政府空白の状態
に陥るだろう」と指摘している。
 ポンドは比較的しっかりと推移し、ポンドドルは1.33ドル台での取引。一方、ポ
ンドは対ユーロ、円では上昇し、ポンド円は203円台まで戻した。
 今週は主要な英経済指標が発表になり、英中銀の利下げ観測とポンド相場の鍵になり
そうだ。明日14日に8月の英雇用統計が発表されるほか、16日には8月の月次GD
Pが発表される。予想では両指標とも前回並みが見込まれている状況。
 アナリストは、それらは英中銀の利下げ観測、ひいてはポンド相場に影響を与える可
能性があると述べている。利下げ期待は依然として、慎重な利下げと様子見の間での微
妙な均衡点にあり、成長関連の指標がより明確に減速を示さない限り、英中銀が積極利
下げに傾く可能性は低いと分析している。
MINKABU PRESS