--------------------------------------
日本時間午前5時32分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 154.06 - 0.07 (- 0.05%) 154.41 / 153.65
ユーロ・ドル 1.1534 - 0.0031 (- 0.27%) 1.1577 / 1.1522
ポンド・ドル 1.3142 - 0.0009 (- 0.07%) 1.3165 / 1.3097
ドル・スイス 0.8048 + 0.0028 (+ 0.35%) 0.8049 / 0.8009
------------------------------------
<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
【カナダ】
月次GDP(8月)21:30
結果 -0.3%
予想 0.0% 前回 0.3%(0.2%から修正)(前月比)
結果 0.7%
予想 0.9% 前回 0.9%(前年比)
*シュミッド・カンザスシティー連銀総裁
・利下げでは雇用市場の構造的変化に対応できない。
・利下げはFRBの2%インフレ目標へのコミットメントを疑問視される恐れ。
・雇用市場は概ね均衡、インフレは依然高過ぎる。
・FRBの政策スタンスは僅かに引き締め的。
・金融政策は需要拡大に抑制的に対応すべき。
*ローガン・ダラス連銀総裁
イベントに出席し、今週のFOMCで利下げ決定を支持しなかったことを明らかにし
た。同総裁は今年の投票権はないが、来年はある。また、インフレが高止まりしてお
り、次回会合では据え置きが適切だと判断する可能性が高いとも述べた。
*ボスティック・アトランタ連銀総裁
・今週の利下げには最終的に賛成。
・パウエル議長はFOMC内の多様な見解を正確に反映。
・パウエル議長が12月利下げは「決まったことではない」と発言したことを歓迎。
・ドットプロットはわれわれの見通しを体現しているが、見解は一致していない。
・毎回の会合はリアルタイムで進行中。
・われわれより先走らないでほしい。
・予測を行うには最も困難な時期にある。
*ハマック・クリーブランド連銀総裁
・今週は金利据え置きが望ましかった。
・現在の水準は中立金利の私の推定値とほぼ一致。
・FRBの政策は仮に制限的だとしてもごく僅か。
・インフレは関税以上に広範に及んでいる。
・明らかにK字型の二極化経済が見られる。
・労働市場の軟化兆候には柔軟に対応すべき。
・インフレ抑制には引き締め継続が必要。
-----------------------------------
<月曜日の材料と事前予想>
【中国】
レーティングドッグ製造業PMI(10月)10:45
予想 50.6 前回 51.2
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(確報値)(10月)17:55
予想 49.6 前回 49.6
ユーロ圏製造業PMI(確報値)(10月)18:00
予想 50.0 前回 50.0
【英国】
製造業PMI(確報値)(10月)18:30
予想 49.6 前回 49.6
【米国】
製造業PMI(確報値)(10月)23:45
予想 52.2 前回 52.2
ISM製造業景気指数(10月)4日00:00
予想 49.2 前回 49.1
文化の日祝日
米自動車販売(10月)
クックFRB理事が講演(質疑応答あり)
デーリー・サンフランシスコ連銀総裁が討論会出席(質疑応答あり)
-----------------------------------
きょうのNY為替市場、ドル円は前日の急速な上げは一服しているものの、154円
台での推移は継続した。前日は10月上旬に高市トレードで付けた高値を一気に上抜
け、154円台に上昇。再び155円台を視野に入れている。
本日も状況に変化はない。FOMC、日銀決定会合と2つのイベントを通過して、日
米金利差の縮小は想定よりも緩やかとの観測から、円キャリートレード加速への期待感
が高まっている。個人投資家や投機筋が下値で買っているようだ。テクニカル勢も買わ
ざるを得ない状態。
本日は円安以上にドル高の面も強かった。今週のFOMCを通過して、市場はFRB
の利下げ観測を後退させているが、本日はFOMC委員からの発言が複数伝わってい
た。利下げに慎重な意見が多く聞かれ、今年投票権のない委員からは、自身は今週の利
下げを支持していないといった声も出ていた。短期金融市場ではいまのところ60%程
度の確率で12月利下げを織り込んでいる状況。FOMC前の完全織り込みからは、だ
いぶ後退している。
市場の一部からは年末までに160円との声も出始めているが、155円を突破して
くると介入の声もそろそろ出始めて来そうだ。介入は円と同時にドルも触ることになる
ことから、米国の暗黙の了解が必要とも言われている。
前回のイエレン前財務長官は比較的柔和な感じではあったが、今回のベッセント財務
長官はうるさそうだ。
ユーロドルは下値模索が続き、1.15ドル台前半まで下落。今月前半に強いサポー
トとなっていた1.15ドル台半ばの水準もブレイクしており、下向きの流れを強めて
いる。一方、本日はユーロ円も売りが強まり、177円台半ばまで下落。ユーロ円は高
値を更新していたが、さすがに過熱感も出ており、重要イベントを通過した月末という
ことで利益確定売りが優勢になったようだ。
ユーロドルはドルの動きに左右されている面が大きい。今週のFOMCを受けてドル
が買い戻されている半面、前日のECB理事会は予想通りの据え置きとなり、今後の方
針についても明確なシグナルをほとんど示さなかった。市場では、1.15ドルを下回
る可能性も取り沙汰されているが、アナリストは、米雇用指標のさらなる弱含みを考慮
すれば、その可能性は低いと指摘している。また、ユーロ圏経済も僅かではあるが、改
善の兆しが見られるとも付け加えた。
ポンドドルはNY時間に入って下げ渋ったものの、一時1.30ドル台まで下落する
場面も見られ、200日線を下放れる展開が加速。今年1月の年初来安値から7月の年
初来高値までの上昇波のフィボナッチ38.2%が1.3145ドル付近に来ている。
この水準を完全にブレイクするようであれば、上記フィボナッチの50%戻しの1.2
945ドルまでの下落の可能性も視野に入る展開。
一方、ポンド円は201円台まで下落していたものの、202円台半ばまで買い戻さ
れている。
市場は来週の英中銀の金融政策委員会(MPC)に注目している。据え置きが有力視
されているものの、複数から利下げの可能性も指摘されている状況。短期金融市場での
利下げの確率は30%程度だが、市場の予想通りに据え置いたとしても、委員の投票が
拮抗するなど、12月の利下げ期待が高まるような内容となれば、ポンドにとってはマ
イナス材料となりそうだ。
MINKABU PRESS