経済ニュース

<< 一覧に戻る

2025年11月21日(金)06時47分

NY外為市況=上下動も底堅さ維持

--------------------------------------
日本時間午前6時46分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  157.46 + 0.30 (+ 0.19%) 157.89 / 156.88
ユーロ・ドル 1.1527 - 0.0011 (- 0.10%) 1.1550 / 1.1504
ポンド・ドル 1.3071 + 0.0012 (+ 0.09%) 1.3124 / 1.3038
ドル・スイス 0.8060 + 0.0005 (+ 0.06%) 0.8077 / 0.8049
------------------------------------
<きょうの材料>
【米国】
*非農業部門雇用者数(NFP)(9月)22:30
結果 11.9万人
予想 5.1万人 前回 -0.4万人(2.2万人から修正)
*失業率(9月)
結果 4.4%
予想 4.3% 前回 4.3%
*平均時給(9月)
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.4%(0.3%から修正)(前月比)
結果 3.8%
予想 3.7% 前回 3.8%(3.7%から修正)(前年比)
*フィラデルフィア連銀景況指数(11月)22:30
結果 -1.7
予想 -1.5 前回 -12.8
*新規失業保険申請件数(11/09 - 11/15)22:30
結果 22.0万件
予想 22.7万件 前回 22.8万件
*ハマック・クリーブランド連銀総裁
・利下げを行えば、目標上回るインフレ期間が長引く。
・金融安定へのリスクが高まる恐れ。
・最近の株式相場上昇と緩和的な信用環境が投資家のリスク志向を高め、危険が増して
いる。
・次に景気減速局面が訪れた際には、本来よりも深刻になる。
*バーFRB理事
・追加利下げには慎重な対応が必要
・インフレは依然目標を1%ポイント上回る状況。
・2大責務の双方を確実に達成したい。
・失業率安定への均衡水準に近いペースで雇用が増加。
・全体として労働市場は概ね均衡。
・しかし、新規雇用の純増ペースが低水準での均衡。
*米経済指標動向
 FRBは9月分の米鉱工業生産と設備稼働率を、12月3日の現地時間午前9時15
分(日本時間23時15分)に公表すると発表。今回の発表には9月分に加え、過去数
カ月分の改定値も含まれる。
-----------------------------------
<明日の材料と事前予想>
【日本】
消費者物価指数(10月)08:30
予想 3.0% 前回 2.9%(前年比)
予想 3.0% 前回 2.9%(生鮮食料品除くコア・前年比)
通関ベース貿易収支(10月)08:50
予想 -2900億円 前回 -2374.0億円
予想 -1295億円 前回 -3143億円(季調済)
【英国】
GfK消費者信頼感調査(11月)09:01
予想 -17 前回 -17
公共部門ネット負債(10月)16:00
予想 155億ポンド 前回 202億ポンド
小売売上高(10月)16:00
予想 -0.1% 前回 0.5%(前月比)
予想 1.4% 前回 1.5%(前年比)
予想 -0.4% 前回 0.6%(除自動車燃料・前月比)
予想 2.5% 前回 2.3%(除自動車燃料・前年比)
製造業PMI(速報値)(11月)18:30
予想 49.3 前回 49.7
サービス業PMI(速報値)(11月)18:30
予想 52.1 前回 52.3
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(速報値)(11月)17:30
予想 49.8 前回 49.6
ドイツ非製造業PMI(速報値)(11月)17:30
予想 53.9 前回 54.6
ユーロ圏製造業PMI(速報値)(11月)18:00
予想 50.1 前回 50.0
ユーロ圏サービス業PMI(速報値)(11月)18:00
予想 52.9 前回 53.0
【カナダ】
小売売上高(9月)22:30
予想 -0.6% 前回 1.0%(前月比)
予想 -0.4% 前回 0.7%(コア・前月比)
【米国】
製造業PMI(速報値)(11月)23:45
予想 52.1 前回 52.5
非製造業PMI
予想 54.5 前回 54.8
コンポジットPMI
予想 54.4 前回 54.6
ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(11月)22日0:00
予想 50.3 前回 50.3
シュレーゲル・スイス中銀総裁が会議出席
ラガルドECB総裁、ナーゲル独連銀総裁が会議出席
ウィリアムズNY連銀総裁が会議出席(質疑応答あり)
ローガン・ダラス連銀総裁が会議出席
-----------------------------------
 きょうのNY為替市場、ドル円は157円台で上下動したものの、底堅い動きは続い
ている。158円台を何度か試す動きが見られたものの、157円台後半の水準で上値
を止められている。ここ数日の急速な上昇に、過熱感も高まっており、そろそろ上値も
重くなって来ているようだ。
 来年は円高を期待する向きも少なくないようだ。米大手銀が今週公表していた11月
のファンドマネジャー調査によると、足元では円安が急速に進んでいるものの、202
6年には円が最もアウトパフォームする通貨になるとの見方が強まっているという。
 この日発表の9月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)は予想を上回った
ものの、失業率が上昇したほか、前回分が減少に下方修正されたこと、そして平均時給
の鈍化傾向も示した。FRBの利下げ期待もやや上昇したものの、据え置きの見方を変
えるには至っていない。
 本日の9月の米雇用統計はかなり前に収集されたデータでもある。10月分も完全な
形では発表されず、11月のデータも12月16日(火)の発表になることから、FO
MC後になる。そのような中、ドルはFOMCまで方向感に欠く展開になる可能性があ
るとの指摘も出ていた。
 ユーロドルはNY時間に入ってやや買い戻しが出ていたものの、1.15ドル台前半
の狭い範囲での上下動となった。下向きの流れが続いているものの、節目の1.15ド
ル台は維持されている状況。一方、ユーロ円は182円台を一時付けたものの、その後
は伸び悩む展開。
 FRBの12月利下げ期待が後退していることで、ドル高が優勢となる中、ユーロド
ルは軟調な動きが続いている。しかし、アナリストからは、「現在のユーロドルは金利
差で正当化される水準よりも下にある」との指摘が出ている。ユーロドルは適正水準か
ら2%過小評価されており、1.15ドルを下回る下落は持続しないはずだという。
 ポンドドルは一時1.31ドル台を回復していたものの、再び1.30ドル台に値を
落とす展開。1.30ドル台は維持しているものの、上値は依然として重く、21日線
の下での推移が続いている。英中銀の追加利下げ期待と来週の予算案の発表を控えて、
1.30ドル割れを試す動きが続いている。一方、ポンド円は206円台後半まで上昇
し、昨年7月以来の高値水準を更新していたが、206円ちょうど付近に伸び悩む展
開。
 アナリストは、来週26日にリーブス英財務相が公表する秋の予算案で、想定以上の
増税が盛り込まれた場合、ポンドは再び下落リスクに直面すると指摘している。相反す
る事前報道が相次ぎ、今回は前例のないほど不透明感に包まれている。
 その上で、同アナリストは最も可能性が高い推計として、「リーブス財務相は202
9-30年度までに年400億ポンドの追加歳入を確保しようとしており、そのほぼ全
てを増税で賄う」との見方を示している。これは市場の想定をやや上回るという。
【お詫び】
 前日の11月19日付のNY為替およびNY為替概況のニュースの中で、12月5日
に11月分の米雇用統計を発表とお伝えしましたが、正しくは12月16日(火)の発
表でした。お詫びして訂正致します。
MINKABU PRESS