8日の東京株式市場は売り買い交錯も取引終盤は強い動きとなり、日経平均株価は上
げ幅こそ限定的ながら後場は高値で引けている。
大引けの日経平均株価は前営業日比90円07銭高の5万0581円94銭と反発。
プライム市場の売買高概算は19億5404万株、売買代金概算は5兆191億円。値
上がり銘柄数は1267、対して値下がり銘柄数は283、変わらずは59銘柄だっ
た。
きょうの東京市場では朝方は様子見ムードが強く不安定な値動きで、寄り付き高く始
まったあとは急速に値を消しマイナス圏に沈んだ。しかし、下値抵抗力も発揮、その後
は徐々に水準を切り上げる動きに転じた。前週末の米国株市場ではNYダウが反発し、
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続伸と上値指向を鮮明とした。発
表が遅れていた9月のPCEデフレーターや12月のミシガン大学消費者態度指数など
がインフレ圧力の限定的なことを示唆し、今週行われるFOMCでの利下げがほぼ確実
視される状況となっている。これを受けて、東京市場でもリスク許容度の高まった海外
投資家などの買いが幅広い銘柄に流入。国内長期金利上昇が続くなか、株式市場には向
かい風も意識されるが、一方で高市政権の打ち出す積極的な財政政策への期待が株価を
下支えした。値上がり銘柄数は全体の8割近くを占めた。
個別では、キオクシアホールディングス<285A.T>が上昇、フジクラ<5803>
も商いを膨らませ大きく水準を切り上げた。ディスコ<6146>も買いが優勢だった。三
菱重工業<7011>が物色人気を博し、サンリオ<8136>も買いを集めた。日本新薬<
4516>、フォーカスシステムズ<4662>が値を飛ばし、ユー・エム・シー・エレクトロ
ニクス<6615>はストップ高に買われた。低位ではKLab<3656>が急上昇した。月
島ホールディングス<6332>、三菱化工機<6331>も大幅高。
半面、売買代金トップとなったソフトバンクグループ<9984>が安く、レーザーテッ
ク<6920>も軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナン
シャルグループ<8316>などメガバンクが売りに押され、東京電力ホールディングス<
9501>も値を下げた。大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>、ダブル・スコープ<
6619>、イオン<8267>が大幅安、竹内製作所<6432>、日本空調サービス<4658>な
どの下げも目立つ。
出所:MINKABU PRESS