--------------------------------------
日本時間午前6時26分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 155.83 + 0.24 (+ 0.15%) 156.13 / 155.45
ユーロ・ドル 1.1742 + 0.0004 (+ 0.03%) 1.1750 / 1.1720
ポンド・ドル 1.3368 - 0.0020 (- 0.15%) 1.3400 / 1.3342
ドル・スイス 0.7959 + 0.0005 (+ 0.06%) 0.7965 / 0.7942
------------------------------------
<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*グールズビー・シカゴ連銀総裁
今週利下げに反対した理由について、「関税措置がインフレに及ぼす影響は一過性のも
のであるとの確信を得るには追加の経済データを待つべきだと考えたためだ」と述べ
た。
*ポールソン・フィラデルフィア連銀総裁
・依然インフレよりも労働市場を懸念。
・労働市場は曲がるが折れない。
・現行政策はやや引き締め的と認識。
・関税品目によるインフレは26年半ばまでに大半が消失へ。
・成長鈍化は移民政策・貿易政策が一部要因。
・FRBが信頼されればAIブームへの対応で忍耐強く対応可能。
*ハマック・クリーブランド連銀総裁
・新データでFRBの見通しが明確化。
・ドル安は投資家の予想通りのシフトを反映。
・インフレが高止まり、2%より3%に近い水準で推移。
・FRBはAI研究に多くの時間を費やしている。
・長期的な物価安定が雇用成長を支える。
・次期議長が2%インフレ目標を堅持すると確信。
-----------------------------------
<月曜日の材料と事前予想>
【日本】
日銀短観(2025年 第4四半期)08:50
予想 16.0 前回 14.0(大企業製造業・業況判断)
予想 13.0 前回 12.0(大企業製造業・先行き)
予想 35.0 前回 34.0(大企業非製造業・業況判断)
予想 28.0 前回 28.0(大企業非製造業・先行き)
予想 12.0% 前回 12.5%(大企業全産業・設備投資)
【中国】
小売売上高(11月)11:00
予想 3.0% 前回 2.9%(前年比)
予想 4.3% 前回 4.3%(年初来・前年比)
鉱工業生産指数(11月)11:00
予想 5.0% 前回 4.9%(前年比)
予想 6.0% 前回 6.1%(年初来・前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏鉱工業生産指数(10月)19:00
予想 N/A 前回 0.2%(前月比)
予想 N/A 前回 1.2%(前年比)
【米国】
NY連銀製造業景気指数(12月)22:30
予想 9.9 前回 18.7
NAHB住宅市場指数(12月)16日00:00
予想 38 前回 38
【カナダ】
消費者物価指数(CPI)(11月)22:30
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.3% 前回 2.2%(前年比)
ミランFRB理事とクラリダ元FRB副議長が対談(質疑応答あり)
ウィリアムズNY連銀総裁がイベント講演(質疑応答あり)
-----------------------------------
きょうのNY為替市場、今週のFOMC以降のドル安は一服しており、ドル円も緩や
かに上昇していた。一時156円台に上昇したものの、買戻しを強める動きまではな
く、後半に155円台に伸び悩んだ。
市場では、来週の日銀決定会合での利上げ期待が急速に高まっているが、ロンドン時
間に日銀が利上げで調整に入ったと伝わっていた。日銀が来週公表する12月短観で、
米国の高関税政策の影響が限定的であることや、来年の春闘に向けた企業の賃上げ姿勢
などを確認した上で最終的に判断するという。政府も容認する方向だと伝えている。
日本の第3四半期のGDPはマイナス成長となったが、落ち込みは一時的と見られ、
日銀はインフレ基調を踏まえて、利上げを進めるとの見方が有力。
本日は主要な米経済指標の発表もなく材料難の中、来週のイベントに備えて様子見姿
勢が強かった。来週は16日(火)に米雇用統計、18日(木)に消費者物価指数(C
PI)の発表が予定されている。ともに11月分。10月分の米雇用統計についても一
部公表する予定。
FRBは今週のFOMCで政策金利を3.50-3.75%へ引き下げ、来年の利下
げ見通しは1回に据え置いた。ただ、市場ではあと2回の利下げを織り込んでいる。米
国の中立金利は3.00%程度で見ている向きが多い中、残りの利下げ回数も限られて
いるとも考えられる。ただし、米労働市場の冷え込みが想定以上で、インフレが落ち着
いているようであれば、深掘りする可能性はあるといったところ。
なお、トランプ大統領がウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビュー
に答え、ウォーシュ元FRB理事かハセット米国家経済会議(NEC)委員長を次期F
RB議長に起用する方向で検討中と発言した。この2人に絞られたようだ。一方、米C
NBCはウォーシュ元理事が最有力とトランプ大統領が発言したと伝えていた。
ユーロドルは1.17ドル台でのレンジ取引が続いた。下押す動きまではなく、リバ
ウンド相場の流れは堅持している状況。一方、ユーロ円は上昇相場を継続し、ユーロ発
足以来の高値更新を続けている。
堅調なユーロだが、市場ではECBが来週の理事会でFRBとの政策格差を一段と鮮
明にするのではとの見方を強め、ユーロ上昇に新たな弾みがつくとの期待が高まってい
るようだ。
預託信託清算公社(DTCC)のデータによると、今月最も活発に取引されているユ
ーロドルのオプションは、権利行使価格1.18ドル水準で12月18-19日のEC
B理事会の前後に満期を迎えるオプションに集中しており、それらは理事会の結果が明
らかになる頃には、ユーロドルが1.18ドルの水準を上回って取引されているとの見
方を示唆している状況。
ポンドドルは緩やかな売りに押され、1.33ドル台半ばに値を落とした。200日
線が1.3340ドル付近に来ているが、その水準に顔合わせしている。一方、ポンド
円は続落し、一時207円台に下落。
本日は10月の月次GDPが発表になっていたが、予想外のマイナス成長となったこ
とでポンドは圧迫された。来週は英中銀の金融政策委員会(MPC)が予定されている
が、本日のGDPで利下げの可能性が強まったとの指摘も出ている。
エコノミストは「10月のマイナス成長は、製造業生産高が僅かに増加したことを考
慮すると、特に期待外れだった」と指摘。製造業生産高は9月にジャガー・ランドロー
バー社を襲ったサイバー攻撃の後に回復。経済が過去7カ月のうち、6月分しかプラス
成長していないことは注目に値するとも語った。「製造業は23年半ば以降の水準を上
回っていない。今回のGDPの弱さは、英中銀による来週の利下げへの確信を高めてい
る。
MINKABU PRESS