経済ニュース

<< 一覧に戻る

2024年06月26日(水)05時34分

NY外為市況=160円をうかがう

--------------------------------------
日本時間午前5時32分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  159.68 + 0.06 (+ 0.04%) 159.76 / 159.19
ユーロ・ドル 1.0713 - 0.0020 (- 0.19%) 1.0744 / 1.0691
ポンド・ドル 1.2687 + 0.0001 (+ 0.01%) 1.2702 / 1.2671
ドル・スイス 0.8948 + 0.0018 (+ 0.20%) 0.8953 / 0.8913
------------------------------------
<きょうの材料>
【米国】
*住宅価格指数(4月)22:00
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.0%(0.1%から修正)(前月比)
*S&Pケースシラー住宅価格(20都市)(4月)22:00
結果 7.2%
予想 7.1% 前回 7.46%(7.38%から修正)(前年比)
*コンファレンスボード消費者信頼感指数(6月)23:00
結果 100.4
予想 100.1 前回 101.3(102.0から修正)
【カナダ】
*消費者物価指数(CPI)(5月)21:30
結果 0.6%
予想 0.4% 前回 0.5%(前月比)
結果 2.9%
予想 2.6% 前回 2.7%(前年比)
*米2年債入札結果
最高落札利回り 4.706%(WI:4.706%)
応札倍率    2.75倍(前回:2.41倍)
*クックFRB理事
・ある時点での利下げが適切。
・来年にインフレがより急速に進展。
・今年は緩やかな改善を予想。
・インフレが大きく進展し、労働市場は徐々に冷え込む。
・調整のタイミングは経済見通しとリスクバランスが何を示唆するかで決まる。
・3カ月と6カ月のインフレは凸凹ながらも低下し続ける。
・前月比のデータは昨年後半に見られた良好な数値に類似すると予想。
・前年比はほぼ横ばいで推移。
・住宅・サービスインフレは過去の新規賃料の鈍化を反映して低下
・財のコアインフレは小幅なマイナスに留まる。
・住宅を除くコア・サービスインフレは時間の経過とともに緩和を見込む。
-----------------------------------
<明日の材料と事前予想>
【豪州】
消費者物価指数(月次)(5月)10:30
予想 3.8% 前回 3.6%(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツGfK消費者信頼感調査(7月)15:00
予想 -19.0 前回 -20.9
【米国】
新築住宅販売件数(5月)23:00
予想 65.2万件 前回 63.4万件
米5年債入札(700億ドル)
FRBが年次銀行ストレステスト結果発表
-----------------------------------
 きょうのNY為替市場、ドル円は160円を試す動きが続き159円台後半に上昇し
ている。本日は東京時間に159円台前半まで値を落とす場面も見られていたが、海外
時間に入って買い戻された。160円に接近すると介入警戒感もあるようで、6月期末
を向かえてドル円は159円台での神経質な展開が続いている状況。
 ただ、状況に変化はない。日米の金利差がドル円の下値を支えており、FRBの利下
げ観測が期待ほど高まらない一方、日銀は正常化に慎重姿勢も垣間見せている。この状
態はしばらくは解消しそうにないことから、ドル買い・円売りの需要は根強いようだ。
 前日のドル円は急速に下落する場面が見られたが、日銀当座預金残の明日の予測値か
らは、どうも介入ではなかったようだ。160円を超えると口先介入は活発に出そうだ
が、現在の緩やかな上昇から、実弾介入は前回の160円台前半よりも上になるとの見
方が多い。
 ただ、期待したほどではないとは言え、市場は年内のFRBの利下げ開始を視野に入
れる中で、ロング勢も以前ほどの積極的な買いは躊躇している模様。少なくとも今週の
5月の米PCEデフレータに対する反応を待ちたいところのようだ。
 ユーロドルは再び下向きの動きが再開し、一時1.06ドル台に下落する場面も見ら
れた。1.06ドル台に入ると買い圧力も出るものの、21日線と200日線のデッド
クロスも示現しており、上値の重さは意識される。
 日曜日にフランス総選挙の第1回目の投票が実施され、その行方を確認したい雰囲気
も強まっているようだ。ルペン氏率いる右派の国民連合(RN)さらに勢力を伸ばして
いる状況。
 市場からは欧州市場が混乱している中、米国債とドルを選好すべきとの指摘が出てい
る。今後のフランス選挙の結果を巡る市場の懸念を警戒しているという。引き続きドル
を選好し、ユーロドルのショートを維持すべきだという。
 ポンドドルはやや戻り売りに押されたものの、1.26ドル台後半でのレンジ取引に
終始した。6月期末を迎えて下げ止まってはいるものの、依然として上値は重い印象。
 市場では8月利下げ期待が高まっている。短期金融市場では65%程度の確率で織り
込んでいるが、エコノミストの間ではもっと確率が高い印象だ。一部からは、8月利下
げ後も更に追加利下げへの期待が高まり、ポンドはさらに下落する可能性があるとの指
摘が出ている。
 フォワード・カーブを見ると、英金利は米国に近い水準にあることがわかる。英米と
もに年内2回の利下げが見込まれ、その利下げサイクルは3.30-3.40%程度で
の終了が予想されている。7月4日の英総選挙以降に一部の英中銀委員が、利下げを示
唆する可能性があるという。
MINKABU PRESS