--------------------------------------
日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 147.45 - 0.05 (- 0.03%) 147.58 / 146.31
ユーロ・ドル 1.1706 - 0.0057 (- 0.48%) 1.1780 / 1.1704
ポンド・ドル 1.3521 - 0.0024 (- 0.18%) 1.3590 / 1.3518
ドル・スイス 0.7977 + 0.0044 (+ 0.55%) 0.7979 / 0.7916
------------------------------------
<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*米雇用者数、年間91.1万人下方修正へ
米労働統計局(BLS)が9日に発表した年次基準改定の推計値で、3月までの1年
間の米雇用者数の伸びは91.1万人下方修正され、従来の発表値よりも遥かに低いも
のだった可能性が示された。1カ月当たりでは7.6万人近い下方修正となる。確報値
は来年2月に発表される予定。
*ベッセント財務長官
ベッセント財務長官はFRBについて「米国における不平等の最大の要因の1つだ」
と述べた。長官は「FRBが物価安定の責務を果たせなかったことで、階層間および世
代間の格差が一層悪化し、資産を持つ層と低所得層との分断が拡大した」と述べた。
*マクロン仏大統領、新首相に側近ルコルニュ氏を任命
フランスのマクロン大統領は、前政権で国防相を務めたルコルニュ氏を新首相に指名
した。ルコルニュ氏は、この2年間で5人目の首相となる。
*アップル、アイフォーン17Airを発表
アップル<AAPL>はアイフォーン17Airを発表。これまでで最も薄いモデルだと
している。会場には大歓声が上がり、これまでのイベントで最も大きな反応となってい
る。同社によると、新しいスリムなアイフォーンは「あり得ないほど薄いプロファイ
ル」 を実現しているという。
*イスラエル軍、ハマス幹部を標的とした精密攻撃を実施と発表
イスラエル軍(IDF)は、ハマスの幹部指導部を標的とした精密攻撃を行ったと発
表した。アルジャジーラはハマス幹部の話として、「攻撃の対象はドーハにいるハマス
交渉チームだった」と報じている。
*米議員、中国企業2社の対米進出を巡り、国家安全保障上の調査を要請
米共和党のナン下院議員(アイオワ州)はビットメインとカンゴーの中国企業2社の
対米進出を巡り、国家安全保障上の調査を要請した。ビットメインは世界最大級の暗号
資産マイニング機器メーカー、カンゴーは自動車流通プラットフォーム企業。
-----------------------------------
<明日の材料と事前予想>
【中国】
生産者物価指数(PPI)(8月)10:30
予想 -2.9% 前回 -3.6%(前年比)
消費者物価指数(CPI)(8月)10:30
予想 -0.3% 前回 0.0%(前年比)
【米国】
生産者物価指数(PPI)(8月)21:30
予想 0.4% 前回 0.9%(前月比)
予想 3.3% 前回 3.3%(前年比)
予想 0.3% 前回 0.9%(コア・前月比)
予想 3.5% 前回 3.7%(コア・前年比)
卸売在庫(確報値)(7月)23:00
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
日本5年利付国債入札(2兆4000億円程度)
米10年債入札(390億ドル)
欧州委員会フォンデアライエン委員長が一般教書演説
スタートアップ起業家・投資家集会「Primary NYC Summit」(NY、10日まで)
アジア史上最大規模半導体国際展示会「SEMICON Taiwan 2025」(台湾、12日まで)
-----------------------------------
きょうのNY為替市場はドル高が優勢となり、ドル円も買い戻されている。ロンドン
時間に日銀関連のニュースが流れ円高が強まった。石破首相の辞任表明を受けて日本の
政治情勢が流動的になる中でも、日銀は年内利上げの可能性を排除しない姿勢だと伝わ
っていた。
ドル円は146.30円近辺まで一時下落したものの、NY時間に入ってからのドル
買いでロンドン時間の下げを取り戻した。米労働統計局(BLS)が今年3月までの1
年間の米雇用統計の雇用者数の年次基準改定(速報・推計値)を公表し、年間で91.
1万人下方修正した。過去最大の下方修正。
先週の米雇用統計とともにFRBの利下げ期待を後押しする内容ではあったが、発表
直後こそ上下動したものの、結局一時的な反応に留まったことから、その後は逆にドル
高が強り、ドル円も147円台半ばに戻す展開となった。
ユーロドルは1.17ドル台前半に下落。前日に引き続き1.17ドル台後半まで上
昇したものの、1.18ドル台には到達せずに伸び悩んだ格好。ただ、ドルの先安感が
根強い中で底堅い値動きは続いている。一方、ユーロ円はロンドン時間の円高で172
円台前半まで下落していたものの、172円台半ばに下げ渋る動き。
今週はECB理事会が開催されるがストラテジストによると、ECBは来年まで金利
を動かす可能性が低く、金利ボラティリティの指標も長期の据え置きを示唆していると
いう。中銀預金金利は2.00%で長期間維持され、ECBの次の一手は来年後半の利
下げになると見込んでいるようだ。
ECBの長期的な静観姿勢に対する見方はボラティリティにも反映され、短期金利の
ボラティリティは2022年1月以来の低水準にあるとも指摘。なお、短期金融市場で
は現在、来年半ばまでにECBが0.25%ポイントの追加利下げを行う確率を70%
程度で織り込んでいる。今週木曜日のECB理事会で今後の金利動向に関する何らかの
ヒントが出るか注目されている。アナリストからは、ECBが利下げサイクル終了を示
唆すれば、ユーロは上昇する可能性があるとも述べていた。
ポンドドルはロンドン時間に1.3590ドル近辺まで上昇する場面が見られたもの
の、NY時間にかけて1.35ドル台前半に値を落とした。ただ、21日線の上は堅持
しており上向きの流れは続いている。ポンド円も200日線にはなお慎重なものの下値
も底堅く、21日線より上での推移が続いている。
一部からは、ポンドドルの上昇余地は限定的と見られるとの指摘が出ている。先週金
の米雇用統計を含む米経済指標の軟化は一時的にポンドに対する英財政懸念を和らげる
一方、来週のFOMCでの利下げも既に織り込まれている。木曜日の米消費者物価指数
(CPI)が例え予想を下回ったとしても、ポンドドルに大きな影響を与える可能性は
低いと見ているという。
一方、7月の英GDPを含む金曜日の英経済指標は、英中銀の利下げへの慎重姿勢を
変えることはないとも述べている。
MINKABU PRESS