経済ニュース

<< 一覧に戻る

2024年12月07日(土)06時28分

NY外為市況=一時149円台半ば

--------------------------------------
日本時間午前6時27分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  149.98 - 0.12 (- 0.08%) 150.70 / 149.37
ユーロ・ドル 1.0566 - 0.0020 (- 0.19%) 1.0630 / 1.0542
ポンド・ドル 1.2740 - 0.0019 (- 0.15%) 1.2811 / 1.2721
ドル・スイス 0.8788 + 0.0003 (+ 0.03%) 0.8813 / 0.8736
------------------------------------
<きょうの材料>
【米国】
*非農業部門雇用者数(NFP)(11月)22:30
結果 22.7万人
予想 22.0万人 前回 3.6万人(1.2万人から修正)
*失業率(11月)21:30
結果 4.2%
予想 4.1% 前回 4.1%
*平均時給(11月)21:30
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
結果 4.0%
予想 3.9% 前回 4.0%(前年比)
*ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(12月)00:00
結果 74.0
予想 73.2 前回 71.8
【カナダ】
*Ivey購買部協会指数(11月)00:00
結果 52.3
予想 N/A 前回 52.0
*ボウマンFRB理事
・政策決定にあたってインフレを最優先。
・政策金利の引き下げが早過ぎるとインフレ再燃の可能性。
・慎重かつ段階的に金利を引き下げたい。
・米経済は堅調、労働市場はほぼ完全雇用。
・失業率は歴史的に低い水準に留まる。
・今年の失業率上昇は採用ペースの鈍化を反映。
・インフレは2%目標を依然上回り、不愉快な状況が続いている。
・インフレ上昇のリスクは依然高い。
・インフレ改善は足踏み状態のようだ。
・来週発表されるインフレ指標が金利決定の参考となる。
*ハマック・クリーブランド連銀総裁
・提案された関税がどのような影響を与えるかはまだ不明。
・米国の財政赤字は持続不可能な路線にある。
・国債とは無関係に金融政策を決定。
・FOMC委員は誰も意思決定を主導していない。
・米経済は堅調、労働市場はかなり健全。
*グールズビー・シカゴ連銀総裁
・金利据え置きには状況の変化が必要。
・金利据え置きを正当化するようなインフレや雇用状況は見られない。
・政策金利は1年以内に中立金利に近づくべき。
・来年は利下げのペースが鈍化する可能性が高い。
・長い弧の上でインフレは低下している。
*デーリー・サンフランシスコ連銀総裁
・労働市場は依然として良好な状態にある。
・大統領の政策が最終的にどのような結果をもたらすかはわからない。
・特定の事柄に対して先手を打つことはできない。
-----------------------------------
<月曜日の材料と事前予想>
【日本】
実質GDP2次速報値(第3四半期)08:50
予想 0.2% 前回 0.2%(前期比)
予想 1.0% 前回 0.9%(前期比年率)
GDPデフレータ
予想 2.5% 前回 2.5%(前年比)
経常収支(10月)08:50
予想 23000億円 前回 17171億円
予想 22000億円 前回 12717億円(季調済)
貿易収支
予想 -2950億円 前回 -3152億円
【中国】
生産者物価指数(PPI)(11月)10:30
予想 -2.9% 前回 -2.9%(前年比)
消費者物価指数(CPI)(11月)10:30
予想 0.4% 前回 0.3%(前年比)
NY連銀インフレ期待(11月)
ラムスデン英中銀副総裁、金融安定性と中央銀行について講演
ユーロ圏財務相会合
-----------------------------------
 きょうのNY為替市場、この日発表の11月の米雇用統計を受けてドル売りの反応が
見られ、ドル円も150円を割り込んでいる。ストップを巻き込んで一時149.50
円付近まで下落。
 今回の結果を受けて市場では、12月FOMCでの0.25%ポイントの利下げ期待
が強化されているが、来年以降についてはなお確証が掴めないようだ。市場では、来年
の早い段階で利下げが一旦停止されるとの見方も出ている。CMEのフェドウォッチで
は85%程度の確率で、12月の0.25%ポイントの利下げを織り込んでいるが、1
月については据え置きの可能性を高めており、追加利下げの可能性は25%程度。
 ドル円は11月の中旬以降、戻り売りの流れが強まっているが、12月に入って下げ
渋る動きも見せている状況。9月中旬から11月中旬までのフィボナッチ38.2%戻
しが150.20円付近に来ており、本日は再びその水準を割り込んでいる。早期に1
50.20円の水準を回復できないようであれば、フィボナッチ50%戻しの148.
15円付近を視野に入れることになる。なお、目先は148.75円付近に横たわって
いる100日線が下値メドとして意識される。
 きょうのユーロドルはこの日の米雇用統計を受けたドル売りで一時1.06ドル台に
上昇する場面が見られた。ただ、1.06ドルは11月中旬以降、強い上値抵抗となっ
ていたこともあり、1.06ドル台での戻り圧力は強く、直ぐに押し戻された。
 来週はECB理事会が予定されており、0.25%ポイントの利下げが確実視されて
いる。0.50%ポイントの大幅利下げを見込む声も一部では出ていたが、サービスイ
ンフレや賃金動向も気掛かりな中で、ECB理事からの慎重なペースでの利下げの声が
大きく、大幅利下げの可能性は急速に後退している。
 しかし、ドイツ経済に黄色信号が点灯しているほか、トランプ関税への警戒もあり、
来年以降のECBはインフレから景気配慮型の政策にシフトするとの見方も根強い。来
週のECB理事会はその辺のヒントを声明やラガルド総裁の会見から探ることになりそ
うだ。また、今回はECBスタッフの経済見通しも発表され、注目される。
 ポンドドルは米雇用統計を受けて瞬間的に1.28ドル台に上昇し、本日1.282
0ドル付近に来ている200日線に接近する場面が見られた。ただ、200日線に到達
することなく1.27ドル台前半に失速。ポンドドルは11月の下旬以降、反転の兆し
が見えているが、200日線に接近するに従って上値は重くなっている。
 本日はディングラ英中銀委員のインタビューが伝わり、高金利が消費者支出や企業投
資を抑制し、経済に過剰な負担を強いているとの見方を示した。「われわれは現在、非
常に景気抑制的なスタンスを取っている。消費や投資の低迷、供給能力にダメージが及
ぶ可能性を懸念しており、政策を一段と緩和する必要があると考えている」と続けた。
 同氏は特にハト派寄りで2月以降、利下げを主張している。段階的な利下げを支持し
ており、中立金利は2.5-3.5%とみているようだ。現在の政策金利は4.7
5%。
MINKABU PRESS