経済ニュース

<< 一覧に戻る

2024年06月19日(水)05時46分

NY外為市況=157円台に伸び悩む

--------------------------------------
日本時間午前5時45分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  157.85 + 0.11 (+ 0.07%) 158.23 / 157.52
ユーロ・ドル 1.0739 + 0.0005 (+ 0.05%) 1.0761 / 1.0710
ポンド・ドル 1.2708 + 0.0003 (+ 0.02%) 1.2721 / 1.2669
ドル・スイス 0.8840 - 0.0055 (- 0.62%) 0.8905 / 0.8827
------------------------------------
<きょうの材料>
*米小売売上高(5月)21:30
結果 0.1%
予想 0.3% 前回 -0.2%(0.0%から修正)(前月比)
結果 -0.1%
予想 0.2% 前回 -0.1%(0.2%から修正)(自動車除くコア・前月比)
*米鉱工業生産指数(5月)22:15
結果 0.9%
予想 0.4% 前回 0.0%(前月比)
*米設備稼働率
結果 78.7%
予想 78.6% 前回 78.2%(78.4%から修正)
*ウィリアムズNY連銀総裁
・米経済は正しい方向に向かっている。
・需給バランスが整いつつあり、極めて良い兆候が見られる。
・利下げに関する決定は今後の経済指標次第。
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
・一旦利下げを行い、その後据え置くシナリオが賢明な可能性。
・常にオープンでデータに基づいて金利調整の必要。
・今月のインフレ率は非常に有望。
・インフレの進展の維持と拡大を望む。
・雇用の数字は健全だが、懸念材料もある。
・家計調査よりも産業調査の方が遥かに良いツールだ。
・FRBは今後数カ月でさらに多くのことを確認するだろう。
*ムサレム・セントルイス連銀総裁
・利下げを支持するデータの確認には四半期かかる可能性も。
・インフレの進展が停滞すれば、利上げを支持。
・現在のスタンスならFRBは忍耐強くデータを見極めることができる。
・労働市場はもはや過熱していないが、タイトなまま。
・政策制限の度合いについては不透明。
・長期の中立金利は0.5%よりは高いと見ている。
・5月CPIは歓迎すべき下方シフトを示している。
・5月の小売売上高は第2四半期の需要の緩やかな伸びを示唆。
*クーグラーFRB理事
・経済状況が予想通りに展開すれば、年内利下げが適切。
・インフレは高水準に留まっている。
・最近のデータは慎重ながらも楽観的な考えを抱かせる。
・インフレの最近のデータは新たな進展を示す。
・一段の進展は漸進的となる可能性が高い。
・供給改善と需要落ち着きが継続的インフレ鈍化を支える。
・現行の金融政策は十分に抑制的。
*クノット・オーストリア中銀総裁
 ECB理事のクノット・オーストリア中銀総裁の発言が伝わっており、今後の金利動
向はデータに左右されると述べた。先行きについては、経済と金融システムにリスクが
あり、不確実性が中心的な懸念材料となっている。第1にインフレが再び上昇に転じる
可能性があり、今後の金融政策決定には、将来の展開を先取りするのではなく、入って
くるデータに基づいて行うことが重要であるとしている。
-----------------------------------
<明日の材料と事前予想>
【日本】
通関ベース貿易収支(5月)08:50
予想 -12985億円 前回 -4656億円
予想 -6252億円 前回 -5608億円(季調済)
【英国】
消費者物価指数(CPI)(5月)15:00
予想 0.5% 前回 0.3%(前月比)
予想 2.0% 前回 2.3%(前年比)
予想 3.5% 前回 3.9%(コア・前年比)
小売物価指数(RPI)(5月)15:00
予想 0.6% 前回 0.5%(前月比)
予想 3.2% 前回 3.3%(前年比)
予想 N/A 前回 2.3%(前年比・除くモーゲージ利払い)
生産者物価指数(PPI)(5月)15:00
予想 -0.2% 前回 0.6%(仕入・前月比)
予想 -0.2% 前回 -1.6%(仕入・前年比)
予想 0.1% 前回 0.2%(出荷・前月比)
予想 1.7% 前回 1.1%(出荷・前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏経常収支(4月)17:00
予想 N/A 前回 358.0億ユーロ(季調済)
【米国】
MBA住宅ローン申請指数(06/08 - 06/14)20:00
予想 N/A 前回 15.6%(前週比)
NAHB住宅市場指数(6月)23:00
予想 45  前回 45
日銀議事録(4月25日-26日開催分)
カナダ中銀議事録(6月5日開催分)
米国市場は奴隷解放記念日「ジューンティーンス」祝日のため休場
-----------------------------------
 きょうの為替市場は、NY時間に入ってドル売りが優勢となった。この日発表の5月
の米小売売上高が前月比0.1%の増加と予想を下回り、前回分も増加から減少に下方
修正された。インフレ鈍化への期待を示す内容で米国債利回りも低下したことから、ド
ル円も157円台に値を落としている。
 ただ、ドル円は上値追いが続いており、本日は158円台を回復。ドル自体に買いが
見られているほか、根強い円安がドル円をサポートしている状況に変化はない。ただ、
160円を試しそうな雰囲気まではまだないようだ。
 この日は複数のFOMC委員の発言が伝わっていた。経済指標次第の姿勢を強調し、
それが予想通りの展開であれば、年内の利下げの可能性に言及。一方、利下げには忍耐
強くあるべきとも述べており、慎重姿勢も滲ませていた。
 ユーロドルは1.07ドル台で上下動。一部からは、フランスの政治リスクでユーロ
の上値は重い一方、米英の利下げ観測によるドルやポンドの下落が下値をサポートし、
ユーロは狭いレンジ内で不安定な動きを続ける可能性があるとの指摘が出ていた。
 右派のルペン氏率いる国民連合(RN)が政権を取るリスクは、同国の債務に対する
懸念を呼び起こし、投資家は6月30日と7月7日に行われる選挙を前にユーロへのエ
クスポージャーを減らしているという。
 ポンドドルはNY時間に入って1.27ドル台まで買い戻されたものの上値の重い展
開が続いている。ただ、全体的には方向感のない展開も見られ、次の材料待ちの雰囲気
も強い。その意味では20日の英中銀の金融政策委員会(MPC)待ちということなの
かもしれないが、その前に明日19日に英消費者物価指数(CPI)が予定されてい
る。
 総合指数は前年比2.0%が見込まれ、インフレ目標到達が予想。コア指数も3.
5%が見込まれ、なお高水準ではあるものの、前回からの鈍化が見込まれている。一
方、サービス業は5.5%と前回から鈍化するものの、なお5%台での推移が見込まれ
ている状況。
 市場は8月の英中銀の利下げ期待を50%程度の確率で織り込んでいるが、明日のC
PIが予想を下回るようであれば、その期待値は上昇する可能性もありそうだ。
MINKABU PRESS