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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 146.16 - 3.12 (- 2.09%) 149.28 / 145.20
ユーロ・ドル 1.1031 + 0.0178 (+ 1.64%) 1.1144 / 1.0805
ポンド・ドル 1.3085 + 0.0078 (+ 0.60%) 1.3207 / 1.2973
ドル・スイス 0.8599 - 0.0219 (- 2.48%) 0.8832 / 0.8547
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<きょうの材料>
【米国】
*米新規失業保険申請件数(3月29日週)21:30
結果 21.9万人
予想 22.5万人 前回 22.5万人(22.4万人から修正)
*失業保険継続需給者数(3月22日週)21:30
結果 190.3万人
予想 187.0万人 前回 184.7万人(185.6万人から修正)
*貿易収支(2月)21:30
結果 -1227億ドル
予想 -1235億ドル 前回 -1307億ドル(-1314億ドルから修正)
*米サービス業PMI(3月・確報)22:45
結果 54.4
予想 54.2 前回 54.3
*米コンポジッPMI(3月・確報)22:45
結果 53.5
予想 53.5 前回 53.5
*ISM非製造業景気指数(3月)23:00
結果 50.8
予想 52.9 前回 53.5
【カナダ】
*国際商品貿易(2月)21:30
結果 -15.2億加ドル
予想 35.0億加ドル 前回 31.3億加ドル(39.7億加ドルから修正)
*ラトニック米商務長官
・トランプ大統領は発表した関税を撤回しない。
・ドルが安くなれば、その分輸出は容易になる。
・われわれはドルに関する計画はない。
・中国の関税率は高いがインフレはない。
・トランプ大統領が関税で手加減するのはあり得ない。
*ジェファーソンFRB副議長
・トランプ大統領の政策変更の影響を完全に評価することが重要。
・米経済と労働市場は依然堅調。
・金利調整を急ぐ必要はない。
・根強い不確実性が経済を抑制する可能性。
・年内に労働市場は緩やかに軟化する見込み。
・成長は堅調だが減速の兆し。
・FRBはインフレと雇用のリスクに十分対応できる体制にある。
・大半のインフレ予測は2%の目標に沿ったもの。
*クックFRB理事
・いまは辛抱強くいる余裕はあるが、慎重に。
・関税の影響もあり、当面インフレの改善は後退を予想。
・雇用とインフレにリスクがある中、金利は安定的に維持すべき。
・FRBには長く金利を維持するか、早く利下げるシナリオがある。
・成長鈍化とインフレ上昇のシナリオが課題となる可能性。
・成長は緩やかに減速。年内には失業率が上昇。
*カジミール・スロバキア中銀総裁
・関税はすでに予測にほぼ織り込み済み。
・関税は経済成長を弱める。
・関税は主に物価に影響。
・関税は最悪のシナリオを想定しておくべき。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(2月)15:00
予想 3.4% 前回 -7.0%(前月比)
予想 1.5% 前回 -2.6%(前年比)
【カナダ】
雇用者数増減(3月)21:30
予想 1.00万人 前回 0.11万人(前月比)
失業率
予想 6.7% 前回 6.6%
【米国】
非農業部門雇用者数(3月)21:30
予想 13.5万人 前回 15.1万人(前月比)
失業率
予想 4.1% 前回 4.1%
平均時給
予想 0.3% 前回 0.3%(前月比)
予想 4.0% 前回 4.0%(前年比)
パウエルFRB議長が講演(質疑応答あり)
バーFRB理事が講演(質疑応答あり)
中国・香港市場は清明節のため休場
マイクロソフト創立50周年記念AI関連イベント開催
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きょうのNY為替市場、ドル円は一時145円台前半まで急落した。トランプ関税を
受けて本日の市場は激震が走っており、リスク回避の雰囲気が席巻している。この日発
表のISM非製造業景気指数が予想を下回り、景気減速の予兆を示したこともドル円を
下押しした。
ドル円は下げ過ぎ感も指摘されているものの、本日の急落で完全に年初からの下げト
レンドに戻しており、上値ではテクニカル勢の戻り待ちの売りも出るようだ。短期金融
市場ではFRBの利下げ期待が改めて高まっている。6月利下げを100%織り込んで
いるほか、年内4回の利下げの可能性を視野に入れた動きも出ている。年内に3回の利
下げと60%の確率でさらに1回を見込んでいる状況。
米10年債利回りが一時4%を割り込む中、ドル円は下向きの意識を強めている。エ
コノミストからは米経済の下方修正が相次いでおり、リセッション(景気後退)のシナ
リオも出だしている。
ユーロドルは後半に1.10ドル台前半に伸び悩んだものの、本日は買いが強まり、
一時1.11ドル台まで急上昇していた。トランプ関税の発表でドルが下落しておりユ
ーロドルを押し上げた。トランプ関税はEUよりも米経済への悪影響のほうが大きいと
の見方が出ておりドルを圧迫。
アナリストからはユーロドルのロングを推奨する動きが出ており、1.15ドルへの
上昇もあり得ると指摘しており、ストラテジストは、欧州企業への打撃は5%で米企業
への打撃は11%と推計しているようだ。また、EUは報復関税ではなく、追加の財政
措置で対応するとも予想している。
ポンドドルはNY時間に入って伸び悩んだものの、本日は一時1.32ドル台まで上
昇するなど上放れの展開となった。目先の上値抵抗となっていた1.30ドルの水準を
突破して来たことで、1月中旬からの上昇トレンドに復帰。
英国はスターマー首相の努力にもかかわらず、トランプ関税の大幅な引き上げは免れ
たものの、一律10%の税率は免れられなかった。今後の米国との交渉でより良い結果
が得られる可能性はあるものの、医薬品が除外されたことで、今後さらに痛みを伴う事
態となるリスクもある。
エコノミストは現時点で、トランプ関税により英経済活動の約0.2-0.4%がリ
スクにさらされると推定している。ただ、インフレへの影響は限定的である可能性が高
いとし、英中銀の四半期ごとの利下げは継続されると見ているようだ。
MINKABU PRESS