経済ニュース

<< 一覧に戻る

2024年06月14日(金)05時41分

NY外為市況=157円ちょうど付近

--------------------------------------
日本時間午前5時41分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  157.05 + 0.33 (+ 0.21%) 157.31 / 156.59
ユーロ・ドル 1.0740 - 0.0069 (- 0.64%) 1.0816 / 1.0733
ポンド・ドル 1.2766 - 0.0032 (- 0.25%) 1.2808 / 1.2739
ドル・スイス 0.8934 - 0.0010 (- 0.11%) 0.8967 / 0.8932
------------------------------------
<きょうの材料>
*米生産者物価指数(PPI)(5月)21:30
結果 -0.2%
予想 0.1% 前回 0.5%(前月比)
結果 2.2%
予想 2.5% 前回 2.3%(2.2%から修正)(前年比)
結果 0.0%
予想 0.3% 前回 0.5%(コア・前月比)
結果 2.3%
予想 2.5% 前回 2.5%(2.4%から修正)(コア・前年比)
*新規失業保険申請件数(06/02 - 06/08)21:30
結果 24.2万件
予想 21.9万件 前回 22.9万件
*米30年債入札結果
最高落札利回り 4.403%(WI:4.418%)
応札倍率    2.49倍(前回:2.41倍)
*コジッキ・カナダ中銀副総裁
・マネーの伸びとインフレの相関はほとんどない。
・量的引き締め(QT)は25年中に終了すると再表明。
・QTを再び利用するハードルは非常に高い。
・物価上昇基調が緩和される兆候が強まっていると見ている。
-----------------------------------
<明日の材料と事前予想>
【日本】
日銀政策金利(6月)時刻未定
予想 0.0~0.1% 前回 0.0~0.1%
植田日銀総裁会見 15:30頃
鉱工業生産(確報値)(4月)13:30
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前月比)
予想 -1.0% 前回 -1.0%(前年比)
設備稼働率
予想 N/A 前回 1.3%(前月比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(4月)18:00
予想 175億ユーロ 前回 173億ユーロ(季調済)
【米国】
輸入物価指数(5月)21:30
予想 0.1% 前回 0.9%(前月比)
予想 1.5% 前回 1.1%(前年比)
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(6月)23:00
予想 73.1 前回 69.1
ラガルドECB総裁、レーンECBチーフエコノミストが経済会議出席
グールズビー・シカゴ連銀総裁が経済会議出席(質疑応答あり)
-----------------------------------
 きょうのNY為替市場、後半にドル買いが優勢となった。朝方発表の5月の米生産者
物価指数(PPI)が前日の米消費者物価指数(CPI)に続きインフレ鈍化を示した
ことで、為替市場はドル売りで反応。同時刻に発表になった米新規失業保険申請件数も
予想を上回り、雇用市場の軟化を示していた。
 しかし、動きが一巡するとドル買いが復活した。米株が一時軟調に推移するなどリス
ク回避の雰囲気がドル買いを誘発したとの指摘も出ていた。ドル円は一時156.60
円近辺まで急速に下落したが、下値での押し目買いも出てPPI発表前の水準に戻す展
開。
 ただ、FRBは前日のFOMCでタカ派に変更したものの、年内利下げへの扉は開い
たままではある。今週のインフレの下振れサプライズは心強く、FOMC委員の大半が
利下げを1回にするか2回にするかで意見が分かれている。そのことから、年内に複数
回の利下げを垣間見せるような市場価格設定が続いても不思議ではないといった見方も
出ていた。
 ドル円については明日の日銀決定会合の結果を見極めたい雰囲気も出ている。日銀は
月6兆円をメドに実施している国債購入の減額を検討する。現在、保有国債の償還が6
兆円程度であることから、減額となれば事実上の量的引締め(QT)の開始となる。
 減額の具体的な数字を示すのか、それとも、個人消費中心に成長の勢いが鈍い中で、
方向性だけ示してフリーハンドにしておくのかは不明。また、海外勢中心に追加利上げ
の期待も根強いが、今回はそれらのヒントも探ることになりそうだ。7月の追加利上げ
が一部で見込まれている。
 ただ、各国中銀が利下げに慎重なアプローチを取り始めている中で、日銀の政策変更
でもって円安の流れに変曲点が訪れるとの見方も少ない。
 きょうのユーロドルは一旦1.08ドル台に上昇したが、上昇の流れを維持できず
に、1.07ドル台前半まで下落している。フランスの政局が不透明になる中、仏独の
利回り格差が2017年以来の水準に拡大。フランスでは国民議会(下院)の解散総選
挙が実施されるが、右派のルペン氏率いる「国民連合(RN)」がリードしており、マ
クロン大統領の中道連合は現在の250議席から半減する可能性がある。ただ、RNは
過半数には届かない見通し。
 「RN」が勝利した場合、より緩和的な財政政策が導入されるとの懸念から、仏国債
を売って、より安全なドイツ国債を購入する動きが加速しているようだ。
 ポンドドルも戻り売りに押され、一時1.27ドル台半ばに下落。本日の21日線が
1.2740ドル付近に来ていたが、その水準はサポートされている。リバウンド相場
の流れ自体は続いているものの、今月に入って1.28ドル台は強い上値抵抗となって
いるようだ。
 来週は20日に英中銀が金融政策委員会(MPC)を開催する。ただ、その前日の1
9日には英消費者物価指数(CPI)が発表され、来週はポンドにとって重要な週とな
りそうだ。アナリストからは直近の賃金とインフレ指標が予想を上回ったことや、選挙
期間中でもあることから、来週の利下げはないという。むしろ、来週の英CPIでイン
フレ鈍化が示され、それによって8月の利下げ開始の期待が高まる可能性があるとい
う。
MINKABU PRESS