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2024年06月12日(水)05時32分

NY外為市況=ドル円は方向感なく上下動

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日本時間午前5時32分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  157.10 + 0.06 (+ 0.04%) 157.40 / 156.81
ユーロ・ドル 1.0740 - 0.0025 (- 0.23%) 1.0774 / 1.0720
ポンド・ドル 1.2739 + 0.0008 (+ 0.06%) 1.2752 / 1.2706
ドル・スイス 0.8975 + 0.0010 (+ 0.11%) 0.8993 / 0.8957
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<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*米10年債入札結果
最高落札利回り 4.438%(WI:4.458%)
応札倍率    2.67倍(前回:2.49倍)
*EU、バーゼル3の最終化を1年延期
 EUは銀行資本規制「バーゼル3」の最終化を1年遅らせる見通しだ。ブルームバー
グが関係者の話として伝えた。米国ではまだ論争が続いていることもあり、先行実施で
域内の金融機関が不利になる事態を避けることが狙いだという。
*バイデン大統領の次男 ハンター氏が有罪評決
 米デラウェア州連邦裁判所の陪審員はきょう、不法な銃購入・所持の罪でバイデン大
統領の次男、ハンター・バイデン氏に対し有罪評決を下した。現職の米大統領の子供が
有罪判決を受けるのは初めて。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
国内企業物価(5月)08:50
予想 0.6% 前回 0.3%(前月比)
予想 2.0% 前回 0.9%(前年比)
【中国】
生産者物価指数(5月)10:30
予想 -1.4% 前回 -2.5%(前年比)
消費者物価指数(5月)10:30
予想 0.4% 前回 0.3%(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(確報)(5月)15:00
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 2.4% 前回 2.4%(前年比)
ドイツ調和消費者物価指数(HICP)
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.8% 前回 2.8%(前年比)
【英国】
鉱工業生産指数(4月)15:00
予想 0.0% 前回 0.2%(前月比)
予想 0.4% 前回 0.5%(前年比)
製造業生産高(4月)15:00
予想 -0.1% 前回 0.3%(前月比)
予想 1.5% 前回 2.3%(前年比)
商品貿易収支(4月)15:00
予想 -140.00億ポンド 前回 -139.67億ポンド
貿易収支
予想 -15.30億ポンド 前回 -10.98億ポンド
【米国】
消費者物価指数(CPI)(5月)21:30
予想 0.1% 前回 0.3%(前月比)
予想 3.4% 前回 3.4%(前年比)
予想 0.3% 前回 0.3%(食品・エネルギー除くコア・前月比)
予想 3.5% 前回 3.6%(食品・エネルギー除くコア・前年比)
FOMC(6月)13日3:00
予想 5.25~5.50% 前回 5.25~5.50%
パウエル議長会見 13日3:30頃
日銀国債買い入れオペ(残存1-3年、3-5年、5-10年、25年超)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は157円を挟んで方向感なく上下動した。序盤はロ
ングの調整が出ていたのか156.80円近辺まで急速に下落。しかし、156円台に
入ると押し目買いも活発に出るようで157円台に戻していた。
 しかし、午後になって発表された米10年債入札を受けて米国債利回りが低下したこ
とから、ドル円も戻り売りに押され156円台に一時下落していた。明日の米消費者物
価指数(CPI)とFOMCの結果待ちの中、米10年債入札への需要が極めて旺盛だ
ったことから、明日の米CPIの軟化を市場は警戒したのではとの声も出ていたよう
だ。
 FOMCについては、FRBは前回よりもタカ派にシフトすると見られている。市場
は年内の利下げを1回か2回で織り込んでいるが、明日のイベントを通過して、それに
変化があるか注目される。今回のFOMCは委員の金利見通し(ドット・プロット)が
公表されるが、3月時点の年内3回の利下げ回数の予想は下方修正されると見込まれて
いる。ただ、利下げ無しまでの修正を見込む声は少なく、1回か2回に中央値を修正し
てくるものと見られている。どちらになるかで反応が違ってくる可能性はありそうだ。
 ユーロドルは1.07ドル台前半まで下げ幅を拡大し、200日線を下放れる展開が
続いたものの、後半には下げ渋り1.07ドル台は維持した。明日の重要イベントを控
えたドル買いも去る事ながら、ユーロ自体の売りも圧迫している。週末の欧州議会選挙
の結果を受けて経済的・政治的苦境がユーロドルを安値に向かわせているという。
 ユーロドルは今後数週間で1.07ドル水準をブレイクし、1.06ドル付近にある
年初来安値を目指す可能性があるとの指摘も出ていた。決定的なブレイクは機関投資家
がユーロの強気ポジションを手放すか次第だという。米商品先物協会(CFTC)が発
表したIMM投機筋の建玉報告によると、機関投資家は6月4日まで5週連続でユーロ
の買い越しを増やしている。フランスでの総選挙が控える中、ユーロのポジションを増
やすことはないと見られているようだ。
 ポンドドルは1.27ドル台での推移。NY時間に入って米株式市場に売りが強まる
など、リスク回避に雰囲気も見られていた中、ポンドドルは戻り売りが出ていた。本日
の21日線が1.27ドル台前半に来ているが、その水準に顔合わせしている。しか
し、1.27ドルを割り込むことなく1.27ドル台半ばに戻した。
 本日は2-4月の英雇用統計が公表されていた。週平均賃金(ボーナスを除く)が前
年比6.0%となり、予想の6.1%を下回ったほか、失業率は予想に反して4.4%
に悪化し、2021年以来の高水準となった。ただ、英中銀の金融政策への期待に大き
な影響を与えてはいないようだ。
 来週20日に英中銀の金融政策委員会(MPC)が予定されているが、7月4日の英
総選挙が終了するまでは、英中銀の委員はすべての公式声明を取り止めることになって
いる。ただ、賃金(ボーナス除)が大きく伸びなかったことは、最低賃金の大幅引き上
げの影響を懸念していた英中銀にとっては安心材料ではあったようだ。
*英雇用統計(2-4月平均)11日15:00
ILO失業率
結果 4.4%
予想 4.3% 前回 4.3%
*週平均賃金
結果 5.9%
予想 5.7% 前回 5.9%(5.7%から修正)(前年比)
結果 6.0%
予想 6.1% 前回 6.0%(除く賞与・前年比)
MINKABU PRESS