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2025年10月03日(金)05時30分

NY外為市況=ドル高が優勢に

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日本時間午前5時29分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  147.23 + 0.16 (+ 0.11%) 147.51 / 146.60
ユーロ・ドル 1.1719 - 0.0013 (- 0.11%) 1.1758 / 1.1683
ポンド・ドル 1.3444 - 0.0034 (- 0.25%) 1.3510 / 1.3401
ドル・スイス 0.7978 + 0.0007 (+ 0.09%) 0.8000 / 0.7951
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<きょうの材料>
米政府機関閉鎖で主な米経済指標の発表はなし
*ローガン・ダラス連銀総裁
・逆風にもかかわらず需要は堅調。
・政策は適度に引き締め的で適切。
・FRBは利下げに極めて慎重である必要。
・インフレは2%への回帰中だがリスク存在。
・インフレ期待の上昇リスクが高まっている。
・インフレ抑制が確実化するまで動きのペースは減速を想定。
*ベッセント財務長官
・FRB議長候補の公聴会は昨日で折り返し地点を過ぎた。
・FRB議長候補の面接は今週も継続。
・FRB議長候補の第1回面接は来週終了。
・有力な議長候補3-5名の名前がトランプ大統領に提示される見込み。
・連邦職員解雇は議論の焦点。
・税制改正法による歳出削減は撤回しない。
*グールズビー・シカゴ連銀総裁
・利下げの過度の前倒しには慎重を期したい。
・政府機関閉鎖でデータが得られず目隠し飛行状態。
・労働市場に一定の安定性が見られることを示す指標。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
完全失業率(8月)08:30
予想 2.4% 前回 2.3%
有効求人倍率
予想 1.22倍 前回 1.22倍
【ユーロ圏】
ドイツ非製造業PMI(確報値)(9月)16:55
予想 52.5 前回 52.5(
ユーロ圏サービス業PMI(確報値)(9月)17:00
予想 51.4 前回 51.4
ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(8月)18:00
予想 0.0% 前回 0.4%(前月比)
予想 -0.2% 前回 0.2%(前年比)
【英国】
サービス業PMI(確報値)(9月)17:30
予想 51.9 前回 51.9
【米国】
非製造業PMI(確報値)(9月)22:45
予想 53.9 前回 53.9
コンポジットPMI(確報値)
予想 53.6 前回 53.6
ISM非製造業景気指数(9月)23:00
予想 51.8 前回 52.0
※米政府機関閉鎖による影響で米雇用統計の発表は延期の見通し
植田日銀総裁が経済4団体共催懇談会出席
NY連銀総裁、英中銀総裁、ECB総裁、シュナーベルECB理事、仏中銀総裁、クノット・オ
ランダ前中銀総裁の送別会出席
ジェファーソンFRB副議長が講演(質疑応答あり)
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 きょうのNY為替市場、ドル買い戻しが優勢となり、ドル円は147円台に買い戻さ
れた。ただ、ロンドン時間には前日に引き続き一時146円台まで下げ幅を拡大。
 米政府機関が閉鎖に突入し、経済指標の発表も延期されている中、市場は手掛かり材
料に乏しい状況となっている。ただ、米政府機関閉鎖について市場は、意外に楽観視し
ており、冷静な反応となっている。注目は短期間で終わるのか、トランプ政権が脅迫し
ている政府職員の大量解雇まで行ってしまうのかを注視している状況。2週間程度で終
了との見方も出ているようだ。
 ドル円は21日線を下放れ、100日線に再接近している。100日線と200日線
のレンジ内での攻防戦に変化はないが、どちらに抜けるのか、なお未知数の状況。
 ユーロドルは戻り売りが優勢となおり、一時1.16ドル台に下落する場面も見られ
た。21日線を再び下回り、9月の年初来高値以降、上値の重い展開は継続している。
しかし、ECBは利下げサイクル終了の一方、FRBは今後、追加利下げが続くことが
予想される中、ユーロドルへの強気な見方も根強い。
 本日は8月のユーロ圏失業率が公表されていたが、6.3%と前回よりも上昇してい
た。エコノミストは、勢いを得るのに苦戦しているユーロ圏では失業率が上昇を継続す
る可能性を指摘している。失業率は8月に上昇したが、過去最低水準に留まっている。
しかし、今後は成長鈍化で失業率は上昇する可能性があるという。しかし、基本的な傾
向は安定だとも述べている。
 きょポンドドルは1.34ドル台前半に一時下落。前日は一時1.3525ドル近辺
まで上昇し、100日線と21日線を回復していたが、跳ね返された格好。一方、ポン
ド円は売りが続き4日続落。一時197円台半ばまで下げを拡大させていた。100日
線が197.70円付近に来ており、その水準に到達している。
 ポンドに関しては見方に変化は出ていない。根強い高インフレから英中銀の早期追加
利下げへの期待は後退しているが、英景気の先行きに対する不安感が広がっているほ
か、11月26日のリーブス財務相による秋季予算案の発表を控えて、財政リスクを市
場は織り込んでいる状況。
 アナリストからは「われわれのモデルでは、ポンドは対ユーロで約1%の短期的な過
少評価が2週連続で記録されており、これは市場が英予算案を控えてポンドのリスクプ
レミアムを織り込み始めている可能性がある」との指摘も出ている。
MINKABU PRESS