経済ニュース

<< 一覧に戻る

2025年09月27日(土)05時30分

NY外為市況=149円台半ばに伸び悩む

--------------------------------------
日本時間午前5時29分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  149.51 - 0.29 (- 0.19%) 149.96 / 149.41
ユーロ・ドル 1.1704 + 0.0038 (+ 0.33%) 1.1707 / 1.1658
ポンド・ドル 1.3407 + 0.0062 (+ 0.46%) 1.3413 / 1.3330
ドル・スイス 0.7976 - 0.0021 (- 0.26%) 0.8007 / 0.7973
------------------------------------
<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*米PCE価格指数(8月)21:30
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.2%(前月比)
結果 2.7%
予想 2.7% 前回 2.6%(前年比)
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 0.2%(0.3%から修正)(コア・前月比)
結果 2.9%
予想 2.9% 前回 2.9%(コア・前年比)
*個人所得(8月)21:30
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
*個人支出(8月)21:30
結果 0.6%
予想 0.5% 前回 0.5%(前月比)
*ミシガン大消費者信頼感指数(9月確報値)23:00
結果 55.1
予想 55.4 速報 55.4
【カナダ】
実質GDP(7月)21:30
結果 0.2%
予想 0.2% 前回 -0.1%(前月比)
結果 0.9%
予想 0.8% 前回 0.9%(前年比)
※発言・ニュース
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
・失業とインフレはFRBの目標から乖離している。
・両指標がこれ以上大きく悪化するリスクは限定的。
・インフレと失業のバランスを取ることに注力。
*ソフトバンクGとアーク、テザーの大型資金調達に参加の可能性
 ソフトバンクGと著名ファンドマネジャーのキャシー・ウッド氏が率いるアーク・イ
ンベストメントが、テーブルコイン発行元のテザーによる大型資金調達ラウンドに参加
する可能性があると伝わった。
-----------------------------------
<月曜日の材料と事前予想>
【日本】
景気先行指数(確報値)(7月)14:00
予想 105.9 前回 105.9
景気一致指数
予想 113.3 前回 113.3
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者信頼感指数(確報値)(9月)18:00
予想 -14.9 前回 -14.9
ユーロ圏景況感指数(9月)18:00
予想 N/A 前回 95.2
【米国】
中古住宅販売成約指数(8月)23:00
予想 0.2% 前回 -0.4%(前月比)
月例経済報告(9月)
野口日銀審議委員が講演
ウォラーFRB理事がイベント講演(質疑応答なし)
ボスティック・アトランタ連銀総裁がデルタ航空CEOと対談(質疑応答あり)
クリーブランド連銀総裁、ラムスデン英中銀副総裁、ECBレーン氏、ECB・クリーブラン
ド連銀共催インフレ会議出席
トランプ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相が会談(ホワイトハウス)
英労働党大会(リバプール、10月1日まで)リーブス英財務相演説
国連総会一般討論最終日
-----------------------------------
 きょうのNY為替市場、前日の急速なドル高が一服し、ドル円は149円台半ばに伸
び悩んだ。FRBが重視しているインフレ指標で注目となっていたPCE価格指数が発
表になったが、コア指数は前年比2.9%と、パウエル議長の言及通りの内容となっ
た。市場予想とも一致。
 これを受けて為替市場はドル安の反応が見られた。一部には今週発表の米経済指標が
強い内容が相次いだこともあり、予想を上回るのではとの警戒も出ていただけに、予想
通りの内容に安心感が広がった模様。ただ、状況に変化はなく、10月FOMCでの利
下げ確率は88%程度、12月までなら100%だが、2回の確率は64%程度で推移
している。
 今週は材料難の中、一連のイベントが一通り通過した、利下げ期待は後退した。その
ような中、米議会では来週の会計年度末を控え、与野党の協議が活発化している。つな
ぎ予算が成立しなければ、10月1日から政府機関の一部が閉鎖に追い込まれる状況。
これまで度々繰り返されことでもあり、市場も慣れっこになっているが、今回は対立が
やや深刻なようだ。共和、民主両党が態度を硬化させており、閉鎖はほぼ確実との見方
も出ている。さらに、トランプ政権が政府機関閉鎖を機に連邦職員の大量解雇を行うと
警告しており、経済的にもリスクが高まっている。
 エコノミストは、「政連邦職員の大量解雇は短期的に景気の重しになる恐れがあるほ
か、市場にとって目先の顕著な影響は10月3日の米雇用統計を含む主要統計の発表の
遅れだろう」と述べた。
 ユーロドルは買い戻しが膨らんだ。前日は強い米経済指標を受けてドル高が強まり、
ユーロドルは1.16ドル台半ばまで下落していたが、1.17ドル台に戻す展開。一
方、ユーロ円は一旦175円台に上昇し、年初来高値を更新したが、その後は174円
台に伸び悩んだ。ただ、ユーロ円の上値追いは継続しており、昨年高値の174円台半
ばをしっかりと射程に入れている。
 ECBは利下げサイクルが終了したとも見られ、一部からは次の行動は利上げのとの
声も出ている。一方、日銀は緩やかとみられてはいるが、利上げ方向で金利差だけで考
えれば、ユーロ円の上値には限界があるとの声も出でている。
 ただ、ユーロに対する強気な見方も根強く、ユーロドルは年内に1.20ドルを付け
るとの声も多い中、ユーロ円も堅調な動きが続いているようだ。
 ポンドドルは1.34ドル台まで買戻された。前日は一時1.33ドル台前半まで下
落し、9月初めの安値水準に並んだが、その水準は維持されている。チャート的にはダ
ブルトップの形成は回避されている格好となっているが、ポンドは依然として下落圧力
に晒されており、市場からは英中銀が利下げへの慎重姿勢を維持できるか懐疑的だとの
指摘も出ている。
 資産運用会社は、英中銀が市場の予想より早期の利下げを迫られ、場合によってはQ
E(量的緩和)やイールドカーブ・コントロールといった危機時の政策手段も持ち出さ
ざるを得なくなると見ているという。これは、国債入札で需要が低迷し、11月下旬に
リーブス財務相が発表する秋季予算案を前に財政戦略への懐疑的な見方が広がっている
ことと整合する。オプション市場は、2カ月物以降でより弱気なポジションを示してお
り、短期的な下落余地は限定的ながらも、中期的にポンド安が進むとの見方を強めてい
る。
 ポンド円は200円台を回復。21日線をしっかりと維持し、上向きの流れを継続し
ている。
MINKABU PRESS