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2025年03月11日(火)23時28分

米株式市場序盤=ダウ平均は大幅続落

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米東部時間午前10時27分現在
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ダウ工業株30種平均 41443.92 - 467.79 (- 1.12%) 41868.27 / 41443.92
ナスダック総合指数  17363.16 - 105.16 (- 0.60%) 17622.54 / 17362.83
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 きょうのNY株式市場でダウ平均は大幅続落。前日比は、ダウ工業株30種平均が4
67.79ドル安の4万1443.92ドル、ナスダック総合指数が105.16安の
1万7363.16。
 IT・ハイテク株に買い戻しが入るなど下げ一服で始まりそうな気配ではあったが、
トランプ大統領の関税のニュースに再び売りが強まっている。トランプ大統領はカナダ
産の鉄鋼とアルミニウムに50%の関税を課すと伝わった。また、カナダの自動車産業
を「永久に閉鎖させる」と脅している。
 さらにカナダのオンタリオ州が米国の3州に輸出する電力に対し25%の割増料金を
適用する措置を実施すると発表したことで、大統領は電力に関して国家緊急事態を宣言
する。オンタリオ州は追加関税を課すなら、米国への電力供給を停止すると警告してい
る。
 関税と政府の歳出削減が米成長に打撃を与えるとの懸念から、前日の米株式市場は売
りが強まった。ダウ平均は一時1100ドル超急落するなど、大幅な見直しが入った
が、本日もそのムードは続きそうだ。
 「短期的には、押し目買いを推奨するのは依然難しく、弱気のケースの方がより大き
なウェイトを占めている。成長への期待は後退を続け、企業業績への期待もそれにつれ
て低下しているようだ」との指摘が出ている。
 また、「トランプ政権の政策への不透明感が先行きを曇らせている一方、FRBプッ
ト(FRBの支援)はホワイトハウスと同じくらい捉えどころがない」との見解も聞か
れた。
 米大手銀のストラテジストは、米国株への投資判断を中立に引き下げていた。
 一方、一部では景気後退への懸念が浮上しているが、「それは誇張され過ぎている。
なぜ突然不況になるのか?実際に景気後退を示す指標は何か?比較的好調な米雇用統計
があり、個人消費の伸びもまだ3ー4%のペースだ」との声も聞かれる。
 先ほど1月の米求人件数が公表され、予想を上回ったことから、市場も懸念を一服さ
せていたが、トランプ大統領のニュースに掻き消されてしまった。
 ベライゾン<VZ>が下落。同社幹部のブルベン氏が投資銀行主催のコンファレンスで
講演を行い、第1四半期は競争激化のレベルが高まったと言及したことが嫌気されてい
る。
 オラクル<ORCL>が決算を受け下落。1株利益、売上高とも予想を下回った。クラウ
ドサービスが予想を下回っている。ただ、受注残を示す残存履行義務(RPO)は6
3%増加した。
 デルタ航空<DAL>が下落。前日引け後に1-3月期(第1四半期)のガイダンスを
更新し、1株利益を従来の約半分に下方修正した。不安定な経済とフライトの安全性を
巡る懸念が国内旅行の需要に水を差したとしている。
ベライゾン<VZ> 43.15(-3.34 -7.18%)
AT&T<T> 26.70(-0.58 -2.13%)
オラクル<ORCL> 139.81(-8.98 -6.04%)
デルタ航空<DAL> 47.21(-3.13 -6.21%)
アップル<AAPL> 223.05(-4.44 -1.95%)
マイクロソフト<MSFT> 382.91(+2.75 +0.72%)
アマゾン<AMZN> 195.96(+1.42 +0.73%)
アルファベットC<GOOG> 166.45(-1.36 -0.81%)
テスラ<TSLA> 225.65(+3.50 +1.58%)
メタ<META> 602.34(+4.35 +0.73%)
AMD<AMD> 96.28(-0.35 -0.36%)
エヌビディア<NVDA> 107.18(+0.20 +0.19%)
イーライリリー<LLY> 823.25(-6.52 -0.79%)
MINKABU PRESS