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2024年06月29日(土)05時31分

NY外為市況=160円台後半に戻す

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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  160.92 + 0.16 (+ 0.10%) 161.27 / 160.26
ユーロ・ドル 1.0710 + 0.0006 (+ 0.06%) 1.0725 / 1.0685
ポンド・ドル 1.2643 + 0.0004 (+ 0.03%) 1.2662 / 1.2620
ドル・スイス 0.8985 - 0.0002 (- 0.02%) 0.9010 / 0.8980
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<きょうの材料>
※経済指標
*米個人所得(5月)21:30
結果 0.5%
予想 0.4% 前回 0.3%(前月比)
*米個人支出
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.2%(前月比)
*PCEデフレータ(5月)21:30
結果 0.0%
予想 0.0% 前回 0.3%(前月比)
結果 2.6%
予想 2.6% 前回 2.7%(前年比)
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.3%(0.2%から修正)(コア・前月比)
結果 2.6%
予想 2.6% 前回 2.8%(コア・前年比)
*シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(6月)22:45
結果 47.4
予想 39.0 前回 35.4
*ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(6月)23:00
結果 68.2
予想 65.6 速報 65.6
・1年先インフレ期待
結果 3.0%
予想 3.2% 速報 3.3%
・5-10年先インフレ期待
結果 3.0%
予想 3.1% 速報 3.1%
※発言・ニュース
*バイデン大統領、出馬取り下げを否定
 バイデン大統領は11月の選挙で勝利する決意を改めて表明した。ブルームバーグが
伝えた。精彩を欠く討論会を受けて、民主党の有力者からは出馬取り下げを求める声が
相次いでいる。大統領は年齢による限界と討論会での苦戦を認めつつ、ホワイトハウス
でもう4年間仕えることはできると宣言した。
*マクロン仏大統領の支持率が急低下
 フランス国民議会選挙の第1回投票を2日後に控え、マクロン大統領の支持率が3カ
月ぶりの低水準に沈んだ。一方、ルペン氏が率いる右派政党「国民連合(RN)」は、
ライバル政党の追い上げが停滞する中でリードを広げている。
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<月曜日の材料と事前予想>
【日本】
日銀短観(第2四半期)08:50
大企業製造業・業況判断
予想 11 前回 11
大企業製造業・先行き
予想 10 前回 10
大企業非製造業・業況判断
予想 33 前回 34
大企業非製造業・先行き
予想 28 前回 27
大企業全産業・設備投資
予想 13.8% 前回 4.0%
【英国】
ネーションワイド住宅価格指数(6月)15:00
予想 0.1% 前回 0.4%(前月比)
予想 1.1% 前回 1.3%(前年比)
製造業PMI(確報値)(6月)17:30
予想 51.4 前回 51.4
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(確報値)(6月)16:55
予想 43.4 前回 43.4
ユーロ圏製造業PMI(確報値)(6月)17:00
予想 45.6 前回 45.6
ドイツ消費者物価指数(速報)(6月)21:00
予想 0.2% 前回 0.1%(前月比)
予想 2.2% 前回 2.4%(前年比)
調和消費者物価指数(HICP)
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.6% 前回 2.8%(前年比)
【米国】
製造業PMI(確報値)(6月)22:45
予想 51.7 前回 51.7
建設支出(5月)23:00
予想 0.2% 前回 -0.1%(前月比)
ISM製造業景気指数(6月)23:00
予想 49.0 前回 48.7
ナーゲル独連銀総裁がドイツ経済について講演
ラガルドECB総裁がECBフォーラム2024「変革の時代における金融政策」開会挨拶
ECBフォーラム2024「変革の時代における金融政策」(3日まで)
豪州、所得税減税と最低賃金引き上げを実施
クレア・ロンバルデリ氏が英中銀副総裁に就任(ブロードベント氏の後任)
香港特別行政区設立記念日のため香港市場は休場
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 きょうのNY為替市場、ドル円は序盤に戻り売りが強まったものの、ロンドンフィキ
シングを境に買い戻しが出て、160円台後半まで戻す展開となった。この日は5月の
PCEデフレータが発表になったが、前月比で横ばい、前年比で2.6%の上昇となっ
た。FRBが注目する住宅とエネルギーを除くサービスインフレも前月比0.1%の上
昇と昨年10月以来の低い伸びとなっている。
 年後半のFRBの利下げ期待を正当化する内容で、市場では年内2回の利下げ期待を
若干強めているようだ。結果を受けてドル円が急上昇するようであれば、財務省による
介入も警戒されていたが、そのケースでは無さそうだ。
 ドル円も160円台前半に下落したものの、買い戻されている。本日は6月期末の取
引となり、PCEデフレータで下げていた米国債利回りも急速に上昇に転じる中で、ド
ル円も追随した。
 前日の米大統領選のTV討論会でトランプ前大統領が優勢と伝わった。もし、来年に
トランプ政権が誕生すれば、ドル高のシナリオとの見方も出ている。財政政策は緩和的
になり、対中国の貿易・関税の政策がより積極的になることや、大型減税の延長も表
明、不法移民を強制送還することも提案している。FRBが抑制を図っている景気を一
段と刺激する可能性が高い。それがドルをサポートすると見ているようだ。インフレを
招くとの指摘も出ている。
 ユーロドルはやや買い戻しが優勢となり、1.07ドル台で推移。1.06ドル台は
強いサポートとなっている。ユーロに関しては日曜日のフランス国民議会選挙の第1回
投票が注目されるが、マクロン仏大統領の支持率が急低下しており、ルペン氏が率いる
右派政党「国民連合(RN)」が優勢の状況となっている。
 ただ、そのこと自体はかなり織り込まれており、勝敗の結果以上に、第2回投票に向
けてどの程度の差が付くのか、そして、仏国債がどうのような反応を示すかに注目が集
まっている。
 来週は6月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)の速報値が発表される。今週発表
されたいくつかの加盟国の数字から、インフレは鈍化が見込まれている。短期金融市場
では年内あと2回の利下げが期待されているが、その見方を裏付ける内容になると見ら
れているようだ。
 ポンドドルは方向感のない展開が続き、1.26ドル台で上下動した。100日線が
1.2640ドル付近に来ているが、その付近での一進一退が見られている状況。来週
4日の英総選挙を前にポンドは動きにくくなっているようだ。
 きょうは第1四半期のGDP確報値が発表になっていたが、前期比0.7%のプラス
成長だった。しかし、重要な政府の歳出決定が来週の選挙後まで遅れるため、第2四半
期の成長は再び鈍化する可能性があるとの指摘が出ている。
 年後半は新政権が誕生しそうだが、ギアチェンジに時間がかかりそうで、顕著な変化
は2025年までは感じられそうにないという。
MINKABU PRESS