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日本時間午前6時27分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 155.42 + 0.76 (+ 0.49%) 155.89 / 154.53
ユーロ・ドル 1.0543 - 0.0053 (- 0.50%) 1.0610 / 1.0507
ポンド・ドル 1.2652 - 0.0030 (- 0.24%) 1.2715 / 1.2631
ドル・スイス 0.8842 + 0.0018 (+ 0.20%) 0.8862 / 0.8818
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<きょうの材料>
※経済指標
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)0:30
原油 +54.5万(4億3029万)
ガソリン +205.4万(2億0893万)
留出油 -11.4万(1億1430万)
(クッシング地区)
原油 -14万(2505万)
*()は在庫総量
※発言・ニュース
*米20年債入札結果
最高落札利回り 4.680(WI:4.650%)
応札倍率 2.34倍(前回:2.59倍)
*ウクライナ、英国の長距離ミサイルをロシア領内に発射
ウクライナ軍が英国製の巡航ミサイルをロシア国内の軍事目標に初めて発射したと伝
わった。ロシアがウクライナとの戦争に北朝鮮軍を投入したことへの対抗措置として、
英国製の巡航ミサイル「ストーム・シャドー」を使用した攻撃。
*クックFRB理事
・利下げの規模と時期は今後のデータ次第。
・インフレの進展が減速し、雇用市場が堅調であれば、利下げを一時停止する可能性。
・雇用が大幅に弱まれば、より迅速に利下げする可能性。
・インフレは2%に向かうと確信しているが、変動を予想。
・雇用に関する下振れリスクは最近やや弱まった。
・労働市場は依然堅調。緩やかな冷え込みのみを確認。
・失業率の安定維持には雇用増加は不十分。
*ボウマンFRB理事
・利下げについては慎重に進めたい。
・物価目標の達成前に中立金利を下回るリスク。
・中立金利の見立てはパンデミック前よりも遥かに高い。
*ラムスデン英中銀委員
・英経済は正常化を継続。
・低水準で比較的安定したインフレが継続。
・10月のインフレは僅かに予測を上回る。
・予測と比較してかなり小さい予想を下回る。
・英中銀の予測だけに注目しないことが重要。
*トランプ陣営、仮想通貨担当の役職創設を検討
トランプ陣営は史上初のホワイトハウス暗号通貨担当の役職の創設を検討していると
報じられている。現在、暗号通貨担当ポストの選考中だという。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
公共部門ネット負債(10月)16:00
予想 138億ポンド 前回 166億ポンド
【米国】
フィラデルフィア連銀景況指数(11月)22:30
予想 5.0 前回 10.3
新規失業保険申請件数(11/10 - 11/16)22:30
予想 21.9万件 前回 21.7万件
景気先行指数(10月)22日0:00
予想 -0.3% 前回 -0.5%(前月比)
中古住宅販売件数(10月)22日00:00
予想 388万件 前回 384万件
植田日銀総裁、フォーラムに出席(質疑応答あり)
ハマック・クリーブランド連銀総裁が挨拶
グールズビー・シカゴ連銀総裁が討論会参加(質疑応答あり)
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きょうのNY為替市場、ドル円はNY時間に入って戻り売りが強まり、一時155円
台前半に伸び悩む場面も見られた。ロンドン時間までは一本調子の買い戻しを見せ、1
55円台後半まで回復していた。ドル円は再び155-160円のゾーンに復帰しよう
としているが、ウクライナ軍が英国製の巡航ミサイル「ストーム・シャドー」をロシア
領内の軍事目標に初めて発射したと伝わったことで、地政学リスクへの警戒感が再び高
まった。
ただ、今回も市場は静観しており、ドル円は155円台は維持し、155-160円
のゾーンに復帰する展開に戻っている。ドル円については、地政学リスクにより、トラ
ンプトレードで積み上がったロングポジションが調整を加速させたイメージも強い。2
1日線の上でしっかりと上昇トレンドを維持しており、目先は先週金曜日に付けた直近
高値156.75円を試す展開になるか注目される。
日米の金融政策に対する見方に変化はなく、FRBの12月利下げの可能性は五分五
分、日銀は12月か1月の決定会合での利上げ実施と見ているようだ。この先の経済デ
ータ待ちといった雰囲気。
ユーロドルは売りが加速し、一時1.05ドル台前半に下落。ここ数日1.05ドル
台が維持され、リバウンド相場の兆しも出ていたが、きょうの下げでその気配は一旦消
滅している。依然として来年のトランプ政権の政策への観測から、ドル買いが根強いも
のの、来年は逆にドル安を見込んでいるストラテジストやエコノミストも少なくない。
目先は1.05ドルを維持できるか注目される。
本日はユーロ圏の賃金に関する重要な指標が発表になっていた。ECBがこの日発表
した7-9月期の妥結賃金は前年比で5.4%上昇と、前四半期の3.5%から上昇が
加速している。主にドイツが上昇をけん引していたが、これは金融緩和を進めようとし
ているECBの仕事をさらに複雑にする。
ECBは12月の理事会で今年4回目となる利下げを行うと見られているが、本日の
賃金データからは少なくとも、一部で予想されている大幅利下げはない可能性がさらに
高めるデータではある。ユーロ圏経済は回復の足掛かりを得るのに苦戦しており、大半
のECB理事は追加利下げを示唆している。しかし、そのペースや幅についてはますま
す議論が分かれそうだ。
ポンドドルも売りが優勢となり、1.26ドル台半ばに下落。ロンドン時間に発表に
なっていた英消費者物価指数(CPI)は予想を上回る内容で、インフレ懸念が依然と
して根強いことを示した。特に英中銀が気にしているサービスインフレは前年比5.
0%に上昇。ただ、ポンドドルは発表直後こそ上昇の反応を示したものの、ドル高の流
れに呑み込まれている。一方、ポンドは対ドルでは下落したものの、対ユーロでは上
昇。
インフレ警告が相次ぐ中、英中銀は金利を高水準に維持する可能性が高いとの見方が
出ていた。英インフレ上昇と、トランプ氏の貿易関税や税制政策に起因する世界的なイ
ンフレ圧力により、英中銀の金利は長期間に渡って高水準で推移し続ける可能性が高い
という。それに加えて、リーブス英財務相が打ち出した予算措置により、物価上昇圧力
はさらに高まる可能性があるとも付け加えた。
金利の高止まりは企業に大きな圧力を与え、設備投資を躊躇させ、市場の不確実性に
耐えるために企業は負債戦略を適応させる必要がある。労働党政権はインフレ圧力を管
理しながら信用供与を改善するための集中的な取り組みが必要だという。
MINKABU PRESS