--------------------------------------
日本時間午前5時36分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 147.46 - 1.03 (- 0.69%) 148.54 / 146.82
ユーロ・ドル 1.1718 + 0.0069 (+ 0.59%) 1.1760 / 1.1648
ポンド・ドル 1.3504 + 0.0070 (+ 0.52%) 1.3555 / 1.3430
ドル・スイス 0.7985 - 0.0071 (- 0.88%) 0.8058 / 0.7956
------------------------------------
<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*非農業部門雇用者数(NFP)(8月)21:30
結果 2.2万人
予想 7.5万人 前回 7.9万人(7.3万人から修正)
*失業率(8月)
結果 4.3%
予想 4.3% 前回 4.2%
*平均時給(8月)
結果 0.3%
予想 0.3% 前回 0.3%(前月比)
結果 3.7%
予想 3.8% 前回 3.9%(前年比)
【カナダ】
雇用者数増減(8月)21:30
結果 -6.55万人
予想 0.50万人 前回 -4.08万人(前月比)
失業率
結果 7.1%
予想 7.0% 前回 6.9%
※発言・ニュース
*ベッセント財務長官
・FRBは方針転換が必要。
・FRBの予測は悲観的過ぎる。
・FRBの予測は欠陥のあるモデルに依存。
・FRBの信認は責務超えた行動により脅かされている。
*ハセットNEC委員長
・雇用統計は7万人近く上方修正されていた。
・雇用統計は現時点でやや期待外れ。
・米経済は関税に備えている。
・米国への投資が所得を押し上げる。
・独立したFRBが成長にとって重要であることに疑いの余地はない。
*グールズビー・シカゴ連銀総裁
・雇用増加は明らかに均衡点を下回っている。
・移民政策の影響で雇用が人為的に抑制されている可能性。
・9月の利下げ判断は依然未定。
・解雇が顕在化すれば警戒を強める。
・FRBの使命であるインフレ抑制も注視が必要。
・サービスインフレが一時的なものか確認が必要。
・インフレ抑制にはFRBの独立性が不可欠。
・依然として完全雇用にある可能性が高い。
・スタグフレーション方向に押しやるショックが発生。
-----------------------------------
<明日の材料と事前予想>
【中国】
貿易収支(8月)時刻未定
予想 980.0億ドル 前回 982.4億ドル(ドル建て)
【日本】
実質GDP2次速報値(第2四半期)08:50
予想 0.3% 前回 0.3%(前期比)
予想 1.0% 前回 1.0%(前期比年率)
GDPデフレータ
予想 3.0% 前回 3.0%(前年比)
経常収支(7月)08:50
予想 33000億円 前回 13482億円
予想 25680億円 前回 23979億円(季調済)
貿易収支
予想 746億円 前回 4696億円
【ユーロ圏】
ドイツ鉱工業生産指数(7月)15:00
予想 1.5% 前回 -1.9%(前月比)
予想 N/A 前回 -3.6%(前年比)
ドイツ貿易収支(7月)15:00
予想 155億ユーロ 前回 149億ユーロ
自民党「臨時総裁選」実施要求の意思確認・結果発表(※締め切り15時)
NY連銀インフレ期待(8月)
バイル仏首相の内閣信任投票実施
中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会(12日まで)
ブラジル大統領、BRICS首脳電話会議開催
-----------------------------------
きょうのNY為替市場、この日発表の米雇用統計が弱い内容となったことでドル安が
強まった。ドル円も急速に売られ146円台まで一時下落。米国債利回りも急低下して
いる。
8月の米雇用統計で非農業部門雇用者数(NFP)が2.2万人増と予想を下回る内
容となり、労働市場の冷え込みを示す内容となった。短期金融市場では今月の利下げ確
率を完全に織り込んだほか、9月を含めて年内3回の利下げも確率を70%超まで引き
上げている。
一部からは、9月の0.50%ポイントの大幅利下げの可能性も指摘されていた。し
かし、FOMC委員は本日から発言を控えるブラックアウト期間に入り、直接的な手掛
かり材料はない。
一部からは「これでFRBは利下げに踏み切るゴーサインを得たと言える。0.5
0%ポイントの大幅利下げの可能性もテーブルに乗るだろう」との声も出ていた。ま
た、今回の弱さは利下げを正当化するほか、リセッション(景気後退)の警戒感も高め
ているようだ。なお、今回の米雇用統計の改訂で6月分のNFPが、パンデミック以降
で初めて減少に転じた。
ドル円は本日の下げで200日線に上値をブロックされた格好となっている。21日
線も下回っており、来週以降の動きが注目される。目先は146.75円付近が下値サ
ポートとして意識されるほか、その下は100日線が146円付近に控えている。
ユーロドルは買いが優勢。一時1.1760ドル付近まで上昇し、21日線を上放れ
る展開が見られていた。1.1830ドル付近が年初来高値だが、来週以降もこの勢い
を維持し、その水準を試す展開になるか注目される。一方、ユーロ円はドル円の下落も
あって172円台に下落。ただ、下押す動きまではなく、21日線の上はしっかりと維
持された。
来週はECB理事会が予定されている。市場では据え置きが確実視されており、影響
は限定的と見られているようだ。むしろ、理事会後の経済指標のほうが重要との指摘も
出ている。関税が成長の重しとなる一方、ドイツの財政刺激策が浸透するまでに時間が
かかることから、今後数カ月は経済指標が弱まる可能性があるという。
インフレは来年も目標を下回って推移し、ECBは今年終盤か来年初めに再び利下げ
を検討する可能性があるとも付け加えている。
ポンドドルは一時1.35ドル台半ばまで買い戻されていた。きょうの上げで100
日線と21日線を一気に回復しており、来週以降に強い上値抵抗となっている1.36
ドルの水準を試しに行くか注目される。ただ、ポンドは対ユーロや円に対しては軟調に
推移し、ポンド円は21日線を下回り、一時198円台に下落。目標となってた200
円から遠ざかる動きが見られていた。
11月のリーブス財務相による秋季予算案の発表を控え、ポンドは再び下落する可能
性があるとの指摘がストラテジストから出ている。今週は英財政への懸念から長期ゾー
ンの英国債が売られ、利回りが急上昇していた。ただ、ポンドは上値が重かった。各国
の国債とともに、利回り上昇はいまのところ落ち着いてはいるが、リスクは依然として
高水準にあるという。
「英国債の売り(利回り上昇)が最悪期を脱したと考えるのは軽率だろう。英政府が
財政の持続可能性を保証する予算案を提示できなければ、市場は政府を罰するだろう」
と述べている。
MINKABU PRESS