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2025年12月10日(水)06時28分

NY外為市況=157円付近まで上昇

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日本時間午前6時27分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  156.93 + 1.01 (+ 0.65%) 156.95 / 155.74
ユーロ・ドル 1.1625 - 0.0012 (- 0.10%) 1.1657 / 1.1615
ポンド・ドル 1.3299 - 0.0023 (- 0.17%) 1.3356 / 1.3288
ドル・スイス 0.8061 - 0.0007 (- 0.09%) 0.8083 / 0.8050
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<きょうの材料>
【米国】
*米求人件数(10月)0:00
結果 767.0万人
予想 711.7万人 前回 765.8万人
*米求人件数(9月)00:00
結果 765.8万人
予想 N/A 前回 722.7万人
*米景気先行指数(9月)22:00
結果 -0.3%
予想 -0.3% 前回 -0.3%(-0.5%から修正)(前月比)
*米10年債入札結果
最高落札利回り 4.175%(WI:4.175%)
応札倍率    2.55倍(前回:2.43倍)
*ハセット米国家経済会議(NEC)委員長
・FRB議長候補としてベッセント財務長官を最有力視。
・ただし、ベッセント財務長官はFRB議長職を望んでいない。
・FRBの追加利下げ幅について、様子を見守る必要がある。
・生産性向上においてAIはコンピューターを超える。
・実質賃金上昇は実に印象的。1990年代並み。
・トランプ大統領は決断しても考えを変える。
・トランプ大統領が指示する場所ならどこへでも行く。
・FRBには利下げ余地が十分にある。
・0.25%ポイント超の余地あるか問われ、「その通り」と返答。
・FRB議長にとって最も重要なのはデータを見ること。
・トランプ大統領が金利でFRBに圧力をかけても、正しいことをすべきだ。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
国内企業物価(11月)08:50
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
予想 2.7% 前回 2.7%(前年比)
【中国】
生産者物価指数(PPI)(11月)10:30
予想 -2.0% 前回 -2.1%(前年比)
消費者物価指数(CPI)(11月)10:30
予想 0.8% 前回 0.2%(前年比)
【米国】
雇用コスト指数(2025年 第3四半期)22:30
予想 1.0% 前回 0.9%(前期比)
FRB政策金利(FOMC)(12月)11日04:00
予想 3.50~3.75% 前回 3.75~4.00%
四半期経済見通し(SEP)
パウエル議長会見
【カナダ】
中銀政策金利(12月)23:45
予想 2.25% 前回 2.25%
ラガルドECB総裁、FT「The Global Boardroom」出席
リーブス英財務相が財務特別委員会出席
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 きょうのNY為替市場、ドル円は上向きの流れを持続し、157円付近まで上げ幅を
拡大。根強い円安の流れがドル円を下支えしている。本日の上げで21日線を回復して
おり、160円に向けて明日以降の動きが注目される。
 この日発表の10月の米求人件数は予想を大きく上回ったこともドル円を押し上げ。
ただし、増加は小売、卸売、医療・ヘルスケアといった一部の業種に限られているほ
か、採用の落ち込みと解雇の増加が目立ち、労働市場の減速傾向が継続していることも
示唆されていた。
 市場は明日のFOMCの結果を待っており、短期金融市場では利下げをほぼ確実視し
ている状況。ただ、市場はそれを十分に織り込み、ここ数日は来年以降の見通しに注目
が集まっている。一部からは、「パウエル議長が今回のFOMCで、来年以降の利下げ
ペースの減速を示唆するのでは」との声も出ている。根強い高インフレに加え、政府機
関閉鎖に伴う米経済指標の欠落が懸念材料となっているという。
 アナリストからは「利下げはほぼ確実に見えるが、FOMC委員の金利見通し(ドッ
ト・プロット)やパウエル議長の会見が市場の反応を決定づけ、今月残りのトーンを左
右する可能性がある」との指摘も出ていた。FOMC後のドル高の反応を意識した動き
が、本日のドル円にも出ていたようだ。
 ユーロドルは方向感のない値動きが続き、1.16ドル台でのレンジ取引を継続。1
00日線が1.1645ドル付近に来ており、その付近での一進一退の展開。ユーロ円
は182円台半ばに上昇し、ユーロ発足以来の高値を更新。円安の動きは根強い。
 前日はECB理事の次の行動は利上げとの発言に反応も見せていたが、基本的には明
日のFOMCの結果待ちではある。ECBはしばらく政策を据え置くとの見方が多い。
 EUが凍結中のロシア資産をウクライナ向けの金融支援に充てる場合、ユーロが下押
し圧力を受ける可能性があるとの指摘が出ていた。こうした措置は、投資先としてのユ
ーロ圏の魅力を損なわせ、長期的にはユーロそのものにダメージを与える恐れがあると
いう。さらにユーロの安全通貨としての地位も脅かすとの懸念も示していた。
 ポンドドルは売りが優勢となり、200日線を下回る展開。一方、ポンド円は上昇し
ており、一時208円台後半まで一時上昇。7月以来の高値水準を更新している。
 アナリストは、ポンドは先週のトップパフォーマーの1つだったが、リスクセンチメ
ントの高まりとドル安が、先月の予算案における財政引き締めへの懸念を覆い隠した。
 ただ、世界的な状況が悪化した場合、あるいは注目が英国の課題に戻った場合、ポン
ドの最近の強さは脆弱であることが証明される可能性があると警告する。
MINKABU PRESS