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2025年09月05日(金)05時42分

NY外為市況=148円台を回復

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日本時間午前5時41分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  148.49 + 0.39 (+ 0.26%) 148.78 / 147.80
ユーロ・ドル 1.1651 - 0.0011 (- 0.09%) 1.1669 / 1.1630
ポンド・ドル 1.3436 - 0.0008 (- 0.06%) 1.3459 / 1.3417
ドル・スイス 0.8056 + 0.0015 (+ 0.19%) 0.8072 / 0.8035
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<きょうの材料>
*ADP雇用統計(8月)21:15
結果 5.4万人
予想 6.8万人 前回 10.6万人(10.4万人から修正)
*米新規失業保険申請件数(8月23日週)21:30
結果 23.7万人
予想 23.0万人 前回 22.9万人
*米貿易収支(7月)21:30
結果 -783億ドル
予想 -779億ドル 前回 -591億ドル(-602億ドルから修正)
*米非農業部門労働生産性(第2四半期・確報値) 21:30
結果 3.3%
予想 2.7% 速報 -1.8%(2.4%から修正)(前期比年率)
*単位労働コスト(第2四半期・確報値)
結果 1.0%
予想 1.2% 速報 6.9%(1.6%から修正)(前期比年率)
*米非製造業PMI(8月・確報)22:45
結果 54.5
予想 55.4 前回 55.4
*米コンポジッPMI(8月・確報)22:45
結果 54.6
予想 55.3 前回 55.4
*ISM非製造業景気指数(8月)23:00
結果 52.0
予想 51.0 前回 50.1
*ミランCEA委員長
・FRBの独立性は経済にとって極めて重要。
・大統領が私を指名したのは、私の政策見解を評価したため。
・この役職が承認されれば、独立して行動する。
・FRBは規制の費用対効果を検討するプロセスが必要。
・労働統計局(BLS)の各種指標データは着実に悪化している。
・BLSはデータ悪化を放置する安易な姿勢だった。
・関税による物価上昇は検出できない。
・経済学では多様な見解に耳を傾けることが重要。
・大統領は金融政策に対する見解を持つ権利がある。
・承認されれば、FRBが使命から逸脱するのを阻止する。
・FRB在職中はCEAから無給休暇を取得。
・トランプ大統領にFRBメンバー解任を助言しないか問われ回答を拒否。
*ウィリアムズNY連銀総裁
・いずれ利下げが適切となる。
・関税による二次的なインフレは見られない。
・FRBのバランスシート縮小は極めて順調に進展。
・労働市場は依然としてかなり良好な状態。
・懸念は労働市場の冷え込みが望ましくない水準まで進むこと。
・サービスインフレは好ましいと見ている。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
景気先行指数(速報値)(7月)14:00
予想 105.8 前回 105.6
【英国】
小売売上高(7月)15:00
予想 0.5% 前回 0.9%(前月比)
予想 1.4% 前回 1.7%(前年比)
予想 0.5% 前回 0.6%(除自動車燃料・前月比)
予想 1.0% 前回 1.8%(除自動車燃料・前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(7月)15:00
予想 0.4% 前回 -1.0%(前月比)
予想 -0.6% 前回 0.8%(前年比)
ユーロ圏実質GDP(確報値)(第2四半期)18:00
予想 0.1% 前回 0.1%(前期比)
予想 1.4% 前回 1.4%(前年比)
【米国】
非農業部門雇用者数(8月)21:30
予想 7.5万人 前回 7.3万人(前月比)
失業率
予想 4.3% 前回 4.2%
平均時給
予想 0.2% 前回 0.3%(前月比)
予想 3.7% 前回 3.9%(前年比)
【カナダ】
雇用者数(8月)21:30
予想 0.5万人 前回 -4.08万人(前月比)
失業率
予想 7.0% 前回 6.9%
Ivey購買部協会指数(8月)23:00
予想 N/A 前回 55.8
グールズビー・シカゴ連銀総裁、討論会出席(質疑応答あり)
国際コンシューマ・エレクトロニクス展(IFA)(ドイツ、9日まで)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は買い戻しが優勢となり、一時148円台後半まで買
い戻された。前日は弱い米求人件数の発表でドル安が強まり、ドル円は147円台に下
落していた。朝方発表の8月のADP雇用統計も弱い内容となったものの、市場の反応
は一時的な動きに留まっていた。今月のFOMCでの利下げ期待を裏付ける内容ではあ
ったのの、市場は明日の米雇用統計を確認したい意向も強く、反応は限定的となってい
た模様。今回の弱さは9月利下げを正当化するには十分だが、景気後退を示すほどでは
ないとの解釈も多いようだ。
 明日の米雇用統計も前回同様に弱い内容が予想されており、非農業部門雇用者数(N
FP)は7.5万人増、失業率は4.3%への上昇が見込まれている状況。予想通りで
あれば、9月利下げはほぼ確定だが、市場はすでに年内の利下げ回数の手掛かりを探っ
ている。現在は9月を含めて2回か3回で織り込んでいる。ただ、3回の確率は33%
程度。
 ユーロドルは緩やかな売りに押されたものの、1.16ドル台での上下動が続いた。
明日の米雇用統計待ちの雰囲気が強い。一方、ユーロ円は上値追いが続き、173円台
に上昇。ユーロ円は174円付近が年初来高値でだが、その水準を視野に入れた動きが
続いている。
 来週はECB理事会が予定されている。それを前にECB理事たちがこれほど発言を
控えているのも珍しいが、最新データは行動を急ぐ必要性は乏しいことを示している。
ユーロ圏のGDPは上半期に予想を上回り、労働市場も一部の国を除けば弱さは限定
的。インフレも2%前後で推移していることから、利下げの緊急性は小さいと見られて
いるようだ。
 それでも既存の経済リスクを踏まえると、追加利下げの可能性はなお高いとの見方も
少なくない。ただし、年内は無いとの見方が優勢となっている状況。
 きょうのポンドドルは1.34ドル台での上下動が続いていた。明日の米雇用統計待
ちの雰囲気が広がる中、方向感のない展開。一方、ポンド円はドル円の上げに追随する
形で199円台後半まで上昇。200円台に入ると売りオーダーも観測されている中、
明日の米雇用統計で突破できるか注目される。
 英中銀の調査によると、英企業は夏の間、4年ぶりの速いペースで人員削減を進めた
ことが明らかとなった。英中銀が4日公表した、企業の財務責任者を対象に行った調査
によると、6-8月の英企業の雇用者数は前年比0.5%減少した。これは2021年
以来の大きさ。向こう1年では企業は人員増加を見込んでいるものの、予想を下回る
0.2%増に留まった。
 リーブス英財務相による最初の予算の影響が尾を引いていることが示唆されている。
労働党政権は公的財政を立て直そうと、雇用主が負担する給与税と最低賃金の引き上げ
た。給与税の負担は総額260億ポンド増加し、4月に発効されたが、この影響が雇用
に表れていることが今回の調査で示された。約半数の企業が給与税の負担増加に対応し
て人員を削減していると回答。これは人員削減の理由として、利幅低下に次いで多い回
答だったという。
MINKABU PRESS