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日本時間午前5時28分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 149.48 + 1.02 (+ 0.69%) 149.49 / 147.81
ユーロ・ドル 1.1407 - 0.0140 (- 1.21%) 1.1573 / 1.1403
ポンド・ドル 1.3244 - 0.0107 (- 0.80%) 1.3386 / 1.3228
ドル・スイス 0.8148 + 0.0088 (+ 1.09%) 0.8150 / 0.8038
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<きょうの材料>
【米国】
*ADP雇用統計(6月)21:15
結果 10.4万人
予想 7.6万人 前回 -2.3万人(-3.3万人から修正)
*米GDP速報値(第2四半期)(前期比年率)21:30
結果 3.0%
予想 2.6% 前回 -0.5%
*個人消費
結果 1.4%
予想 1.5% 前回 0.5%
*GDP価格指数
結果 2.0%
予想 2.2% 前回 3.8%
*PCEコア価格指数
結果 2.5%
予想 2.3% 前回 3.5%
*FRB政策金利 3:00
結果 4.25~4.50%
予想 4.25~4.50% 前回 4.25~4.50%
【カナダ】
*カナダ中銀政策金利 22:45
結果 2.75%
予想 2.75% 前回 2.75%
*FOMC声明
・ウォラー、ボウマン両FRB理事が反対票 利下げを支持
・今年上期の経済は成長が緩やかになった。
・「不確実性が低下した」の文言を削除。
*パウエル議長
・関税のインフレへの影響は短命というのが妥当な見方。
・6月のコアPCE価格指数は2.7%の可能性高い。
・成長の鈍化は主に個人消費の減速を反映。
・労働市場に下向きのリスクが見られる。
・経済は当面、緩やかな金融引き締めを必要としている。
・注目すべき主な数字は失業率。
・関税が消費者物価に表れ始めている。
・インフレ指標にさらなる関税の影響が見込まれる。
・FRBは利下げを見送ることで、インフレを見通す姿勢を示していると言える。
・インフレに対する関税の影響を分離することは不可能。
・現在見られているのは、関税によるインフレの非常に初期の段階。
・次回会合までにデータが明確になるかどうかは非常に難しい。
・個人消費の減速が始まった可能性がある。
*トランプ大統領
・FRBは9月に利下げすると聞いている
・パウエル議長は本日は金利を下げないだろう。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
日銀政策金利(7月)時刻未定
予想 0.50% 前回 0.50%
植田総裁会見 15:30頃
鉱工業生産(速報値)(6月)08:50
予想 -0.7% 前回 -0.1%(前月比)
予想 1.1% 前回 -2.4%(前年比)
【中国】
製造業PMI(7月)10:30
予想 49.7 前回 49.7
サービス業PMI(7月)10:30
予想 50.2 前回 50.5
【豪州】
小売売上高(6月)10:30
予想 0.3% 前回 0.2%(前月比)
小売売上高(インフレ調整前)(第2四半期)10:30
予想 0.1% 前回 0.0%(前期比)
【ユーロ圏】
ドイツ失業率(7月)16:55
予想 6.4% 前回 6.3%
失業者数増減
予想 1.4万人 前回 1.1万人
ユーロ圏失業率(6月)18:00
予想 6.3% 前回 6.3%
ドイツ消費者物価指数(速報)(7月)21:00
予想 0.0% 前回 0.0%(前月比)
予想 2.0% 前回 2.0%(前年比)
調和消費者物価指数(HICP)
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 2.0% 前回 2.0%(前年比)
【米国】
個人所得(6月)21:30
予想 0.2% 前回 -0.4%(前月比)
個人支出
予想 0.4% 前回 -0.1%(前月比)
PCE価格指数(6月)21:30
予想 0.3% 前回 0.1%(前月比)
予想 2.5% 前回 2.3%(前年比)
予想 0.3% 前回 0.2%(コア・前月比)
予想 2.7% 前回 2.7%(コア・前年比)
新規失業保険申請件数(07/20 - 07/26)21:30
予想 22.2万件 前回 21.7万件
シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(7月)22:45
予想 41.5 前回 40.4
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きょうのNY為替市場、午後のFOMC後のパウエル議長の会見を受けてドル高が加
速した。ドル円は149円台を回復し、149.50円付近まで一時上昇。議長の会見
を受けて早期利下げ期待がさらに後退している。
議長は「現在見られているのは、関税によるインフレの非常に初期の段階。経済は当
面、緩やかな金融引き締めを必要としている」などと述べ、追加利下げに慎重な姿勢を
滲ませていた。
トランプ大統領は「FRBは9月に利下げすると聞いている」とFOMC直前に述べ
ていたが、議長は「次回会合までにデータが明確になるかどうかは非常に難しい」と9
月利下げに消極的な見解を暗示していた。
短期金融市場では年内2回の利下げを織り込めず、9月利下げは半分以下の確率、1
0月利下げも完全には織り込めない状況となっている。利下げに慎重姿勢を示して来る
とは見られていたものの、想定以上にタカ派だったとの印象のようだ。
なお、朝方に米GDPやADP雇用統計が発表になっていたが、予想を上回ったこと
もドル高に拍車をかけていた。特に米GDPは3.0%のプラス成長となった。ただ、
個人消費の伸びが予想を若干下回ったほか、輸入の大幅な減少で純輸出の伸びが大きく
寄与した点を除けば緩やかな成長に留まっているとの指摘もエコノミストからは出てい
る。だが、利下げに慎重なFRBの姿勢は正当化される内容と受け止められていたよう
だ。
ユーロドルは1.15ドルを割り込み、1.14ドル台前半まで急速に下落。テクニ
カル的には21日線から下放れる展開を強めたほか、ダブルトップを形成しており、短
期的には1.20ドルよりも1.12ドルの方向に流れが傾いた印象となった。
一方、本日は第2四半期のユーロ圏GDP速報値が発表になっていたが、予想以上の
成長を示したことを受けて、アナリストからは「ECBが再び利下げを行う可能性は低
い」との指摘が出ている。成長率は前四半期からは減速したものの、それでも個人消費
の回復を示していた点を要因に挙げている。
また、成長率の高まりは物価押し上げの傾向にあると述べた上で、「ECBは政策金
利を現行水準に据え置かざるを得ないと考えられる」とも述べている。現在、短期金融
市場では年内の利下げの確率を半々程度で織り込んでいる状況。
ポンドドルは1.32ドル台半ばまで下げ幅を拡大。きょうの下げで100日線を下
抜けており、明日以降の動きが警戒される。目先は5月上旬にサポートされた1.31
40ドル付近が下値メドとして意識。
市場は英中銀の8月利下げの期待を高めており、短期金融市場では90%超の確率で
織り込む動きが出ている。そのような中、エコノミストからは8月の金融政策委員会
(MPC)で、英中銀はインフレと成長見通しを上方修正する可能性があるとの見方が
出ている。
6月の英インフレ率が予想を上回ったことを受けて、英中銀は2025年のインフレ
予測を従来の3.3%から3.5%程度への小幅引き上げが見込まれるという。また、
第1四半期の英GDPが予想を上回ったことから、成長見通しも若干上方修正される見
通しだとも述べた。「英中銀が5月時点で想定していた条件と比較して、エネルギー価
格およびポンドの実効為替レートは引き上げが予想される一方、政策金利の前提は概ね
据え置かれると見られる」とも指摘している。
MINKABU PRESS