10日の東京株式市場は前日の米株高と為替市場での円安進行を背景に買いが優勢だ
った。ただ、買い一巡後は伸び悩み値下がり銘柄の多さが目立った。
大引けの日経平均株価は前営業日比102円93銭高の3万9380円89銭と続
伸。プライム市場の売買高概算は15億675万株、売買代金概算は3兆5288億
円。値上がり銘柄数は646、対して値下がり銘柄数は939、変わらずは60銘柄だ
った。
きょうの東京市場はリスク選好の地合いだったが、日経平均はほぼ寄り付き天井とな
り、途中はマイナス圏突入寸前まで値を消す場面もあった。前日の米国株市場でNYダ
ウとS&P500指数が揃って最高値を更新、ハイテク株比率の高いナスダック総合株
価指数も上昇したことで買い安心感が浮上、外国為替市場で1ドル=149円台半ばま
で円安が進んだことも相場の下値を支えた。日本時間今晩に発表される9月の米消費者
物価指数(CPI)を前に積極的な買いも入りにくく、前日に上昇した半導体関連など
が利益確定の売りに押された。個別株は利益確定の動きが目立ち、値下がり銘柄数が値
上がり数を大きく上回り、全体の57%を占めた。売買代金は3兆5000億円台で前
日の水準を下回り、9月18日以来の低水準となった。
個別では、ソフトバンクグループ<9984>が活況高となり、ファーストリテイリング
<9983>も上昇した。IHI<7013>も物色人気。トヨタ自動車<7203>が小高く引
け、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも買いが優勢だっ
た。ニコン<7731>が大幅高で気を吐いた。ライオン<4912>が値上がり率首位に買わ
れ、三光合成<7888>も急伸をみせた。リソー教育<4714>も大きく水準を切り上げて
いる。
半面、売買代金首位となったレーザーテック<6920>をはじめディスコ<6146>、東
京エレクトロン<8035>などの半導体製造装置関連主力株が軟調。川崎重工業<7012>
も売られた。リクルートホールディングス<6098>が冴えず、イオン<8267>の急落が
目立っている。このほか、ラウンドワン<4680>が値下がり率トップに売り込まれ、ベ
ルシステム24ホールディングス<6183>、ミガロホールディングス<5535>も大きく
値を下げた。サイゼリヤ<7581>も安い。
出所:MINKABU PRESS