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日本時間午前6時37分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 149.69 + 0.19 (+ 0.13%) 149.80 / 148.10
ユーロ・ドル 1.0621 + 0.0134 (+ 1.28%) 1.0627 / 1.0471
ポンド・ドル 1.2796 + 0.0095 (+ 0.75%) 1.2800 / 1.2679
ドル・スイス 0.8892 - 0.0076 (- 0.85%) 0.8976 / 0.8872
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<きょうの材料>
主な経済指標の発表はなし
*ウィリアムズNY連銀総裁
・市場は関税が物価に及ぼす影響を織り込み始めている。
・物価の見通しはいくらか高くなった。
・現時点で政策を変更する必要性はない。
・政策は好位置にある。
・インフレはいずれ2%に落ち着く。
*米とウクライナ、鉱物資源のディールで署名の準備
米国とウクライナが鉱物資源のディールで署名の準備があると伝わった。トランプ大
統領は本日夜(日本時間5日午前)の議会演説でディールを発表したい考え。ただ、デ
ィールはまだ署名されておらず、状況は変わる可能性もあるとしている。
*ゼレンスキー大統領
ゼレンスキー大統領は、ロシアの侵攻を終結させるべく迅速に動く用意があると述
べ、和平を目指す途中で起きたトランプ大統領との口論は「遺憾」だと強調した。大統
領はXへの投稿で「平和に対するウクライナのコミットメントを改めて表明したい。終
わりなき戦争は誰も望まない。恒久的な平和に近づけるよう、ウクライナはできるだけ
早期に交渉のテーブルに着く用意がある」と述べた。
*メキシコ大統領 9日日曜日に対抗策を発表
メキシコのシャインバウム大統領は会見で、米国の関税に対する対抗措置を9日の日
曜日に発表すると述べた。大統領はメキシコに対する米国の関税には正当性がないと述
べている。
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<明日の材料と事前予想>
【豪州】
実質GDP(2024年 第4四半期)09:30
予想 0.6% 前回 0.3%(前期比)
予想 1.3% 前回 0.8%(前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ非製造業PMI(確報値)(2月)17:55
予想 52.2 前回 52.2
ユーロ圏サービス業PMI(確報値)(2月)18:00
予想 50.7 前回 50.7
ユーロ圏生産者物価指数(PPI)(1月)19:00
予想 0.3% 前回 0.4%(前月比)
予想 1.3% 前回 0.0%(前年比)
【英国】
サービス業PMI(確報値)(2月)18:30
予想 51.1 前回 51.1
【米国】
ADP雇用者数(2月)22:15
予想 13.5万人 前回 18.3万人(前月比)
非製造業PMI(確報値)(2月)23:45
予想 49.7 前回 49.7
コンポジットPMI
予想 50.4 前回 50.4(確報値)
製造業新規受注(1月)6日0:00
予想 1.1% 前回 -0.9%(前月比)
ISM非製造業景気指数(2月)6日0:00
予想 53.0 前回 52.8
耐久財受注(確報値)(1月)6日0:00
予想 3.1% 速報 3.1%(前月比)
予想 0.0% 速報 0.0%(輸送除くコア・前月比)
内田日銀副総裁が金融経済懇談会出席
中国全国人民代表大会(全人代)開幕
英中銀ベイリー総裁、テイラー委員、グリーン委員、チーフエコノミストのピル委員が
財務委員会出席
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きょうのNY為替市場、ドル円は下に往って来いの展開となった。本日も市場はリス
ク回避の雰囲気が広がり、ドル円は一時148円台前半まで急落する場面が見られた
が、終盤に序盤の下げを取り戻し、一時149円台半ばまで買い戻される場面が見られ
た。
トランプ関税の発動とそれに対する各国の報復措置、そして最近の相次ぐ弱い米経済
指標で、市場には先行き不透明感が広がっている。ただ、為替市場はリスク回避の円高
は強まる一方、ドルはこれまでとは違い、売りが優勢になっている状況。
ストラテジストからは、世界の市場が新たな地政学的秩序に適応するのに伴い、ドル
は逃避先としての地位を失う可能性があるとの指摘が出ている。「世界的なシフトのス
ピードと規模があまりに急速なため、可能性として認識する必要はある」と述べてい
る。また、「世界経済および地政学的関係において、数日単位で起きている変化の規模
を過大評価するのは難しい」とも続けた。
トランプ政権は主要貿易相手国に対する関税賦課に踏み切ったが、ドルは本日も下
落。従来は関税措置はドルを押し上げる可能性が高いと概ね見られていた。ただ、短期
金融市場ではFRBの年内3回の利下げ期待が復活するなど、関税はインフレもさるこ
とながら、米景気そのものに多大な影響を及ぼすと見ているのかもしれない。関税は個
人消費を圧迫する。
ユーロドルは買い戻しが続き、1.06ドル台まで上昇。本日の上げで100日線を
上抜けており、リバウンド相場に流れを加速させている。為替市場ではこれまでのドル
の逃避買いは見られず、ユーロドルは上昇の反応を見せている。EUは防衛力強化に最
大8000億ユーロの支出を計画しているとのニュースが流れており、ある種の景気刺
激策との受け止めもあるようだ。
一部からは200日線が来ている1.07ドル台を超えて、1.08ドル台まで上昇
する可能性があるとの見方も出ている。
ポンドドルは1.28ドルちょうど付近まで上げ幅を拡大し、200日線に顔合わせ
している。1月中旬からのリバウンド相場を本日も維持しており、底堅いな値動きが続
いている。ただ、ポンド買いというよりもドル安の動きがメインではある。
堅調なポンドドルではあるが、下値警戒感も根強い。ストラテジストはポンドのボラ
ティリティを示す指標は先月の高値からは一旦落ち着いているものの、今月中に再び上
昇するリスクがあると指摘している。
現在のボラティリティ低下は英経済指標の改善を一部反映しているが、投資家にとっ
ては今後1カ月のボラティリティ上昇をヘッジすることが賢明だと忠告している。英経
済指標、英中銀の政策決定、英予算を控えて、ボラティリティは再び上昇する可能性が
あるとしている。特に3月26日は予算と英インフレ指標の両方が予定されており、特
に難しい日になりそうだという。
MINKABU PRESS