5日の東京株式市場は方向感の見えにくい展開だったが、欧米株安にもかかわらず日
経平均株価は下値抵抗力を発揮し、後場は終始プラス圏で推移した。
大引けの日経平均株価は前営業日比87円06銭高の3万7418円24銭と反発。
プライム市場の売買高概算は19億731万株、売買代金概算は4兆8623億円。値
上がり銘柄数は1090、対して値下がり銘柄数は489、変わらずは59銘柄だっ
た。
きょうの東京市場は、朝方はリスクオフの地合いが意識された。前日の欧州株市場が
全面安商状となり、独DAXが急落。米国株市場でもNYダウが600ドル超の下落を
みせるなど荒れた値動きで、日経平均も下値を試す展開を余儀なくされるとみられた。
ところが、朝方は売り買い交錯もプラス圏でのスタートとなり、その後は下げに転じる
場面はあったものの、後場に入ると買いに厚みが加わり一時3万7600円台まで水準
を切り上げた。トランプ米大統領の施政方針演説の内容が注目されたが、関税について
日本が名指しされるようなことはなく、過度な不安心理の後退からリスクを取る動きを
誘発した。ただ上値も重く、引けにかけて日経平均は上げ幅を縮小する形に。売買代金
は4兆8000億円台で前日と同水準だった。
個別では、売買代金トップとなったIHI<7013>が大幅高、川崎重工業<7012>も
活況高に買われた。フジクラ<5803>も商いを膨らませ大きく水準を切り上げている。
レーザーテック<6920>が上昇、ソシオネクスト<6526>も値を上げた。ファーストリ
テイリング<9983>の上げ足も目立つ。キーエンス<6861>も高い。高圧ガス工業<
4097>、内田洋行<8057>、DMG森精機<6141>が急騰したほか、三井E&S<7003
>も商いを伴い値を飛ばした。レノバ<9519>、横河電機<6841>なども物色人気に。
半面、ディスコ<6146>の大幅安が目を引くほか、東京エレクトロン<8035>も売り
に押された。みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクも冴えない。リク
ルートホールディングス<6098>が売られ、セブン&アイ・ホールディングス<3382>
も軟調。アドバンスクリエイト<8798>が急落。イオンファンタジー<4343>、ダイド
ーグループホールディングス<2590>が大幅安となり、ヤマシンフィルタ<6240>、S
REホールディングス<2980>なども下値を探った。
出所:MINKABU PRESS