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2024年10月10日(木)05時35分

NY外為市況=149円台に上昇

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日本時間午前5時35分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  149.35 + 1.15 (+ 0.78%) 149.36 / 148.01
ユーロ・ドル 1.0937 - 0.0043 (- 0.39%) 1.0981 / 1.0936
ポンド・ドル 1.3062 - 0.0042 (- 0.32%) 1.3106 / 1.3056
ドル・スイス 0.8609 + 0.0035 (+ 0.41%) 0.8610 / 0.8566
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*卸売在庫(確報値)(8月)23:00
結果 0.1%
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)23:30
原油 +581万(4億2274万)
ガソリン -630.4万(2億1490万)
留出油  -312.4万(1億1851万)
(クッシング地区)
原油 +124.7万(2491万)
*()は在庫総量
※発言・ニュース
FOMC議事録
・数名が0.25%ポイントの利下げを支持した可能性。
・二大責務のリスクはおおむね均衡。
・ほぼ全員がインフレリスクの低下を認識。
・すべての参加者が利下げを支持。
・大多数が0.50%ポイント利下げを支持。
*米10年債入札結果
最高落札利回り 4.066%(WI:4.062%)
応札倍率    2.48倍(前回:2.64倍)
*ローガン・ダラス連銀総裁
・インフレ、雇用は目標達成まであと一歩の距離。
・金利正常化に向けた段階的な道筋を支持。
・不確実性が経済見通しに残る。
・9月の利下げ決定を支持。
・インフレ抑制の進展は広範囲に渡る。
・労働市場は依然として健全だが、下方リスクは高まっている。
・リスクとしてインフレが2%以上で推移し続ける可能性。
*ジェファーソンFRB副議長
・基本的なインフレのトレンドは2%に向かう。
・米労働市場の冷え込みは秩序あるもの。
・2大責務(インフレ抑制と最大雇用)に関するリスクは概ね均衡。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
RICS住宅価格指数(9月)08:01
予想 9.0% 前回 1.0%
【日本】
国内企業物価(9月)08:50
予想 -0.4% 前回 -0.2%(前月比)
予想 2.3% 前回 2.5%(前年比)
【米国】
消費者物価指数(CPI)(9月)21:30
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)
予想 2.3% 前回 2.5%(前年比)
予想 0.2% 前回 0.3%(食品・エネルギー除くコア・前月比)
予想 3.2% 前回 3.2%(食品・エネルギー除くコア・前年比)
新規失業保険申請件数(09/29 - 10/05)21:30
予想 22.9万件 前回 22.5万件
氷見野日銀副総裁、日本金融学会講演
マルティン・スイス中銀副総裁が講演
ウィリアムズNY連銀総裁が講演(質疑応答あり)
グールズビー・シカゴ連銀総裁がイベント開会挨拶(質疑応答なし)
バーキン・リッチモンド連銀総裁が国際貿易会議「2025年の経済見通し」講演(質疑応
答あり)
米テスラ自動運転タクシー「ロボタクシー」発表
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 きょうのNY為替市場、再びドル買いが優勢となる中、ドル円も149円台に反発し
た。午後に9月FOMC分の議事録が公表され、その中で数名が0.25%ポイントの
利下げを支持したものの、最終的に多数派に同調して大幅利下げに賛成票を投じた可能
性が示唆された。最後まで反対したのはボーマンFRB理事のみ。
 議事録前までにすでにドル買いが強まっていたことから、公表後の為替市場の反応は
鈍かったが、次回FOMCでの0.25%ポイントの通常利下げを暗示する内容ではっ
た。
 ただ、全体的に様子見ムードは強い。先週の米雇用統計を受けた上昇から149円台
に乗せているものの150円を試すことなく、次のアクションを待っている。米雇用統
計後の情勢に変化はなく、11月FOMCでの大幅利下げ期待は完全に消滅。0.2
5%ポイントの通常利下げが有力視されているが、据え置きの可能性も脳裏の片隅に浮
上している状況。短期金融市場では0.25%の利下げ確率が79%、据え置きが2
1%となっている。
 中東情勢は依然緊迫しており、イスラエルがイランにいつ報復措置を実施するのか、
どの程度の報復なのかを気にしながら、市場は地政学リスクのストレスを感じている状
況。
 目先は明日の米消費者物価指数(CPI)に市場は注目している。ただ、予想を大幅
に下回る数値でもない限り、影響は限定的との見方も出ている。インフレは引き続き鈍
化が見込まれているが、今回9月のCPIが異常に低い数値を示す可能性も低く、ドル
のイメージに変化が出る可能性は低いと見られている。
 ユーロドルは1.09ドル台前半まで下落。日足チャートはダブルトップを形成し、
下向きの流れを示唆する中、1.09ドル台前半に来ている100日線を試す動きが見
られている。
 本日はECB理事のビルロワドガロー仏中銀総裁の発言が伝わっていたが、来週の理
事会で利下げの可能性は非常に高いとの認識を示していた。短期金融市場でも90%の
確率で利下げを見込んでいる。
 ECBは9月に今年2度目の利下げに踏み切ったうえで、今後も緩やかなペースでの
利下げを進める考えを示唆していた。当初は次回は12月と見られていたが、このとこ
ろインフレが予想より急速に冷え込む一方、景気後退の兆しが表れていることから、E
CB理事の間でも、もっと迅速に行動しても来年にインフレは目標の2%を達成できる
との見方が広がっている。
 ビルロワドガロー総裁はラジオで「われわれは来週決める。利下げの可能性が非常に
高く、それも最後にはならないだろう」と語っていた。
 ポンドドルも上値の重い展開。ロンドン時間の早朝には、ここ数日サポート水準とな
っている1.30ドル台半ばまで下落する場面も見られていた。
 米大手銀の調査によると、10月30日の英予算案発表を巡る不透明感が英消費者の
信頼感を弱めている可能性が高いことが示されたと報告している。米大手銀の英消費者
信頼感指数は9月に2ポイント下落したという。予算、税金、支出、福祉政策に関する
不透明感が信頼感を押し下げている可能性が高いと分析している。
MINKABU PRESS