経済ニュース

<< 一覧に戻る

2025年05月02日(金)05時23分

米株式市場引け=ダウ平均は8日続伸

--------------------------------------
米東部時間午後4時22分
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ダウ工業株30種平均 40752.96 + 83.60 (+ 0.21%) 41099.52 / 40705.63
ナスダック総合指数  17710.74 + 264.40 (+ 1.52%) 17922.83 / 17688.11
S&P500     5604.14 + 35.08 (+ 0.63%) 5658.91 / 5597.35
-------------------------------------
 きょうのNY株式市場でダウ平均は8日続伸。終値はダウ工業株30種平均が83.
60ドル高の4万0752.96ドル、ナスダック総合指数が264.40高の1万7
710.74、S&P500が35.08高の5604.14。
 ダウ平均は終盤に急速に伸び悩んだもののプラス圏は維持した。本日から5月相場に
入ったが、激動の4月相場から本日は買い戻しが強まった。マイクロソフト<MSFT>と
メタ<META>が前日引け後に決算を発表していたが、IT・ハイテク大手の決算にポジ
ティブな反応が出ていたことも雰囲気をサポートした。
 トランプ関税と米経済の減速が、AI関連を脅かすのではとの懸念が投資家に広まっ
ていたが、両社ともポジティブな反応を示しており、懸念が和らいでいる。エヌビディ
ア<NVDA>も買い戻されていた。
 一方、4月のISM製造業景気指数が発表になり、2カ月連続で50を下回る縮小圏
での推移が示された。ただ、予想は上回り、新規受注や雇用指数が予想外に上昇したこ
とから、市場はポジティブな反応を見せていた。
 明日は米雇用統計が発表になり、弱い内容も警戒されているようだが、市場がどう反
応するか注目される。弱い内容であればFRBの利下げ期待が再浮上する。

 貿易協議の行方は具体的な進展がまだ発表されておらず、関税の明確化が進むまで、
市場の変動は続く可能性があるとの指摘も出ている。しかし、その一方で「トランプ政
権の政策の急激な方向転換は既にピークを過ぎ、見通しはより建設的になって来てい
る」との声も出ている。その上で、「トランプ政権の最初の100日間は、政治的不確
実性、貿易政策の転換、不安定な市場をもたらしたが、投資家は変動を管理し、その先
を見据える戦略に焦点を当てるべきだ」と指摘している。
 マイクロソフト<MSFT>が決算を受け上昇。全てが予想を上回った。クラウド部門も
好調で、関税や経済の不確実性でも需要が安定していることを示した。アジュールの売
上高も35%増加し、予想を上回った。
 メタ<META>が決算を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。前回に引き
続き広告が好調で、予想を上回る広告収入を示した。同社のソーシャルアプリにおける
広告収入は売上高の98%を占めるが、広告事業がトランプ政権の継続中の貿易戦争を
これまで乗り切っていることを示している。
 携帯用半導体のクアルコム<QCOM>が決算を受け下落。第3四半期の売上高見通しが
予想範囲内だったことにやや物足りなさを感じている模様。これは、関税が同社製品の
需要に打撃を与えるとの懸念を浮き彫りにしたようだ。
 医薬品のイーライリリー<LLY>が決算を受け下落。取引開始前に1-3月期決算
(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、株価は冴えな
い反応。通期の1株利益の見通しを下方修正している。これについては、取得した事業
のIPR&D(進行中の研究開発費)および投資による損失によるものだと説明してい
る。
 ドラックストアや医療保険管理など総合ヘルスケアのCVSヘルス<CVS>が決算を
受け上昇。通期の1株利益の見通しを上方修正した。また、医薬品福利厚生部門がノ
ボ・ノルディスクのウェゴヴィを会員向けに広く提供するための契約を締結したと発
表。
 百貨店のコールズ<KSS>が上昇。取引開始前に2-4月期(第1四半期)の暫定決
算を公表しており、既存店売上高の減収見通しが予想ほどではなかったほか、1株損益
の赤字も予想ほど膨らまない見通しを示した。同社はまた、未開示の利益相反問題によ
りブキャナンCEOを解任したと発表。
 医療機器のベクトン・ディッキンソン<BDX>が決算を受け大幅安。通期のガイダン
スで既存事業売上高の見通しを下方修正したほか、1株利益の見通しも下方修正した。
同社は厳しいマクロ経済環境を理由に挙げている。
 通信機器のアリスタ・ネットワークス<ANET>が8日続伸。特に材料は出ていない
が、得意先のマイクロソフト<MSFT>とメタ<META>の決算が好調で、資本支出も拡大
傾向を維持したことが買いに結びついた模様。
クアルコム<QCOM> 135.21(-13.25 -8.92%)
イーライリリー<LLY> 794.10(-104.85 -11.66%)
マクドナルド<MCD> 313.64(-6.01 -1.88%)
CVSヘルス<CVS> 69.45(+2.74 +4.11%)
コールズ<KSS> 7.21(+0.51 +7.61%)
ベクトン<BDX> 169.54(-37.55 -18.13%)
アリスタ<ANET> 87.84(+5.57 +6.77%)
アップル<AAPL> 213.32(+0.82 +0.39%)
マイクロソフト<MSFT> 425.40(+30.14 +7.63%)
アマゾン<AMZN> 190.20(+5.78 +3.13%)
アルファベットC<GOOG> 162.79(+1.90 +1.18%)
アルファベットA<GOOGL> 161.30(+2.50 +1.57%)
テスラ<TSLA> 280.52(-1.64 -0.58%)
エヌビディア<NVDA> 111.61(+2.69 +2.47%)
メタ<META> 572.21(+23.21 +4.23%)
AMD<AMD> 96.65(-0.70 -0.72%)
イーライリリー<LLY> 794.10(-104.85 -11.66%)
MINKABU PRESS