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2024年10月05日(土)05時31分

NY外為市況=149円に一時上昇

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日本時間午前5時30分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  148.71 + 1.78 (+ 1.21%) 149.00 / 145.92
ユーロ・ドル 1.0976 - 0.0055 (- 0.50%) 1.1040 / 1.0951
ポンド・ドル 1.3126 + 0.0002 (+ 0.02%) 1.3175 / 1.3070
ドル・スイス 0.8583 + 0.0054 (+ 0.63%) 0.8608 / 0.8500
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*非農業部門雇用者数(9月)21:30
結果 25.4万人
予想 14.8万人 前回 15.9万人(14.2万人から修正)(前月比)
*失業率
結果 4.1%
予想 4.2% 前回 4.2%
*平均時給
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 0.5%(0.4%から修正)(前月比)
結果 4.0%
予想 3.7% 前回 3.9%(3.8%から修正)(前年比)
民間部門雇用者数
結果 22.3万人
予想 12.5万人 前回 11.4万人(11.8万人から修正)
製造業雇用者数
結果 -0.7万人
予想 -0.8万人 前回 -2.7万人(-2.4万人から修正)
週平均労働時間
結果 34.2
予想 34.3 前回 34.3
労働参加率
結果 62.7%
予想 62.7% 前回 62.7%
※発言・ニュース
*グールズビー・シカゴ連銀総裁
・米雇用統計は素晴らしい。これ以上の報告は望めない。
・現状とほぼ同様の状況を維持するよう努めなければならない。
・金利が落ち着くまでにまだ時間がある。
・インフレが2%目標を下回る可能性を示す兆候もある。
*バイデン大統領
 バイデン大統領はきょう、イスラエル政府はイランの石油施設を攻撃するのではな
く、他の選択肢を検討すべきだと述べた。「もし、私が彼らの立場だったら、油田を攻
撃する以外の選択肢を考えていると思う」と述べた
*JPモルガンのダイモンCEO
 JPモルガン<JPM>のダイモンCEOは、共和党候補のトランプ氏がソーシャルメ
ディア上でダイモンCEOが自身を支持していると投稿した件で、同CEOの報道官
は、「CEOは誰も支持していない」と否定した。トランプ氏が投稿した数分後のこと
だった。
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<月の材料と事前予想>
【日本】
景気先行指数(速報値)(8月)14:00
予想 107.0 前回 109.3
景気一致指数
予想 113.6 前回 117.2
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(8月)15:00
予想 N/A 前回 2.9%(前月比)
予想 N/A 前回 3.7%(前年比)
ユーロ圏小売売上高(8月)18:00
予想 0.2% 前回 0.1%(前月比)
予想 0.9% 前回 -0.1%(前年比)
日銀支店長会議、地域経済報告(10月)
エスクリバ・スペイン中銀総裁が講演
チポローネECB理事、デジタル決済について講演
レーンECBチーフエコノミストがECB金融政策会議「金融政策、量的引き締め、インフ
レ」出席
中国市場は国慶節のため休場(~7日)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は一時149円ちょうどまで上昇した。この日の9月
の米雇用統計が想定外に強い内容となったことを受けて、FRBの大幅利下げ期待が後
退。為替市場ではドル買いが加速し、ドル円も買いが強まった。ドル円は完全にリバウ
ンド相場に復帰しているが、目先は心理的節目の150円を回復し、200日線が控え
る151円まで到達できるか注目される。
 短期金融市場では11月のFOMCでの大幅利下げの可能性はほぼ無しと見ており、
0.25%ポイントの通常利下げを確実視している。本日の米雇用統計を受けて米大手
銀からは、9月FOMCでの大幅利下げ以降、データは著しく好調に推移しており、1
1月FOMCでの追加の0.50%ポイントの大幅利下げは正当化されないとの声も出
ていた。
 11月に0.25%ポイントの利下げを行い、来年3月まで各FOMCで0.25%
ずつの利下げを継続し、その後は四半期ごとのペースに移行すると見ているという。今
回の利下げサイクルのターミナルレート(最終到達点)は従来の予想を上方修正し、
3.00ー3.25%を見込んでいるという。
 一方、この予想のリスクは上方にあるとも指摘。予想よりも利下げの回数が少ないこ
とを意味。生産性の伸びを示す一連のデータがそれを示しているという。
 ユーロドルは下げを加速し、節目の1.10ドルを割り込んでいる。1.10ドルを
早期に回復できないようであれば、本日1.0930ドル付近に来ている100日線、
さらに1.08ドル台後半に来ている200日線が視野に入る。
 ユーロはさらなる下落に直面するとの見方も出ている。結局のところ、金利差の縮
小、リスクセンチメントの不安定さ、波乱のEU予算シーズンがユーロドルを圧力する
という。
 きょうの米雇用統計は米景気の底堅さを示したが、反対にユーロ圏の景気はドイツを
中心に不透明感が強まっている。この差もユーロドルには重石となる可能性もありそう
だ。
 ポンドは対ドルでは下落しているものの、対ユーロや円では上昇。ポンド円は195
円台まで上昇し、200日線がしっかりとサポートされている。100日線が195円
台後半に来ており、目先の上値メドとして意識される。
 前日はベイリー英中銀総裁の発言を受けてポンドは売りが強まっていた。その発言を
受けて市場では年内2回の利下げの可能性を織り込む動きが出ている。しかし、本日は
英中銀チーフエコノミストのピル委員の発言が伝わり、段階的な利下げが好ましいこと
を示唆したことから、ポンドは買いの反応を見せている。
 ピル委員はロンドンで行われた会議で「経済とインフレの見通しが予想通りに推移す
れば、さらなる金利引き下げの可能性は残るが、利下げが急激過ぎたり、早過ぎたりす
るリスクを回避することが重要だ」と述べていた。
MINKABU PRESS