27日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反発。米半導体大手エヌビディア
<NVDA>の決算を通過したものの、市場は方向感に欠ける展開となった。
大引けの日経平均株価は前日比113円80銭高の3万8256円17銭。プライム
市場の売買高概算は18億124万株。売買代金概算は4兆3399億円となった。値
上がり銘柄数は1222と全体の約74%、値下がり銘柄数は380、変わらずは34
銘柄だった。
市場の注目を集めたのが米国市場の26日取引終了後に発表された米半導体大手エヌ
ビディアの決算だ。同社の24年11月~25年1月期業績は、売上高や純利益、1株
当たり利益が市場予想を上回り、25年2~4月期の売上高見通しも予想を超過した。
エヌビディアの決算はおおむね良好な内容と受け止められた。ただ、材料出尽くし感も
あり、時間外取引で同社の株価は下落した。これを受けた東京市場は気迷い感も漂うな
か、日経平均株価は上昇してスタートし、一時200円を超える上昇となった。しか
し、上値は重く買い一巡後はマイナス圏に転じる場面もあった。ただ、下値では押し目
買い意欲は強く大引けにかけ値を上げた。半導体関連株は総じて堅調だった。
個別銘柄では、ディスコ<6146>や東京エレクトロン<8035>、キオクシアホールデ
ィングス<285A.T>が高く、ソシオネクスト<6526>やルネサスエレクトロニク
ス<6723>も買われた。フジクラ<5803>や日立製作所<6501>が上昇。三菱UFJフ
ィナンシャル・グループ<8306>や任天堂<7974>が値を上げた。三菱商事<8058>や
商船三井<9104>が堅調で、トヨタ自動車<7203>や日産自動車<7201>、ホンダ<
7267>といった自動車株も値を上げた。
半面、アドバンテスト<6857>やレーザーテック<6920>が安く、サンリオ<8136>
や古河電気工業<5801>、丸紅<8002>が安い。エムスリー<2413>や資生堂<4911>
も軟調だった。楽天グループ<4755>や第一三共<4568>、信越化学工業<4063>が値
を下げた。株式非公開化に向けた動きが探られるなか伊藤忠商事<8001>が参画を断念
する方向と伝わったセブン&アイ・ホールディングス<3382>は急落した。
出所:MINKABU PRESS