30日の東京株式市場は買い優勢の地合いで、日経平均株価は上値指向が続いた。終
値で約1カ月ぶりに3万6000円台を回復した。
大引けの日経平均株価は前営業日比205円39銭高の3万6045円38銭と5日
続伸。プライム市場の売買高概算は22億8183万株、売買代金概算は5兆4367
億円。値上がり銘柄数は923、対して値下がり銘柄数は650、変わらずは62銘柄
だった。
きょうの東京市場は主力株を中心に朝方買い優勢でスタートした後、いったん急速に
値を消しマイナス圏に沈んだが、その後は底堅さを発揮し、後場取引後半から次第高の
様相となった。前日の米株市場では、トランプ米政権の関税政策に緩和の兆しが見ら
れ、中国をはじめ海外各国との貿易摩擦が緩和するとの思惑からNYダウが6日続伸と
上値追い態勢を継続した。これを受けて東京市場でも投資家のセンチメントが強気に傾
いている。日米間の関税に絡む協議が5月1日に予定されており、この結果を見極めた
いとのニーズもあるが、それに先立ってショート筋手仕舞いの動きが指数を押し上げた
格好だ。商いも活況で、売買代金は5兆4000億円台と大きく膨らんだ。これは4月
11日以来約3週間ぶり。値上がり銘柄数は前引け段階では値下がり数を大きく下回っ
ていたが、後場の取引で逆転し900銘柄以上が上昇した。
個別では、ディスコ<6146>がしっかり、レーザーテック<6920>、アドバンテスト
<6857>なども上昇するなど半導体製造装置関連が買われた。豊田自動織機<6201>が
大きく上値を伸ばし、ソニーグループ<6758>が物色人気、任天堂<7974>も値を上げ
た。小松ウオール工業<7949>、住友ファーマ<4506>がいずれもストップ高で買い物
を残した。スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、Genky Dru
gStores<9267>、トーエネック<1946>、太陽ホールディングス<4626>など
も急騰した。
半面、後場の取引で売買代金トップに躍り出た商船三井<9104>が急落。日立製作所
<6501>の下げが目立ったほか、トヨタ自動車<7203>も冴えない。キーエンス<6861
>、ファーストリテイリング<9983>などが売られ、オリエンタルランド<4661>も安
い。中国電力<9504>が値下がり率トップに売り込まれ、キッコーマン<2801>、ニコ
ン<7731>が急落した。東京地下鉄<9023>、南海電気鉄道<9044>なども大幅安。
出所:MINKABU PRESS