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米東部時間午後4時24分
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ダウ工業株30種平均 45010.29 + 507.85 (+ 1.14%) 45016.71 / 44638.44
ナスダック総合指数 21020.02 + 127.33 (+ 0.61%) 21023.85 / 20870.67
S&P500 6358.91 + 49.29 (+ 0.78%) 6360.64 / 6317.49
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きょうのNY株式市場、ダウ平均は大幅続伸。終値はダウ工業株30種平均が50
7.85ドル高の4万5010.29ドル、ナスダック総合指数が127.33高の2
万1020.02、S&P500が49.29高の6358.91。
トランプ大統領が日本との貿易合意を発表したことを好感し、今回の発表でさらなる
貿易協議進展への期待が高まっている。トランプ大統領は「米国が日本と巨大な取引を
完了した」と投稿。日本から米国への輸出品に対して15%の相互関税が課される内
容。また、合意には5500億ドル規模の日本からの投資も含まれている。大統領はま
た、EUとの貿易合意を目指し、欧州当局と協議を進めていることにも言及した。
そのような中、米国とEUが15%関税合意に接近との報道が伝わり、ダウ平均はさ
らに上げ幅を拡大。米国は日本と同様にEUからの輸入品に15%の関税賦課で貿易協
定締結に近づいているという。ただ、航空機、蒸留酒、医療機器など一部の製品は対象
から除外する見通し。この15%関税には米国が設定した世界最低税率10%が含まれ
ており、既存の関税率が約4.8%であることを踏まえると、この15%は実質的に現
行水準の関税を固定化するものだという。
一部からは「ポジティブなのは最終的な関税率がどうなるのかという靄がようやく晴
れつつあることだ。企業はその前提で計画を立てやすくなる」とのコメントも出てい
た。
一方、市場の意識は米企業決算に移っている。米大手銀のストラテジストからは、株
高が進む一方で企業の業績予想の下方修正が続いており、楽観が行き過ぎているとの警
鐘も出ていた。「アナリストが業績見通しを上方修正し始めるか、そうでなければ市場
は高ボラティリティと下落局面に見舞われるリスクがある。どちらかが起こることにな
る」という。
投資家は、米国株の上昇をけん引してきたIT・ハイテク企業の回復力を見極めるた
め、大手IT企業の決算に注目している。その意味でも引け後のアルファベット<GOOG
><GOOGL>とテスラ<TSLA>の決算に注目。これらは、マグニフィセント7の中で最
初の発表となる。マグニフィセント7は第2四半期に14%の利益の伸びが見込まれて
いるのに対し、それ以外の主要企業の利益は概ね横ばいと見られている。
S&P500は2日連続で過去最高値を更新。今年に入って11回目の終値ベースで
の最高値更新となった。今週は決算集中ウィークにあたるが、S&P500企業のうち
これまでに105社が発表を終え、そのうち86%超が予想を上回る好決算となってい
る。
電子部品のテキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN>が決算を受け下落。産業分
野での回復が続いていたものの、第3四半期の売上高見通しが予想範囲内ではあったも
のの強気の見通しには届かず、物足りない内容となっている模様。また、第3四半期の
1株利益の見通しは予想を下回っており、特に自動車および産業向け顧客の支出回復が
想定よりも遅れているのではとの懸念を生じさせている。
ドーナツのクリスピー・クリーム<DNUT>とウェアラブルカメラのゴープロ<GPRO>
がともに買いが強まっている。オープンドア<OPEN>、前日はコールズ<KSS>がSN
Sで個人投資家のアクセスを集め、それに伴って株価が人気化し、新ミーブ株の到来か
とも言われている。本日は上記2銘柄に同様の買いが入っているようだ。
コンステレーション・エナジー<CEG>やNRGエナジー<NRG>など独立系電力株が
上昇。米最大の電力網を運営するPJMインターコネクションによると、同網がサービ
スを提供する企業や家庭は、電力供給の確保のために過去最高の161億ドルを支出す
る見通しを示したことが材料視されている。
太陽光関連機器のエンフェーズ・エナジー<ENPH>が決算を受け大幅安。予想を下回
る第3四半期の売上高見通しを公表したことが嫌気されている模様。トランプ大統領に
よる大規模な経済法案により住宅所有者向けの税控除が終了することを受けて、米住宅
用市場が来年20%縮小すると見ているようだ。
流通システムのマンハッタン・アソシエイツ<MANH>が決算を受け大幅高。通期の売
上高見通しを上方修正している。
クリエイターのアプリ開発支援ソフトを手掛けるユニティ・ソフトウエア<U>が下
落。アナリストが投資判断を「売り」とし、目標株価を25ドルに設定した。
卵生産のカルメイン・フーズ<CALM>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予
想を上回った。
発電システムのGEベルノバ<GEV>が決算を受け大幅高。1株利益、売上高とも予
想を上回ったほか、通期のガイダンスでは、売上高およびフリーキャッシュフロー(F
CF)の見通しを上方修正した。
医療機器のサーモフィッシャー・サイエンティフィック<TMO>が決算を受け大幅
高。通期の売上高見通しを上方修正した。米中関税の影響が当初の予想ほど深刻でない
と判断。
フィンテックのファイサーブ<FI>が決算を受け大幅安。通期ガイダンスも公表し、
既存事業売上高の見通しを下方修正したことが失望感に繋がっている模様。
液化天然ガス(LNG)のニューフォートレス・エナジー<NFE>が下落。プエルト
リコが数十億ドル規模のLNGの契約交渉を打ち切ると発表した。
クリスピー<DNUT> 4.32(+0.19 +4.60%)
ゴープロ<GPRO> 1.54(+0.17 +12.41%)
テキサス・インスツルメンツ<TXN> 186.25(-28.67 -13.34%)
コンステレーション・エナジー<CEG> 323.70(+5.91 +1.86%)
NRGエナジー<NRG> 160.55(+6.59 +4.28%)
ビストラ<VST> 200.12(+11.03 +5.83%)
エンフェーズ<ENPH> 36.48(-6.02 -14.16%)
マンハッタン・アソシエイツ<MANH> 217.71(+14.92 +7.36%)
カルメイン<CALM> 119.16(+14.45 +13.80%)
GEベルノバ<GEV> 629.03(+80.04 +14.58%)
サーモフィッシャー<TMO> 466.71(+39.09 +9.14%)
ファイサーブ<FI> 143.00(-22.98 -13.85%)
ニューフォートレス<NFE> 3.82(-0.26 -6.37%)
アップル<AAPL> 214.15(-0.25 -0.12%)
マイクロソフト<MSFT> 505.87(+0.60 +0.12%)
アマゾン<AMZN> 228.29(+0.82 +0.36%)
アルファベットC<GOOG> 191.51(-0.60 -0.31%)
アルファベットA<GOOGL> 190.23(-1.11 -0.58%)
テスラ<TSLA> 332.56(+0.45 +0.14%)
エヌビディア<NVDA> 170.78(+3.75 +2.25%)
メタ<META> 713.58(+8.77 +1.24%)
AMD<AMD> 158.65(+3.93 +2.54%)
イーライリリー<LLY> 798.89(+22.45 +2.89%)
MINKABU PRESS