23日の東京株式市場は、日米関税交渉の合意などを材料に急速にリスクオンに傾
き、日経平均は一時1500円を超える急騰を演じた。
大引けの日経平均株価は前営業日比1396円40銭高の4万1171円32銭と3
日ぶり急反発。プライム市場の売買高概算は30億2405万株、売買代金概算は7兆
1081億円。値上がり銘柄数は1373、対して値下がり銘柄数は231、変わらず
は20銘柄だった。
きょうの東京市場は、朝方に伝わった日米関税交渉の合意を材料にリスク選好ムード
一色となった。相互関税が当初見込みの25%ではなく15%で決まったほか、自動車
関税も15%に引き下げられる方向となったことで、自動車株などへの買いが集中し全
体相場を押し上げた。また、取引時間中に石破首相が8月にまとめる参院選の総括を踏
まえ、同月までに退陣を表明するという報道を受け、政局の不透明感解消や財政政策へ
の期待も加わり、買いに拍車をかけた面がある。先物主導の空売りの買い戻しなども日
経平均の上昇に寄与した格好だ。終値でも1400円近い上昇を示し、一気に4万10
00円台まで水準を切り上げ、今年6月末につけた年初来高値を更新した。個別株もプ
ライム市場の85%にあたる1370あまりの銘柄が上昇、全体売買代金は7兆円を超
える大商いとなった。
個別では、5000億円を超える断トツの売買代金をこなしたトヨタ自動車<7203>
が14%超の大幅高となったほか、マツダ<7261>はストップ高で値上がり率首位に。
SUBARU<7270>は16%超の上昇でマツダに次いで値上がり率2位となった。こ
のほか、ソフトバンクグループ<9984>が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループ
<8306>などメガバンクも高い。ファーストリテイリング<9983>、キーエンス<6861
>が値を飛ばし、ソニーグループ<6758>も物色人気。ファナック<6954>も活況高を
演じた。住友林業<1911>も商いを伴い急上昇した。
半面、ディスコ<6146>が軟調、フジクラ<5803>も売りに押された。古河電気工業
<5801>も利食われた。IHI<7013>が売られたほか、良品計画<7453>も下落。ト
ランザクション<7818>は大幅安。ジンズホールディングス<3046>、FOOD &
LIFE COMPANIES<3563>なども安い。
出所:MINKABU PRESS