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2025年02月22日(土)06時34分

NY外為市況=一時148円台まで下落

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日本時間午前6時33分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  149.16 - 0.48 (- 0.32%) 150.74 / 148.93
ユーロ・ドル 1.0460 - 0.0041 (- 0.39%) 1.0506 / 1.0449
ポンド・ドル 1.2628 - 0.0041 (- 0.32%) 1.2679 / 1.2625
ドル・スイス 0.8973 - 0.0006 (- 0.07%) 0.9005 / 0.8968
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*米製造業PMI(2月・速報)23:45
結果 51.6
予想 51.4 前回 51.2
*米サービス業PMI(2月・速報)23:45
結果 49.7
予想 53.0 前回 52.9
*米コンポジットPMI(2月・速報)23:45
結果 50.4
予想 53.2 前回 52.7
*米中古住宅販売件数(年率)(1月)0:00
結果 408万件
予想 413万件 前回 429万件(424万件から修正)
*ミシガン大消費者信頼感指数(2月・確報値)0:00
結果 64.7
予想 67.8 速報 67.8
【カナダ】
*小売売上高(12月)22:30
結果 2.5%
予想 1.6% 前回 0.2%(0.0%から修正)(前月比)
結果 2.7%
予想 2.0% 前回 -0.7%(コア・前月比)
※発言・ニュース
*ゼレンスキー大統領
・ウクライナと米国のチームが草案合意に向けて作業中。
*トランプ大統領
・ウクライナとの鉱物取引で合意極めて近い。
・5月9日にモスクワを訪問する予定はない。
・デジタル税への関税、21日中に署名する可能性。
*トランプ大統領
・ゼレンスキー大統領が停戦に向けた協議に参加する必要はない。
・ゼレンスキー大統領はロシアの侵攻以来、戦争終結に失敗している。
・それまでの交渉で彼があまりにひどい仕事ぶりだった。
・バイデン大統領とゼレンスキー大統領は戦争を回避できたはずだ。
・バイデンは間違ったことを言い、ゼレンスキーも間違ったことを言った。
*米財務長官と中国副首相がオンラインで会談
 ベッセント米財務長官と中国の何立峰(か・りつほう)副首相がオンラインで会談を
行った。これについて中国のCCTVは「両者は主要な経済問題を協議し、対話継続で
合意した」と報じた。副首相は長官に対して、米関税についての懸念を伝達したとい
う。
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<月曜日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ドイツIfo景況感指数(2月)18:00
予想 85.8 前回 85.1(Ifo景況感指数)
ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(1月)19:00
予想 2.5% 前回 2.4%(2.5%から修正)(前年比)
予想 2.7% 前回 2.7%(コア・前年比)
天皇誕生日振替休日
EU外相理事会
トランプ大統領とマクロン仏大統領が会談、和平交渉や関税について協議
ロシアのウクライナ侵攻から3年
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 きょうのNY為替市場、ドル円は一時148円台まで下げ幅を拡大した。本日の市場
は、この日発表の米経済指標が揃って弱い内容となったをきっかけにリスク回避の雰囲
気が広がった。これを受けてドル高・円高が見られたが、特に日銀の早期追加利上げへ
の期待感が高まる中で、リスク回避の円高がドル高以上に強まった。目先は昨年12月
初めにつけた148.65円が下値メドとして意識されるが、その水準を割り込むよう
であれば、チャートは三尊天井を形成。
 この日は2月の米PMI速報値、中古住宅販売件数、そして2月のミシガン大消費者
信頼感指数確報値が公表された。特に米PMIはこれまで拡大圏を維持してきたサービ
ス業が予想外の50を下回った。1月の米中古住宅販売件数が予想を下回り、ミシガン
大消費者信頼感指数の確報値も下方修正された。これは米経済の最大の要素である個人
消費に何らかの影響が出ていることを示唆する内容ではある。
 前日は世界最大の小売大手ウォルマートの冴えない見通しで、個人消費を中心とした
米経済の先行き不安が強まったが、本日の米経済指標はそれを裏付ける内容ではあっ
た。
 ユーロドルは1.04ドル台半ばに下落。本日1.0415ドル付近に来ている21
日線を再度うかがう展開が見られた。本日はユーロ圏の2月のPMIが発表になってい
たが、ユーロ圏の企業活動は2月も縮小こそしていないものの拡大もせず、停滞から抜
け出せない懸念を改めて強めている。ユーロ圏PMI速報値は50.2と前月から変わ
らずで、判断基準の50を若干上回っていた。エコノミストは「あまり目立たないサー
ビス部門の成長が、製造業の緩やかな縮小を補った」と分析。
 ユーロ圏PMIは昨年6月から50前後で推移している。ECBによる一連の利下げ
で景気低迷は回避しているが、インフレが年内に2%へと低下する可能性が高い中で
も、個人消費や企業の設備投資の回復はまだ見られていない。フランスのPMIは4
4.5と予想外に落ち込み、2023年以来の低水準となった。長引く政局の混迷が重
しとなった。予想では48への上昇が見込まれていた。日曜日に選挙を控えるドイツの
PMIは51と、前月上昇し、予想も上回った。製造業がやや改善した。
 ポンドドルは1.26ドル台前半に値を落とした。100日線が1.2650ドルに
来ているが、上値を抑えられている形となっている。本日は1月の英小売売上高が発表
になっていたが、予想を上回る強い内容となった。ただ、これを受けて英経済の先行き
に強気な見方をする向きは少ない。英小売売上高を押し上げたのは食料品で、パンデミ
ック初期の2020年3月以来の大きさとなった。それ以外が振るわなかった。自宅で
食事する人が増えたことが背景にあるという。

 4月からの最低賃金の引き上げや、今年予定されている段階的な利下げは、小売業界
を下支えすると期待されているが、消費者信頼感は依然として低迷している。なお、英
中銀の年内2回の利下げ期待も変わらず。
MINKABU PRESS