21日の東京株式市場で日経平均株価は3日ぶりに反発。日銀の植田和男総裁の発言
を機に全体相場は上昇に転じた。
大引けの日経平均株価は前日比98円90銭高の3万8776円94銭。プライム市
場の売買高概算は19億4682万株。売買代金概算は4兆3160億円となった。値
上がり銘柄数は556と全体の約33%、値下がり銘柄数は1031、変わらずは53
銘柄だった。
前日の米株式市場は、NYダウが450ドル安と3日ぶりに反落。ウォルマート<W
MT>の下落などが響いた。為替が一時149円台前半まで円高が進行したことも警戒
され、日経平均株価は下落してスタート。200円を超す下落となる場面もあったが、
午前10時過ぎに日銀の植田総裁が衆院予算委員会で「長期金利が急激に上昇する例外
的な場合は機動的に国債買い入れの増額をする」と発言したと伝わると、為替は150
円台の円安へ振れ日経平均株価もプラス圏に上昇した。3連休を控えていることから、
後場は様子見姿勢も強まったが、下値には買いが入る堅調な値動きとなり、大引けにか
け値を上げた。
個別銘柄では、アドバンテスト<6857>や東京エレクトロン<8035>、レーザーテッ
ク<6920>が高く、ディー・エヌ・エー<2432>が売買代金トップと買い人気を集め急
伸した。資生堂<4911>やソニーグループ<6758>が上昇し日産自動車<7201>が大幅
高。伊藤忠商事<8001>や楽天グループ<4755>が値を上げた。
半面、ディスコ<6146>やフジクラ<5803>が安く、IHI<7013>や三菱重工業<
7011>が軟調。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャ
ルグループ<8316>も値を下げた。トヨタ自動車<7203>も安い。ファーストリテイリ
ング<9983>やリクルートホールディングス<6098>、キーエンス<6861>も下落し
た。
出所:MINKABU PRESS