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日本時間午前5時31分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 148.59 + 0.71 (+ 0.48%) 149.09 / 147.73
ユーロ・ドル 1.1595 - 0.0046 (- 0.40%) 1.1643 / 1.1557
ポンド・ドル 1.3416 - 0.0006 (- 0.04%) 1.3430 / 1.3374
ドル・スイス 0.8044 + 0.0036 (+ 0.45%) 0.8064 / 0.8005
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<きょうの材料>
*米小売売上高(6月)21:30
結果 0.6%
予想 0.1% 前回 -0.9%(前月比)
結果 0.6%
予想 0.3% 前回 0.0%(-0.1%から修正)(除自動車/ガソリン・前月比)
結果 0.5%
予想 0.3% 前回 -0.2%(-0.3%から修正)(除自動車・前月比)
結果 0.5%
予想 0.3% 前回 0.2%(0.4%から修正)(コントロール・前月比)
*米輸入物価指数(6月)21:30
結果 0.1%
予想 0.3% 前回 -0.4%(0.0%から修正)(前月比)
*米新規失業保険申請件数(7月12日週)21:30
結果 22.1万人
予想 23.3万人 前回 22.8万人(22.7万人から修正)
*フィラデルフィア連銀製造業景気指数(7月)21:30
結果 15.9
予想 -1.0 前回 -4.0
*NAHB住宅市場指数(7月)23:00
結果 33
予想 33 前回 32
*クグラーFRB理事
・金利を当面は据え置くことが適切。
・貿易が米経済の見通しの主要な要因。
・米労働市場は安定しており、回復力がある。
・コアインフレは関税の転嫁を反映している。
・年後半に追加の物価上昇が見込まれる。
・関税の影響がより大きくなる要因が複数存在する。
*デーリー・サンフランシスコ連銀総裁
・現在は良い状況にあるが、インフレ対策の完了が必要。
・堅調な成長と労働市場を維持している。
・インフレは人々が支払う最大の税金。
・他の要因は核心的な任務から注意をそらしていない。
・経済と政策はともに良好な状態にある。
・財のインフレは関税の影響を示している。
・他のインフレ分野は再び上昇していない。
・政策を過度に引き締めることは労働問題を引き起こす可能性。
・関税によるインフレ波及効果の証拠は確認できていない。
・今年は2回の利下げが適切。
*トランプ大統領、足の腫れで医師の診断
ホワイトハウスのレビット報道官が会見しており、トランプ大統領が足の腫れで医師
の診断を受けたことを明らかにした。医療検査で慢性静脈不全が判明したという。
*米下院、ステーブルコイン規制法案を可決
米下院は先ほどステーブルコイン規制法案を可決した。トランプ大統領に送付され署
名後に成立する運び。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
全国消費者物価指数(6月)08:30
予想 3.3% 前回 3.5%(前年比)
予想 3.4% 前回 3.7%(生鮮食料品除くコア・前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ生産者物価指数(6月)15:00
予想 0.2% 前回 -0.2%(前月比)
予想 -1.2% 前回 -1.2%(前年比)
【米国】
住宅着工件数(6月)21:30
予想 130.5万件 前回 125.6万件
住宅建築許可件数
予想 138.8万件 前回 139.4万件
ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(7月)23:00
予想 61.4 前回 60.7
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きょうのNY為替市場、この日発表の6月の米小売売上高や新規失業保険申請件数な
ど一連の米経済指標が強い内容だったことから、発表直後はドル高の反応が見られてい
た。ドル円も149円台に一時上昇したが、買いが一巡すると戻り売りに押され、14
8円半ばに下落する展開。
前日はパウエル議長の解任を巡る一連のノイズで市場が不安定になり、為替市場はド
ル売りが強まった。しかし、一時的な動きに留まり、ドル高の流れに戻っている。
ホワイトハウスを始め、米共和党はパウエル議長を解任したがっているようだが、法
的には難しいとの見方が多い。職務遂行不能や犯罪・不正行為が立証されければ議長は
解任できない。共和党は、FRB本部ビルの改修費用超過(約7億ドル超のコスト増)
に絡んだ職務怠慢を根拠として解任の可能性を探っているようだが、無理がありそう
だ。
ただ、ストラテジストは、前日の騒動に対するドルの反応を受けて、自身が以前から
唱えている「ドルへの弱気スタンス」を裏付けるものだと主張している。中央銀行の独
立性という建前が急速に崩れている中で、「ドルの戻りは売り場」という長期的なドル
弱気見通しに合致しているという。
ドルは短期的な上昇の可能性はあるものの、上げは限定的になるとの見方は少なくな
い。年初からのドル下落は行き過ぎていた可能性があり、反発の余地があるという。た
だ、FRBによる利下げ見通しがドルの回復を抑制し、ドル離れが長期的にはドルを押
し下げると見ているようだ。FRBの9月利下げを予想しており、ドルの現在の回復は
長続きしない可能性が高いという。
ユーロドルも下げ渋る展開。一時1.1560ドル付近まで下げ幅を伸ばしたもの
の、1.15ドル後半に下げ渋っている。ただ、21日線を下放れる展開は続いてお
り、上値は重い。
米大手証券のストラテジストは、ECBは最近のユーロ高に対してそれほど不満を示
していない可能性が高いと指摘している。先日、ポルトガルのシントラで開催されたフ
ォーラムでのECB当局者らの発言は、ユーロ高に対するECBの抵抗がどの程度ある
かについて、投資家の過大評価を招いたという。ユーロは現在、短期的な戦術的調整局
面で1.15ドルに向けて下落しているが、その後は反発を予想しているようだ。
ポンドドルも一時1.3375ドル付近まで下落する場面が見られたものの、1.3
3ドル台に入ると押し目買いも出るようで、いまのところは1.34ドル台がサポート
されている。本日は3-5月の英雇用統計が発表になっていたが、引き続き減速を示
し、インフレが予想外に加速したにもかかわらず、英中銀の8月利下げ予想を正当化し
ている。3-5月の週平均賃金(除賞与)は前年比5.0%上昇となり、4月の5.
3%から鈍化。失業率は4.7%に上昇し、2021年4-6月以来の高水準となっ
た。
経済の先行きが不透明な中、新たな給与税やエネルギーコストの上昇を背景に、英企
業は採用を渋っているようだ。年初に力強い成長を見せた英経済も、ここに来て減速が
見られており、5月の月次GDPは2カ月連続で減少していた。米国向け輸出が関税の
影響で落ち込んだことが響いた。
今回の英雇用統計では、賃金の上昇が高止まりし、インフレが2%目標を上回ってい
る中でも、段階的かつ慎重な利下げ方針を正当化すると見られている。
MINKABU PRESS