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2024年09月28日(土)05時35分

NY外為市況=142円台前半まで急落

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日本時間午前5時34分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  142.15 - 2.66 (- 1.84%) 146.49 / 142.07
ユーロ・ドル 1.1166 - 0.0011 (- 0.10%) 1.1203 / 1.1125
ポンド・ドル 1.3376 - 0.0039 (- 0.29%) 1.3427 / 1.3360
ドル・スイス 0.8403 - 0.0059 (- 0.70%) 0.8493 / 0.8403
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*PCEデフレータ(8月)21:30
結果 0.1%
予想 0.1% 前回 0.2%(前月比)
結果 2.2%
予想 2.3% 前回 2.5%(前年比)
結果 0.1%
予想 0.3% 前回 0.2%(コア・前月比)
結果 2.7%
予想 2.7% 前回 2.6%(コア・前年比)
個人所得(8月)21:30
結果 0.2%
予想 0.5% 前回 0.3%(前月比)
個人支出
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.5%(前月比)
*ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(9月)23:00
結果 70.1
予想 69.0 前回 69.0
【カナダ】
*月次GDP(7月)21:30
結果 0.2%
予想 0.1% 前回 0.0%(前月比)
結果 1.5%
予想 1.3% 前回 1.3%(1.2%から修正)(前年比)
※発言・ニュース
*ボウマンFRB理事
 本日は先週のFOMCで大幅利下げに反対したボウマンFRB理事の発言が伝わって
いたが、米経済は依然として力強いとの認識を改めて示した。4.2%という現在の失
業率は、自身が推定する完全雇用の水準を大きく下回るという。また、企業からの事例
証拠は労働市場が強いという自身の見解を裏付けているとも述べた。
*ムサレム・セントルイス連銀総裁
・現段階では政策を徐々に緩和すべき。
・今年残りの期間に計0.25%ポイント以上の追加利下げがあると予測。
・強い明確なメッセージを経済に発信することが適切であった(大幅利下げについ
て)。
・経済と労働市場が予想以上に弱まるようなら、速いペースでの利下げが適切。
・労働市場は冷え込んでいるが、企業部門は良好な状態。
・全体的な活動は堅調。
*中国人民銀が翌日物と7日物、1カ月物SLF金利を引き下げ
 中国人民銀行はきょう、市中銀行から要請があった際に流動性を供給する常設貸出制
度(SLF)の翌日物金利を現行の2.55%から2.35%に引き下げた。ウェブサ
イトで発表した。人民銀は7月22日にも同金利を引き下げていた。また、7日物SL
F金利は2.7%から2.5%に、1カ月物は3.05%から2.85%にそれぞれ引
き下げた。
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<月曜日の材料と事前予想>
【日本】
鉱工業生産(速報値)(8月)08:50
予想 -0.3% 前回 3.1%(前月比)
予想 0.1% 前回 2.9%(前年比)
【中国】
製造業PMI(9月)10:30
予想 49.5 前回 49.1
サービス業PMI
予想 50.2 前回 50.3
財新コンポジットPMI(9月)10:45
予想 51.2 前回 51.2
財新サービス業PMI
予想 51.8 前回 51.6
【英国】
実質GDP(確報値)(第2四半期)15:00
予想 0.6% 前回 0.6%(前期比)
予想 0.9% 前回 0.9%(前年比)
経常収支(第2四半期)15:00
予想 -331億ポンド 前回 -210億ポンド
【ユーロ圏】
ドイツ消費者物価指数(速報)(9月)21:00
予想 0.1% 前回 -0.1%(前月比)
予想 1.7% 前回 1.9%(前年比)
調和消費者物価指数(HICP)
予想 0.0% 前回 -0.2%(前月比)
予想 1.9% 前回 2.0%(前年比)
【米国】
シカゴ購買部協会景気指数(PMI)(9月)22:45
予想 40.3 前回 46.1
日銀国債買い入れ予定(10月-12月)
ラガルドECB総裁が欧州議会出席
グリーン英中銀委員が討論会参加
パウエルFRB議長が講演
ジョルダン・スイス中銀総裁が退任
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 きょうのNY為替市場でドル円は急落。東京時間には146円台まで回復していたド
ル円だが、本日は2つの出来事がドル円を142円台に急落させた。1つは自民党総裁
選で石破氏が新総裁に決まったことで円高が一気に強まった。
 事実上、次期首相を決める自民党総裁選は高市氏と石破氏がそれぞれ1位、2位で最
終投票に進んだ。市場は日銀の早急な利上げに否定的な姿勢を示していた高市氏が優勢
と考えていたが、日銀の独立性を尊重する石破氏が想定以上に党内の議員票を獲得し勝
利したことで、市場も驚きとなったようだ。
 高市氏は積極財政派、石破氏は緊縮財政派とも目されているが、高市氏の勝利を期待
していた日本の株式市場も梯子を外された格好となり、日経平均先物は夜間取引で一時
2000円超急落している。円相場はリスク回避の円買いを想定した動きも出ているよ
うだ。
 2つ目はFRBが主に参照しているインフレ指標である8月のPCEデフレータ。コ
ア指数の前月比が0.1%と予想を下回る内容となった。引き続きインフレの落ち着き
を示す内容であったことから、為替市場はドル売りで反応。FRBの利下げ期待を裏付
ける内容ではあるが、年内さらにもう1回の大幅利下げなど、市場が織り込んでいる期
待ほどの内容であるかは議論が分かれるところ。短期金融市場では11月FOMCでの
利下げ幅は0.25%と0.50%ポイントで五分五分といった状況。
 ドル円は9月中旬に140円を瞬間的に割り込んで以降、リバウンド相場の流れが続
き21日線も回復。節目の水準も突破していた。しかし、きょうの下げはリバウンド相
場のムードに完全に冷や水を浴びせたようで、本日143.30円付近に来ている21
日線を再び下放れしている。
 本日のNY時間については特に、シカゴ日経平均先物が大証終値比で2000円超の
急落となる中、ドル円に買い戻しが入らず、142円台前半で底値を這う展開が見られ
ている。週明けの展開に不安が高まっていたようだ。
 ユーロドルは一時1.12ドル台を回復する場面が見られたものの、その水準は強い
上値抵抗となっているようで、直ぐに1.11ドル台に押し戻されている。ポンドに比
べれば上値の重い印象のユーロだが、ECBの利下げ期待が蓋を被せているようだ。
 本日はフランスとスペインの9月調査の消費者物価指数(HICP)速報値が発表に
なっていたが、両国とも前月比で予想外のマイナスとなっていた。これを受けてECB
が利下げペースを速めるとの観測が高まった。短期金融市場では10月のECB理事会
での利下げの確率を80%まで高めている。
 また、ドイツの雇用統計も発表になっていたが、9月の失業率は予想以上の上昇とな
り、景気低迷が労働市場にますます影響を及ぼしていることを示した。
 ポンドドルはNY時間に入って一旦1.34ドル台に上昇したものの、本日も1.3
3ドル台に伸び悩む展開。1.34ドル台に入ると上値を抑えられる日々がここ数日続
いている。
 ポンドに関しては、英中銀とともに10月に発表されるリーブス財務相の秋の予算案
に注目が集まっている。同財務相の財政戦略については多くの不確実性があると見られ
ているようだが、英国の財政状況は深刻なことから、前政権同様に財政再建策が盛り込
まれると見られている。
 しかし一方、投資を増やしたいという意向もあるようで、3月の予算案と比べても緩
和的な政策は維持し、赤字削減のペースは遅くなるとの見方も出ている。少なくとも緊
縮財政を志向する可能性は低いと思われるという。
MINKABU PRESS