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2025年02月15日(土)06時36分

NY外為市況=一時152円ちょうど付近

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日本時間午前6時36分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  152.28 - 0.52 (- 0.34%) 153.15 / 152.03
ユーロ・ドル 1.0493 + 0.0028 (+ 0.27%) 1.0514 / 1.0447
ポンド・ドル 1.2585 + 0.0019 (+ 0.15%) 1.2630 / 1.2549
ドル・スイス 0.8995 - 0.0035 (- 0.39%) 0.9052 / 0.8972
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*米小売売上高(1月)22:30
結果 -0.9%
予想 -0.2% 前回 0.7%(0.4%から修正)(前月比)
結果 -0.4%
予想 0.3% 前回 0.7%(0.4%から修正)(除自動車・前月比)
結果 -0.5%
予想 0.3% 前回 0.5%(0.3%から修正)(除自動車/ガソリン・前月比)
結果 -0.8%
予想 0.3% 前回 0.8%(0.7%から修正)(コントロール・前月比)
*米輸入物価指数(1月)22:30
結果 0.3%
予想 0.4% 前回 0.2%(0.1%から修正)(前月比)
*米鉱工業生産(1月)23:15
結果 0.5%
予想 0.3% 前回 1.0%(0.9%から修正)(前月比)
*米設備稼働率(1月)23:15
結果 77.8%
予想 77.7% 前回 77.5%(77.6%から修正)(前月比)
【カナダ】
*卸売売上高(12月)22:30
結果 -0.2%
予想 0.1% 前回 -0.2%(前月比)
*製造業売上高(12月)22:30
結果 0.3%
予想 0.7% 前回 0.8%(前月比)
*トランプ大統領
・自動車への関税は4月2日頃に導入へ。
・日本がUSスチールの少数持分は取得しても構わない。
・関税を課せば、USスチールは再び強力な企業となる。
・スターマー英首相の訪問要請を受諾。
・間もなく、2週間以内に訪問。
・州知事たちと憲法パイプラインについて会談する意向。
・食洗機やシンクの規格を撤廃する。
*ローガン・ダラス連銀総裁
・より良いデータが得られたとしても、依然慎重であるべき。
・いまはデータを注視するのに良い位置にある。
・例えインフレが緩和されたとしても、利下げの余地があるわけではない。
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<月曜日の材料と事前予想>
【日本】
実質GDP1次速報値(第4四半期)08:50
予想 0.3% 前回 0.3%(前期比)
予想 1.1% 前回 1.2%(前期比年率)
GDPデフレータ
予想 2.8% 前回 2.4%(前年比)
鉱工業生産(確報値)(12月)13:30
予想 0.3% 前回 0.3%(前月比)
予想 -1.1% 前回 -1.1%(前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏貿易収支(12月)19:00
予想 138億ユーロ 前回 129億ユーロ(季調済)
【カナダ】
住宅着工件数(1月)22:15
予想 24.5万件 前回 23.15万件
プレジデンツデー祝日のためNY市場は休場
ボウマンFRB理事が講演
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁が講演(質疑応答あり)
ユーロ圏財務相会合
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 きょうのNY為替市場、ドル円は一時152円ちょうど付近まで下落する場面が見ら
れた。ただ、152円台はかろうじて維持している。きょうの下げで200日線を再び
割り込んでおり、1月中旬以降の下向きの流れは継続されている。早期に200日線の
水準を回復できるか、それとも150円に向かって下値を掘り下げるか、来週以降、注
目の局面に入る。
 本日は1月の米小売売上高が発表になっていたが、予想以上の減少となった。これを
受けて為替市場はドル売りの動きに拍車がかかった。1月分は厳冬と山火事の影響で実
店舗での買い物が減少した可能性が指摘されている
 本日は円高ではなく、ドル安がドル円を圧迫した。今週のインフレ指標は予想を上回
る内容で、FRBの利下げへの慎重姿勢を正当化する内容となった。パウエル議長の証
言も様子見の姿勢を強調。素直にドル高の材料ではあったものの、かなり織り込んでい
た面もあり、さらなる情報を待ちたいところもありそうだ。本日はひとまずポジション
調整といった雰囲気。
 前日にトランプ大統領が相互関税に関する措置に署名。段階的な課税という、当初市
場に広まっていた楽観的な見方に沿った内容とも受け止められているのかもしれない。
いずれにしろ、詳細を待つ姿勢に変化はなく、ドルは一旦売られている。
 ユーロドルの買い戻しが勢いづき、1.05ドル台を一時回復。1月高値が1.05
35ドルにあり、目先の上値メドとして意識されるが、それを突破し、強い上値抵抗と
なっている1.06ドルを突破できるようであれば、テクニカル的に、昨年10月から
続いている下降相場に何らかの変化が期待できそうだ。
 本日はドイツのミュンヘンで安全保障会議が開催されているが、米大手銀のアナリス
トからは、ウクライナ停戦が実現すれば、ユーロドルは5%上昇との見方も出ている。
ウクライナの停戦が合意され、それに続いてガスの供給が再開されれば、ユーロドルは
買いが強まるという。ただし、実現するかどうかは詳細次第だという。交渉では、領土
や非武装地帯、ウクライナの中立性、安全保障の保証、執行メカニズムに関する厳しい
決断が求められる。また、低価格のガス供給の再開は、実現するとしても、2022年
にロシアがウクライナに侵攻する前と比較すると、その割合はより小さくなる可能性が
高いとも指摘。
 ユーロは米経済が依然堅調である一方、関税リスクにも晒されている。そのため、ウ
クライナ停戦で欧州の構造的な問題が消えることを意味するものでは決してないとも述
べている。
 ポンドドルも買い戻しが勢いづき、一時1.26ドル台を回復。本日の100日線が
1.2680ドル近辺に来ているが、その水準を突破し、200日線が控える1.27
ドル台後半の水準を試しに行くか注目される。
 ただ、ポンドへの弱気な見方は依然根強く、英成長見通しの弱さから利下げ期待が高
まれば、3月までに1.20ドルに下落の可能性は排除できないとの指摘が出ている。
昨年の英経済の低迷により、今年も潜在的なテクニカル・リセッションに対する懸念が
高まっている。そのような中、リーブス財務相の増税による財政引き締めは、成長見通
しを危うくするという。
 先月の英国債の売りは、財政政策に対する投資家の信頼欠如と、経済が直面する構造
的なマイナス面を浮き彫りにした。これは、英米の金利差拡大によって強調され、英成
長鈍化を踏まえると、ポンド安はさらに進む可能性があるという。
MINKABU PRESS