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日本時間午前5時39分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 147.77 + 0.34 (+ 0.23%) 147.78 / 146.86
ユーロ・ドル 1.1666 - 0.0023 (- 0.20%) 1.1698 / 1.1651
ポンド・ドル 1.3429 - 0.0064 (- 0.47%) 1.3504 / 1.3424
ドル・スイス 0.7981 + 0.0015 (+ 0.19%) 0.7985 / 0.7955
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<きょうの材料>
【カナダ】
卸売売上高(5月)21:30
結果 0.1%
予想 -0.2% 前回 -2.2%(-2.3%から修正)(前月比)
*トランプ大統領
トランプ大統領は、ウクライナへの追加兵器の供与を表明し、プーチン大統領への苛
立ちを強めている姿勢を示した。また、50日以内に合意が成立しなければ、米国はロ
シアからの輸入品に100%の2次関税を課すと明言している。大統領は「100%は
500%と同じだ」とも述べている。
*ハセット米国家経済会議(NEC)委員長
・ブラジルは中国の商品を転送している。
・ブラジルとの交渉の行方を見守る。
・ブラジルの関税交渉の決定は大統領が下す。
・FRBは関税問題で非常に間違っていた。
・FRBがコスト超過にどう対応するか見ていく。
・FRBの行動の仕方を再考する必要。
・FRBは建物に関する議会監視を強化すべき。
・FRB議長就任について推測しない。
・GDPからは経済は過熱していない。
・中国の実際の経済データには多くの不透明さがある。
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<明日の材料と事前予想>
【中国】
実質GDP(第2四半期)11:00
予想 5.1% 前回 5.4%(前年比)
予想 0.9% 前回 1.2%(前期比)
小売売上高(6月)11:00
予想 5.3% 前回 6.4%(前年比)
予想 5.1% 前回 5.0%(年初来・前年比)
鉱工業生産指数(6月)11:00
予想 5.6% 前回 5.8%(前年比)
予想 6.3% 前回 6.3%(年初来・前年比)
【ユーロ圏】
ドイツZEW景況感指数(7月)18:00
予想 50.6 前回 47.5
ユーロ圏鉱工業生産指数(5月)18:00
予想 0.5% 前回 -2.4%(前月比)
予想 2.1% 前回 0.8%(前年比)
【米国】
消費者物価指数(CPI)(6月)21:30
予想 0.3% 前回 0.1%(前月比)
予想 2.6% 前回 2.4%(前年比)
予想 0.3% 前回 0.1%(コア・前月比)
予想 2.9% 前回 2.8%(コア・前年比)
NY連銀製造業景気指数(7月)21:30
予想 -10 前回 -16
【カナダ】
消費者物価指数(CPI)(6月)21:30
予想 0.2% 前回 0.6%(前月比)
予想 2.0% 前回 1.7%(前年比)
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きょうのNY為替市場、ややドル高の動きも見られたものの、全体的には様子見の雰
囲気が広がった。ドル円は147円台での推移。トランプ関税はエスカレートし、EU
とメキシコからの輸入品にも8月1日から30%の関税を課すことを明らかにした。E
Uは交渉次第では対抗措置を検討しており、不透明な状況が続いている。ただ、市場の
反応は比較的冷静で、交渉段階で関税率は引き下げられるのではとの期待もあるよう
だ。
ドル円の流れには大きな変化はなく、100日線の上をしっかりと維持。テクニカル
的には底打ちの兆候が出ている。6月高値の148円ちょうど付近が次の上値抵抗とし
て意識され、これを上抜ければ200日線に向けた上昇余地が広がる。
一方、市場の雰囲気は明日の6月米消費者物価指数(CPI)待ちといったところ。
関税強化はインフレを上昇させ、FRBの早期利下げ期待を後退させると見られてい
る。FRBは6月以降、関税の影響がインフレに出ると予測する中、市場も前回よりも
高めの数字を予想されている。それに対して市場がどう反応するか要注目となる。
ユーロドルは1.16ドル台後半を中心に推移。1.20ドルを目指す上でポイント
とされていた1.17ドルを割り込んでおり、下値警戒感も高まっている状況ではあ
る。
トランプ大統領がEUに30%の関税を課すと警告しているが、アナリストはそれに
ついて、欧州の景気減速を長引かせECBの利下げ幅拡大につながる可能性があると指
摘している。関税引き上げはユーロ圏の成長と短期的なインフレ低下を意味し、これは
ECBが6月に公表した代替シナリオと同様だという。これにより、ECBは景気刺激
を目指す緩和策に移行し、中銀預金金利は2026年第1四半期までに現行の2.0
0%から1.00%まで引き下げられると予想している。
一方、現在の関税構造を維持できる交渉の余地はまだ残されているとも指摘。しか
し、そうした結果は事態がエスカレートした後でなければ達成できない可能性があり、
逆にEUが報復措置を導入すれば、米国はさらなる関税引き上げに踏み切る可能性もあ
るという。
ポンドドルは1.34ドル台前半に下落。21日線を下放れしており上値が重くなっ
ている中、目先は6月安値の1.3370ドル水準を試しに行くか注目される。全体的
なドル買い戻しの流れがポンドドルを圧迫しているが、ポンド自体も財政懸念と利下げ
観測で上値が重くなっており、対ユーロで3カ月ぶりの安値を付けている。
英中銀の利下げペース加速や、財政の穴埋めのための増税観測が重しとなっている。
ベイリー英中銀総裁はタイムズ紙のインタビューで、雇用市場の減速が急激過ぎる場
合、より積極的な利下げが可能だと述べていた。今週は木曜日に英雇用統計の発表が予
定されており、重要性が高まっているとお指摘も出ている。
エコノミストは、先週発表された5月の月次GDPの弱い結果を受け、8月利下げが
より確実になり、秋の追加増税のリスクも高まっていると述べていた。
MINKABU PRESS