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2025年04月24日(木)01時47分

米株式市場序盤=ダウ平均は558ドル高

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米東部時間午後0時46分
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ダウ工業株30種平均 39745.83 + 558.85 (+ 1.43%) 40376.11 / 39542.32
ナスダック総合指数  16770.85 + 470.43 (+ 2.89%) 17029.86 / 16660.20
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 きょうのNY株式市場、ダウ平均は大幅続伸。トランプ政権が中国に対する強硬姿勢
を緩和するとの報道が流れ、ダウ平均は一時1100ドル超上昇する場面が見られた。
前日比は、ダウ工業株30種平均が558.85ドル高の3万9745.83ドル、ナ
スダック総合指数が470.43高の1万6770.85、S&P500が94.61
高の5382.37。
 ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)がホワイトハウス当局者の話として、対
中関税について、国家安全保障上の脅威とみなされない品目には35%の関税を課す一
方、脅威とみなされる品目には100%以上の関税を課す段階的なアプローチを検討し
ていると伝えた。当局者によると、結果として中国の関税率は全体で50-65%程度
になるという。
 また、トランプ政権が投資家を動揺させていた緊張の一部を緩和する動きが出てお
り、株式市場に安堵感が広がっている。トランプ大統領がパウエルFRBの解任計画を
否定。パウエルFRB議長の解任については、法律上ほぼ不可能で、実際の可能性はゼ
ロと考えられていた。
 しかし、トランプ関税をきっかけとした米国離れに市場の焦点があたる中で、売る理
由を探していた投資家が敏感に反応していたものと思われる。FRB議長は職務不能の
状態や違法行為が立証された場合など、よほどの事がなければ解任できない。
 ほぼ全面高の中、IT・ハイテク株も買い戻しが膨らんでおり、特にテスラ<TSLA>
が上昇していることもフォローとなっている。前日引け後に決算を発表していたが、数
字自体は冴えない内容で先行きに対する不確実性も指摘していた。ただ、マスクCEO
が米政府の業務から距離を置き、経営に集中すると表明したことで買いが優勢となって
いる。
 決算については、取引開始前にボーイング<BA>やAT&T<T>の決算が発表にな
っていたが、ボーイングはポジティブな反応を見せている。トランプ関税の影響が不確
実なことから、ガイダンスは据え置く企業が多い。ただ、下方修正まではさほど見られ
ておらず、波乱の展開にはなっていない。しかし、今回の1-3月期の決算はトランプ
関税が始まった4月2日より前の数字で、今後を占う上であまり参考にならないとの意
見も多く聞かれる。
 本日は引け後にIBM<IBM>、テキサス・インスツルメンツ<TXN>が発表予定。
 ボーイング<BA>が決算を受け上昇。売上高が予想を上回ったほか、1株損益および
フリーキャッシュフロー(FCF)の赤字も予想ほど膨らまなかった。
 医薬品のブリストル・マイヤーズ・スクイブ<BMY>が下落。同社の統合失調症治療
薬が、使用範囲拡大を目指した臨床試験で、主要目標を達成できなかった。主力薬への
転換を目指す計画に打撃を与えている。
 手術ロボットのダヴィンチを手掛けるインテュイティブ・サージカル<ISRG>が決算
を受け上昇。1株利益、売上高とも予想を上回った。世界の手術件数やダヴィンチ外科
手術システムの導入台数も予想を上回っていた。
ボーイング<BA> 171.43(+8.91 +5.48%)
ブリストル・マイヤーズ<BMY> 47.85(-1.97 -3.95%)
インテュイティブ・サージカル<ISRG> 492.01(+13.27 +2.77%)
アップル<AAPL> 204.09(+4.35 +2.18%)
マイクロソフト<MSFT> 375.47(+8.65 +2.36%)
アマゾン<AMZN> 181.42(+8.24 +4.76%)
アルファベットC<GOOG> 157.41(+3.51 +2.28%)
テスラ<TSLA> 253.97(+16.00 +6.72%)
メタ<META> 520.45(+20.17 +4.03%)
AMD<AMD> 91.59(+5.33 +6.18%)
エヌビディア<NVDA> 103.75(+4.86 +4.91%)
イーライリリー<LLY> 822.24(-5.31 -0.64%)
MINKABU PRESS