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日本時間午前5時43分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 146.55 + 0.50 (+ 0.34%) 146.98 / 145.83
ユーロ・ドル 1.1728 + 0.0019 (+ 0.16%) 1.1765 / 1.1683
ポンド・ドル 1.3591 - 0.0011 (- 0.08%) 1.3647 / 1.3526
ドル・スイス 0.7959 - 0.0024 (- 0.30%) 0.7995 / 0.7953
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<きょうの材料>
主な米経済指標の発表はなし
*米3年債入札結果
最高落札利回り 3.891%(WI:3.887%)
応札倍率 2.51倍(前回:2.52倍)
*トランプ大統領
トランプ大統領は、関税の期限として新たに設けた8月1日に関し、「一切の延長措
置は行わない」と投稿した。「関税は2025年8月1日から支払い開始となる。この
日付に変更はなく、今後も変更されることはない。つまり、8月1日から全額支払い義
務が生じることになり、延長は一切認められない」と述べた。
*トランプ大統領
トランプ大統領は銅に50%の関税を賦課すると述べた。一方、医薬品への200%
の関税を示唆した。
*ベッセント財務長官
ベッセント財務長官は「米国は年末までに3000億ドルを大きく超える関税収入を
得る可能性があると述べた。関税収入の大幅な増加は、8月1日から発効する新たな関
税率の適用開始とともに始まる見込みだという。また、今年これまでに約1000億ド
ルの関税がすでに徴収されていることも明らかにした。一方、長官は来週にも日本を訪
問する方向で検討していると伝わっていた。
*赤沢再生相
・ベッセント財務長官と30分ほど電話協議。
・日米、積極的に関税の交渉を継続することで合意。
・日本は引き続き米国と互恵的な合意を目指して行く。
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<明日の材料と事前予想>
【中国】
生産者物価指数(PPI)(6月)10:30
予想 -3.2% 前回 -3.3%(前年比)
消費者物価指数(CPI)(6月)10:30
予想 -0.1% 前回 -0.1%(前年比)
【NZ】
NZ中銀政策金利(7月)11:00
予想 3.25% 前回 3.25%
【米国】
卸売在庫(確報値)(5月)23:00
予想 -0.3% 前回 -0.3%(前月比)
FOMC議事録(6月17日-18日開催分)
サンバレー会議(13日まで)OpenAI、アマゾン、アップル、メタCEOら出席
OPEC国際セミナー「世界のエネルギーの未来」(10日まで)
トランプ政権、貿易相手国に課す上乗せ関税一時停止期限
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きょうのNY為替市場、序盤はドル高が優勢となったほか、トランプ関税の発表を受
けた円安も続き、ドル円は147円台を試す展開も見られた。ただ、後半になると動き
は一服し、146円台半ばに伸び悩んだ。きょうの上げで100日線を突破する展開が
見られ、水準を維持できれば、チャート的には底値を形成しそうな気配も出ている。
前日発表のトランプ関税が注目を集めているが、7月9日の期限が8月1日に再延長
された。日本の場合であれば、4月2日の最初の発表時点では関税率が24%だった
が、今回はそれが25%に1%上乗せされ、猶予期間が90日から3週間に短縮され、
再び先送りしただけのイメージ。トランプ大統領は本日「一切の延長措置は行わない」
と投稿していたが、一部では懸念されていたほど厳しくはならないのではと、懐疑的に
見ている向きも少なくない。
関税措置に対する見方は分かれている。「関税によるインフレをを考慮すれば、ドル
にとっては完璧な上向きの嵐。米経済指標がFRBの追加利下げを抑制し続けている現
状ではなおさらだ」といった声が聞かれる。一方、ドル安が今後も続くとの見方も根強
い。「今回の関税措置は最終的に米経済により大きな悪影響をもたらし、米国が国際貿
易のルールや秩序を適切に運営できているのかという疑念を強める。ドル安を再燃させ
る要因は依然として数多く存在している」といったコメントも出ている状況。
ユーロドルは戻り売りが続き、一時1.17ドルを割り込む場面も見られた。ただ、
1.17ドルを割り込むと押し目買いも入るようで、1.17ドル台は維持されてい
る。節目の1.20ドルを目指す上で、1.17ドル台を維持できるかどうかは重要な
ポイント見ているようだ。
EUと米国の通商交渉は続いているが、近く合意への期待感がユーロを下支えしてい
る。トランプ大統領は、日本や韓国などに対し、関税の発効日を3週間延長し、8月1
日とすることを発表していたが、欧州委員会は依然として当初の合意期限である明日7
月9日に向けて交渉を進めていると述べていた。
トランプ大統領も、「米国はEUに対し、恐らく2日以内に関税を通知する書簡を送
付する」と述べた。EUとの貿易交渉は継続中だとしつつ、「書簡を送付するというこ
とは合意が成立するということだ」とも語っていた。市場では、EUからの大半の輸出
品に対して基準関税とされる10%の適用を勝ち取る可能性があるとの楽観的な見方が
広がっている。ただし、自動車への25%の関税や、医薬品分野では大きな課題が残っ
ているようだ。
ポンドドルは戻り売りに押され、一時1.35ドル台前半まで下落。21日線を一時
下回っていたが、後半にはその付近まで戻す展開。目先は1.35ドル台を維持できる
か、明日以降の動きが注目される。
ドルが反発する一方、英財政不安の強まりもポンドの重石となっている模様。英国で
は労働党政権が、党内議員からの反発を受けて福祉改革案に大幅な譲歩を余儀なくされ
た。アナリストは、特別支援教育(SEN)に関する支出削減の取り組みも、同様の結
果に直面する可能性が高いと指摘している。これにより、今後数週間で新たな政治的対
立が起こる見通しとなっており、ポンドにさらに下押し圧力がかかる可能性があるとい
う。
MINKABU PRESS