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2025年02月06日(木)07時44分

NY外為市況=一時152円台前半

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日本時間午前7時43分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  152.58 - 1.76 (- 1.14%) 152.61 / 152.52
ユーロ・ドル 1.0402 + 0.0023 (+ 0.22%) 1.0405 / 1.0400
ポンド・ドル 1.2504 + 0.0024 (+ 0.19%) 1.2507 / 1.2502
ドル・スイス 0.9013 - 0.0039 (- 0.43%) 0.9017 / 0.9013
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<きょうの材料>
【米国】
*ADP雇用統計(1月)22:15
結果 18.3万人
予想 15.0万人 前回 17.6万人(12.2万人から修正)
*貿易収支(12月)22:30
結果 -984億ドル
予想 -968億ドル 前回 -789億ドル(-782億ドルから修正)
*ISM非製造業景気指数(1月)0:00
結果 52.8
予想 54.0 前回 54.1
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)0:30
原油 +866.4万(4億2379万)
ガソリン +223.3万(2億5109万)
留出油  -547.1万(1億1848万)
(クッシング地区)
原油 -3.4万(2095万)
*()は在庫総量
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
・労働市場は安定している。
・インフレは目標の2%に向かっている。
・労働市場は雇用を増やす方向にも、解雇を増やす方向にもブレークする可能性。
・利上げには過熱の証拠が必要。
*レーンECBチーフエコノミスト
・インフレの減速は予想以上に時間かかる恐れ。
・インフレに新たな上振れリスク発生も。
・金利で遅過ぎ・早過ぎのバランスとる必要。
・金利水準はショック時の選択肢を維持する。
・慎重過ぎる緩和は景気を悪化させ、CPIを低下させかねない。
・インフレへのリスクは両面的。
・ディスインフレ・プロセスは順調に進行中。
・景気は当面低迷が続くだろう。
・成長へのリスクは依然下振れに傾いている。
*センテノ・ポルトガル中銀総裁
・金利を中立以下に引き下げる必要がある公算。
・ECBは金利の低下基調を維持する必要。
・インフレ2%を支えるほど経済は強くはない。
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<明日の材料と事前予想>
【豪州】
貿易収支(12月)09:30
予想 66.00億豪ドル 前回 70.79億豪ドル
【ユーロ圏】
ドイツ製造業新規受注(12月)16:00
予想 1.7% 前回 -5.4%(前月比)
予想 -10.2% 前回 -1.7%(前年比)
ユーロ圏小売売上高(12月)19:00
予想 -0.2% 前回 0.1%(前月比)
予想 1.8% 前回 1.2%(前年比)
【英国】
英中銀政策金利(2月)21:00
予想 4.50% 前回 4.75%
【米国】
非農業部門労働生産性指数(速報値)(第4四半期)22:30
予想 2.0% 前回 2.2%(前期比)
単位労働費用
予想 3.3% 前回 0.8%(前期比)
新規失業保険申請件数(01/26 - 02/01)22:30
予想 21.0万件 前回 20.7万件
田村日銀審議委員が懇談会出席
ジェファーソンFRB副議長が講演(質疑応答あり)
ウォラーFRB理事が講演(質疑応答あり)
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 きょうのNY為替市場、ドル円は売りが加速し、一時152円台前半まで下げ幅を拡
大した。この日発表のISM非製造業景気指数が予想を下回ったことをきっかけに売り
が加速。本日の下げで200日線を下回っており、明日以降の動きが注目される。
 トランプ関税への懸念がひとまず一服する中、ドル安が続いていることや、円高もド
ル円を圧迫。円については東京時間に発表された12月の実質賃金がプラスになったこ
ともサポートしたようだ。前回11月分もプラスに上方修正されている。日銀の年内の
追加利上げを後押しする内容ではあった。
 ただ、トランプ関税への脅威が一旦収まっていることで、再びドル安の動きが出てい
るが、持続性には懐疑的な見方が多い。米経済が相対的に力強く推移しているほか、落
ち着いているとは言え、貿易戦争への懸念は今後も続くと見られている。現在のドル安
は一過性に過ぎないと見ている向きも少なくない。米経済の好調さや、FRBの追加利
下げへの慎重姿勢で、長期的なドル高の流れに変化はないと見られているようだ。
 ユーロドルも買い戻しが続き、本日は1.04ドル台を回復。21日線の上も復帰し
ていることから、下値警戒感は再び後退している。目先は1.05ドル台を回復し、直
近高値の1.0535ドルを試す展開になるか注目される。
 ただ、ECBの追加利下げ期待は根強い。ECBが発表する賃金トラッカーは、賃金
の上昇ペースが2025年も引き続き大幅に鈍化するとの予測を示した。この日の発表
によると、10-12月の賃金上昇率は年率1.5%と予測され、12月時点の予測
1.4%から若干上昇してはいるものの、前年のピーク5.3%からは大幅な減速を示
している。
 ECBは先週、今回の利下げサイクルで5回目の利下げを実施し、中銀預金金利を
2.75%としたが、7月までに2.00%まで引き下げるとの見方が有力視されてい
る状況に変化はない。
 ポンドドルは買い戻しの展開が見られ、一時1.25ドル台半ばまで上昇する場面が
見られた。1月27日につけた直近高値1.2525ドルを一時突破しており、完全に
上抜けてくるか注目される。1月からのリバウンド相場はしっかりと継続している状
況。
 明日は英中銀の金融政策委員会(MPC)の結果が発表される。0.25%ポイント
の利下げがほぼ確実視されており、市場は今後のヒントが何か示されるか注目してい
る。そのような中で、利下げは今回を含めてあと2回のみで年後半には休止の可能性が
あるとの指摘も出ている。
 低成長と失業率の上昇に対する懸念から、当初の利下げは早まる可能性は高いが、イ
ンフレ再燃に対する懸念から、英中銀は利下げを一時停止する可能性があるという。政
府支出増加と利下げは需要を刺激し、企業は値上げでコスト上昇をカバーする可能性が
ある。その場合、英インフレは年内に3.0%まで再加速する可能性があると指摘して
いる。
MINKABU PRESS