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日本時間午前5時31分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 141.57 + 0.71 (+ 0.50%) 141.67 / 139.89
ユーロ・ドル 1.1421 - 0.0094 (- 0.82%) 1.1547 / 1.1420
ポンド・ドル 1.3331 - 0.0048 (- 0.36%) 1.3424 / 1.3330
ドル・スイス 0.8186 + 0.0095 (+ 1.17%) 0.8191 / 0.8067
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<きょうの材料>
※経済指標
【米国】
*リッチモンド連銀製造業指数(4月)22:59
結果 -13
予想 -7 前回 -4
【カナダ】
*鉱工業製品価格(3月)21:30
結果 0.5%
予想 0.3% 前回 0.6%(0.4%から修正)(前月比)
*原材料価格指数
結果 -1.0%
予想 0.1% 前回 0.3%(・前月比)
※発言・ニュース
*米2年債入札結果
最高落札利回り 3.795%(WI:3.789%)
応札倍率 2.52倍(前回:2.66倍)
*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
・関税が持続的なインフレの原因とならないよう対処することがFRBの責務。
・これがインフレに対する一時的な影響なのか、それとも長期的なものなのか、確信を
持って判断することはできない。
・FRBとしての責務は長期的にならないようにすること。
・関税が少なくともある程度のインフレ要因になる公算。
・今後の金利動向について判断するには時期尚早。
*ベッセント財務長官
ベッセント財務長官は22日、米大手銀が主催したIMFと世界銀行の春季総会のサイ
ドイベントでの投資家との非公開の会合で、「関税を巡る中国との対立は長くは続か
ず、緩和していく見通しだ」と述べた。出席者によると長官は、中国との交渉はまだ始
まっていないが、合意は可能だと述べたという。
*トランプ政権、日印との貿易交渉で基本合意に近づく
ニュースサイトのポリティコによると、トランプ政権は日本およびインドとの貿易交
渉で基本合意に近づいていると報じている。ただ、争点に関する詳細の多くは今後の協
議に持ち越される可能性が高いという。
*IMF、今年の米リセッション確率は40%
IMFは22日、最新の世界経済見通し(WEO)を公表し、今年の世界経済成長率
を2.8%に引き下げた。1月時点では3.3%を予測していた。予想通りとなれば、
パンデミックの2020年以来の鈍い伸びとなる。トランプ関税が世界的な貿易戦争を
引き起こすため、見通しはさらに悪化する恐れがあるとも警告している。また、米国に
ついては、今年のリセッションの確率を40%まで引き上げている。10月の予測は2
7%だった。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
公共部門ネット負債(3月)15:00
予想 152億ポンド 前回 107億ポンド
製造業PMI(速報値)(4月)17:30
予想 43.9 前回 44.9
サービス業PMI(速報値)(4月)17:30
予想 51.3 前回 52.5
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(速報値)(4月)16:30
予想 47.5 前回 48.3
ドイツ非製造業PMI(速報値)(4月)16:30
予想 50.4 前回 50.9
ユーロ圏製造業PMI(速報値)(4月)17:00
予想 47.4 前回 48.6
ユーロ圏サービス業PMI(速報値)(4月)17:00
予想 50.5 前回 51.0
ユーロ圏貿易収支(2月)18:00
予想 N/A 前回 10億ユーロ(季調前)
予想 148億ユーロ 前回 140億ユーロ(季調済)
【米国】
米製造業PMI(速報値)(4月)22:45
予想 49.2 前回 50.2
非製造業PMI(速報値)
予想 52.9 前回 54.4
コンポジットPMI(速報値)
予想 51.2 前回 53.5
新築住宅販売件数(3月)23:00
予想 68.0万件 前回 67.6万件
日銀金融システムリポート(4月)
ECB賃金トラッカー(第1四半期)
米地区連銀経済報告(ベージュブック)
ベイリー英中銀総裁、国際金融協会(IIF)「移行期における成長促進」出席
ウォラーFRB理事、ムサレム・セントルイス連銀総裁が挨拶(質疑応答なし)
グールズビー・シカゴ連銀総裁が挨拶
ハマック・クリーブランド連銀総裁が講演(質疑応答あり)
G20財務相中銀総裁会議(ワシントン、24日まで)
G7財務相中銀総裁会議(ワシントン)
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きょうのNY為替市場、前日のドル安が一服し、ドル円は買戻しが加速。141.6
0円近辺まで戻している。東京時間に一時140円を割り込む場面も見られていたが、
海外市場に入って買い戻しが強まった。本日はドル自体が買い戻され、米株式市場も大
幅反発となったことがドル円の買い戻しをサポートした。ベッセント財務長官の発言に
敏感に反応する場面も見られた。長官は「関税を巡る中国との対立は長くは続かず、緩
和していく見通しだ」と述べていた。
ドル円は東京時間に一時140円を割り込む場面も見られたものの、海外時間に入っ
て下げ渋った。一部からは、過度にドル安が進んだとの指摘も出ており、テクニカル要
因と市場ポジションにより、ドルは一時的に反発する可能性も指摘されていた。ドル円
については140円付近にオプション絡みの買いオーダーも観測されていた模様。
しかし、トランプ関税による貿易摩擦と景気後退懸念、米中のエスカレート、そして
米国離れといったワードは消えておらず、情勢に何も変化はない。ドルが買い戻されて
も上値は限定的との指摘は依然多い。
今週、ワシントンでG20およびG7の財務相・中央銀行総裁会議が開催され、そこ
ではドル安が主要な議題になると見られている。そのような中、ストラテジストから
は、ドルインデックスの方向性は主要構成通貨であるユーロの動向に左右されるとの指
摘が出ている。ユーロドルは今年に入って10%超上昇しているが、ここに来て1.1
5ドル付近で大きな抵抗線に直面するとも付け加えた。
本日はラガルドECB総裁のインタビューが伝わり、インフレを2%へと戻す目的は
ほぼ達成したが、経済情勢は一段と不安定なため引き続き柔軟な姿勢でいる必要がある
との考えを示していた。「ディスインフレは順調で完了に近づきつつある。しかしなが
ら、ショック要因がある。インフレへの実質的な影響は欧州などでの対策次第だ」とも
述べていた。市場では年内のECBの利下げ観測がなお根強く、年内にあと2-3回の
利下げが織り込まれている状況。
ポンドドルは戻り売りに押された。前日に引き続き東京時間にも1.34ドル台を付
けていたが、上値を抑えられた格好。1.34ドル台は昨年にも上値を抑えられてお
り、抵抗感も強いようだ。
市場のボラティリティが全体的に上昇する中、為替市場も値の荒い動きが続いている
が、ポンドは市場の変動から恩恵を得る可能性があるとの指摘も出ている。エコノミス
トはレポートで、「米国での混乱を背景にポンドは市場変動から利益を得る好位置にあ
る」という。
英経済の米関税への比較的低いエクスポージャー、堅調な需要、および英国とEUの
より緊密な関係から恩恵を受けるだろうとも指摘している。
MINKABU PRESS