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日本時間午前5時38分現在での主要通貨は以下の通り。
直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円 150.42 - 0.63 (- 0.42%) 151.40 / 150.21
ユーロ・ドル 1.1686 + 0.0039 (+ 0.33%) 1.1694 / 1.1643
ポンド・ドル 1.3432 + 0.0029 (+ 0.22%) 1.3455 / 1.3394
ドル・スイス 0.7929 - 0.0038 (- 0.48%) 0.7985 / 0.7924
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<きょうの材料>
*フィラデルフィア連銀景況指数(10月)21:30
結果 -12.8
予想 8.0 前回 23.2
*NAHB住宅市場指数(10月)23:00
結果 37
予想 33 前回 32
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)1:00
原油 +352.4万(4億2379万)
ガソリン -26.7万(2億1883万)
留出油 -452.9万(1億1703万)
(クッシング地区)
原油 -70.3万(2200万)
*()は在庫総量
*ウォラーFRB理事
・利下げは正しい判断だ。
・0.25%ポイントの利下げを実施し、状況を観察してから判断を明確化できる
・この6週間で状況はほとんど変わっていない。
・強い成長と雇用のゼロ増加は両立しない。
・関税の不確実性とAIが企業の足かせとなっている。
・ベッセント財務長官との面談は順調だった。短時間で終わった。
・トランプ大統領とは話していない。今後話すかもわからない。
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
・生産性の伸びが大きく改善。
・これが関税によるインフレ圧力を抑える。
・企業は値上げに躊躇している。
・企業は依然として慎重姿勢を崩していない。
・低雇用・低解雇の環境が続いている。
*ミランFRB理事
・0.25%ポイントの利下げでは、必要な調整速度が鈍っている。
・経済はかなり良好な状態にあるが新たなリスクも。
・金融政策は引き締め過ぎで制限的過ぎる。
・金融政策が長く制限的であればあるほど、下振れリスクは大きくなる。
*ウンシュ・ベルギー中銀総裁
・欧州経済は回復力を見せている。
・ECBはほぼ完璧な仕事をした。
・インフレリスクはやや下方へ。
・ECBは基本的に良好な状態。
*マン英中銀委員
・総合インフレは上昇を継続。
・インフレ期待を抑制するには引き締めが必要。
・下方リスクはあるが、インフレ持続性の証拠も。
・インフレ持続性が主要な政策課題。
・今後さらなる金融市場の混乱の可能性あり。
・貿易転換は現時点ではさほど大きくない。
・英国のコスト上昇要因は最低賃金・税金・食品価格。
・物価目標と整合的な金利水準から期待値が乖離。
・インフレ急騰を無視すべきとの見解には同意しない
・企業が価格面で利益を得るリスクがある。
・消費減が物価に影響している証拠はない。
*植田総裁
・10月会合に向けてもう少し情報収集に当たりたい。
・見通しの確度が上がれば、それに応じて金融引き締め調整。
・関税の影響の発現が遅れているが、今後出てくるかもしれない。
・世界経済は強靱さあるが、引き続き不確実。
・米国の経済動向は、ここまでは強靱さ見せている。
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<明日の材料と事前予想>
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(9月)18:00
予想 2.2% 前回 2.1%(2.2%から修正)(前年比)
予想 2.3% 前回 2.3%(コア・前年比)
【米国】
鉱工業生産指数(9月)22:15
予想 0.0% 前回 0.1%(前月比)
設備稼働率
予想 77.3% 前回 77.4%
※鉱工業生産指数の発表元はFRBだが、同指数は、他の政府機関が
発表する一連のデータを基に作成されている。米政府機関閉鎖の影響で
データ基の発表がないので遅延になる可能性。
内田日銀副総裁が挨拶
ムサレム・セントルイス連銀総裁IIFの年次総会に出席(質疑応答あり)
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きょうのNY為替市場、ドル円は米株式市場の下げとともに売りが強まり、ストップ
を巻き込んで150円台前半まで一気に下落した。ドル売りの流れはあったものの、特
段の売り材料は見当たらない中、上値が重かったことで見切り売りが出たものと思われ
る。
10/2-10/10の上昇波のフィボナッチ38.2%が150.70円付近に来て
いるが、その水準を下回った。早期に戻せなければ、150円を割り込み、フィボナッ
チ50%戻しの149.90円までの下落の可能性も高まる。
9月中旬のFOMCを境に10月前半までドル高の流れが続いていたが、ここに来て
その流れに一服感が出始めている。特にドル円は、高市トレードからの円キャリートレ
ード復活の声も相まって、153円台まで急上昇していたが、一気に150円台を維持
できるかに焦点が移っている。
ドルは主要通貨に対して約1週間ぶりの安値水準まで下落。パウエル議長が今週の講
演で、追加利下げの可能性を温存するような発言を行っていたほか、米中貿易戦争への
懸念も高まっていることでドル安が復活している状況。市場では今月の追加利下げを完
全に織り込んでいるほか、12月もの利下げもほぼ確実視している状況。織り込み過ぎ
との声も一部からは出ているが、市場のFRBの利下げ期待は強まっているようだ。
米政府機関の閉鎖が3週目に入っている。当初は短期間で終了し、米経済への影響は
限定的と見ていた投資家も無視できない状況のようだ。そのこともドル安を誘発してい
る可能性が指摘されている。
ユーロドルは1.16ドル台後半に上昇。本日の上げで100日線を回復し、1.1
695ドル付近に来ている21日線をうかがう展開が見られている。一方、ユーロ円は
ドル円とともに売りが強まり、一時175円台半ばに下落。
本日、ルコルニュ仏首相に対する2件の不信任動議が提出され、否決された。首相
は、左派の社会党の支持を得るために年金制度改革を凍結すると発表し、本日の信任投
票を乗り切っている。
「短期的にユーロとフランス国債にとって好材料と受け止められているが、長期的に
は年金制度改革の撤回により財政再建がより困難になる」との声も多い。ただ、ユーロ
は引き続き国債市場の動向に左右される中、10年物のフランス国債とドイツ国債の利
回り格差も縮小しており、ひとまずユーロは安定を取り戻している模様。
ポンドドルは買い戻しが続き、1.34ドル台半ばに上昇。本日は21日線が1.3
4ドル台前半に来ており、その水準を回復している。一方、ポンド円はドル円に追随す
る形で、一時201円台まで下落。
ポンド自体は投資家のショートカバーに支えられているとの指摘がアナリストから出
ている。ポンドが今週、主要通貨に対して堅調なパフォーマンスを示しているのは、積
み上がったポンドショートを予想外に底堅い経済指標を機に解消しているからだとい
う。
火曜日の英雇用統計は一部で懸念されていたほど悪化が深刻ではないことを示し、本
日の8月の月次GDPも、予想通りではあるものの、0.1%成長を回復した。
MINKABU PRESS