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2025年06月27日(金)05時31分

NY外為市況=ドル安が優勢

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日本時間午前5時31分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  144.42 - 0.82 (- 0.56%) 145.27 / 143.75
ユーロ・ドル 1.1697 + 0.0038 (+ 0.33%) 1.1744 / 1.1655
ポンド・ドル 1.3725 + 0.0061 (+ 0.45%) 1.3771 / 1.3656
ドル・スイス 0.8003 - 0.0045 (- 0.56%) 0.8051 / 0.7978
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<きょうの材料>
【米国】
*GDP確報値(第1四半期)(前期比年率)21:30
結果 -0.5%
予想 -0.2% 改定 -0.2%
*個人消費
結果 0.5%
予想 1.2% 改定 1.2%
*GDP価格指数
結果 3.8%
予想 3.7% 改定 3.7%
*PCEコア価格指数
結果 3.5%
予想 3.4% 改定 3.4%
*米新規失業保険申請件数(6月21日週)21:30
結果 23.6万人
予想 24.3万人 前回 24.6万人(24.5万人から修正)
*失業保険継続需給者数(6月14日週)21:30
結果 197.4万人
予想 195.0万人 前回 193.7万人(194.5万人から修正)
*米耐久財受注(5月・速報値) 21:30
結果 16.4%
予想 8.5% 前回 -6.6%(-6.3%から修正)(前月比)
結果 0.5%
予想 0.0% 前回 0.0%(0.2%から修正)(除輸送・前月比)
*米中古住宅仮契約件数(5月)23:00
結果 1.8%
予想 0.1% 前回 -6.3%(前月比)
*米7年債入札結果
最高落札利回り 4.022%(WI:4.024%)
応札倍率    2.46倍(前回:2.69倍)
*デーリー・サンフランシスコ連銀総裁
・新たなデータが米労働市場の堅調さを確認。
・FRBはインフレに関する追加情報を待っている。
・利下げの可能性は秋に高まる見込み。
・政治的圧力はFRBの業務に影響を与えていない。
・インフレを2%に抑えることに非常に注力している。
・関税はインフレに一時的な影響を与えると確信。
*バーキン・リッチモンド連銀総裁
・移民の減少が失業の圧力を緩和。
・価格上昇圧力が生じる可能性はある。
・関税から雇用への圧力も発生する可能性。
・FRBがどちら方向にも過度に迅速に動くことにほとんどメリットはない。
・貿易政策の安定化には長期的な期間が必要。
・政策はそれほど制限的ではなく、消費は安定。
*コリンズ・ボストン連銀総裁
・7月利下げは恐らく早過ぎる。
・基本見通しは、年後半の利下げ再開。
・FRBは入手する情報を慎重に評価する時間的余裕がある。
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<明日の材料と事前予想>
【日本】
完全失業率(5月)08:30
予想 2.5% 前回 2.5%
有効求人倍率
予想 1.26倍 前回 1.26倍
東京消費者物価指数(6月)08:30
予想 3.3% 前回 3.6%(生鮮食料品除くコア・前年比)
【ユーロ圏】
ユーロ圏消費者信頼感指数(確報値)(6月)18:00
予想 -15.3 前回 -15.3
ユーロ圏景況感指数(6月)18:00
予想 94.9  前回 94.8
【米国】
個人所得(5月)21:30
予想 0.2% 前回 0.8%(前月比)
個人支出
予想 0.2% 前回 0.2%(前月比)
PCE価格指数(5月)21:30
予想 0.1% 前回 0.1%(前月比)
予想 2.3% 前回 2.1%(前年比)
予想 0.1% 前回 0.1%(コア前月比)
予想 2.6% 前回 2.5%(コア前年比)
ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(6月)23:00
予想 60.5 前回 60.5
ウィリアムズNY連銀総裁が討論会参加
ハマック・クリーブランド連銀総裁がイベント出席(質疑応答あり)
FRB年次銀行ストレステスト結果公表
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 きょうのNY為替市場、ドル安が優勢となる中、ドル円も143円台に一時下落し
た。NY時間に入って下げ渋ったものの、本日の144.50円付近に来ている21日
線を再び下回る動きとなっている。
 中東情勢、貿易問題などへの警戒感が後退する中、市場は再び経済のファンダメンタ
ルズに関心を移し始めている。FRBの利下げ期待や米上院で審議中の大型減税・歳出
法案に伴う米財政赤字への警戒感などが根強いドル安期待の材料となっているようだ。
 いまのところ短期金融市場では、7月の利下げの可能性は小さいものの、9月は完全
に織り込み、年末までに2回か3回の利下げで織り込みが進めている状況。本日も複数
のFOMC委員の発言が伝わっていたが、7月利下げは早過ぎるとの見解も出ていた。
一部の委員はインフレ抑制など条件次第では7月利下げの可能性に言及していたが、大
半は秋以降と見ているようだ。
 ユーロドルは1.17ドル台に上昇し、一時1.17ドル台半ばまで上昇。利益確定
売りも出て伸び悩む動きが出ているものの、1.17ドル台は維持している状況。ユー
ロドルが節目の1.20ドルに向かう上で、1.17ドルは重要なポイントとの指摘も
出ており、それだけに維持できるか注目となっているようだ。
 本日で6日続伸しているが、これは過去1年で最長。オプション市場では上向きのシ
グナルがさらに強まっており、上へのブレイクに自信を深めている。月末のリバランス
の資金フローがドル安方向に傾くとの予想が市場では多いようだ。
 ただし、モメンタムの大部分は依然としてユーロ高ではなく、ドル安に依存している
面は否めない。
 ポンドドルは1.3770ドル近辺まで一時上昇し、3年半ぶりの高値水準まで上
昇。専らドルの動きがポンドドルを支配しているが、英中銀の利下げに慎重姿勢もポン
ドを支えている。
 ただ、本日はベイリー英中銀総裁が英商業会議所主催の年次会合で講演を行っていた
が、4月に導入された給与税引き上げに伴い、英企業はそれへの対応として価格を引き
上げるのではなく、雇用や賃金を削減することで対応している兆候が見られると述べて
いた。
 給与税は労働者の所得を圧迫し、食品価格を押し上げているとの見解を示し、インフ
レのリスクは「両面がある」と警告した。雇用の正常化にはまだ時間がかかるという。
MINKABU PRESS