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2024年06月21日(金)05時42分

NY外為市況=159円手前まで上昇

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日本時間午前5時41分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  158.90 + 0.81 (+ 0.51%) 158.94 / 157.92
ユーロ・ドル 1.0703 - 0.0041 (- 0.38%) 1.0749 / 1.0702
ポンド・ドル 1.2656 - 0.0064 (- 0.50%) 1.2724 / 1.2655
ドル・スイス 0.8910 + 0.0068 (+ 0.77%) 0.8926 / 0.8832
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<きょうの材料>
【米国】
*経常収支(第1四半期)21:30
結果 -2376億ドル
予想 -2061億ドル 前回 -2218億ドル(-1948億ドルから修正)
*住宅着工件数(5月)21:30
結果 127.7万件
予想 138.0万件 前回 135.2万件(136.0万件から修正)
*住宅建築許可件数
結果 138.6万件
予想 146.5万件 前回 144.0万件
*新規失業保険申請件数(06/09 - 06/15)21:30
結果 23.8万件
予想 23.5万件 前回 24.3万件(24.2万件から修正)
*継続受給者数(06/02 - 06/08)
結果 182.8万件
予想 181.0万件 前回 181.3万件(182.0万件から修正)
*フィラデルフィア連銀指数(6月)21:30
結果 1.3
予想 4.5 前回 4.5
*米週間石油在庫統計(バレル・前週比)21日0:00
原油 -254.7万(4億5711万)
ガソリン -228万(2億3123万)
留出油  -172.6万(1億2164万)
(クッシング地区)
原油 +30.7万(3412万)
*()は在庫総量
*カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁
・インフレが2%に戻るには1、2年かかるだろう。
・金利見通しは経済の動向次第。
・米経済は驚くほど回復力があることが証明された。
・経済のファンダメンタルズは非常に力強いと楽観視。
*イエレン米財務長官
 イエレン米財務長官は、トランプ前大統領が提案した関税は消費者の負担を重くし、
米企業にも重くのしかかるとの見解を示した。長官はアトランタで会見し、「私の理解
では、これは全ての貿易相手国と全ての貿易に影響を与える」と述べた。
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<明日の材料と事前予想>
【英国】
GfK消費者信頼感調査(6月)08:01
予想 -16 前回 -17
小売売上高(5月)15:00
予想 1.5% 前回 -2.3%(前月比)
予想 -0.5% 前回 -2.7%(前年比)
予想 1.6% 前回 -2.0%(除自動車燃料・前月比)
予想 -0.7% 前回 -3.0%(除自動車燃料・前年比)
公共部門ネット負債(5月)15:00
予想 147億ポンド 前回 196億ポンド
製造業PMI(速報値)(6月)17:30
予想 51.0 前回 51.2
サービス業PMI(速報値)(6月)17:30
予想 53.2 前回 52.9
【日本】
消費者物価指数(5月)08:30
予想 2.8% 前回 2.5%(前年比)
予想 2.6% 前回 2.2%(生鮮食料品除くコア・前年比)
【ユーロ圏】
ドイツ製造業PMI(速報値)(6月)16:30
予想 46.3 前回 45.4
ドイツ非製造業PMI(速報値)(6月)16:30
予想 54.5 前回 54.2
ユーロ圏製造業PMI(速報値)(6月)17:00
予想 47.9 前回 47.3
ユーロ圏非製造業PMI(速報値)(6月)17:00
予想 53.6 前回 53.2
【カナダ】
小売売上高(4月)21:30
予想 1.0% 前回 -0.2%(前月比)
予想 0.5% 前回 -0.6%(コア・前月比)
【米国】
PMI製造業(速報値)(6月)22:45
予想 51.0 前回 51.3
非製造業PMI
予想 53.4 前回 54.8
コンポジットPMI
予想 N/A 前回 54.5
景気先行指数(5月)23:00
予想 -0.3% 前回 -0.6%(前月比)
中古住宅販売件数(5月)23:00
予想 408万件 前回 414万件
ナーゲル独連銀総裁、G30春季総会出席
EU財務相理事会
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 きょうのNY為替市場、ドル円は上値追いが続き、159円手前まで上昇している。
4月の財務省による介入直前の水準を回復して来ており、介入警戒感も高まりそうな位
置に来ている。しかし、非常に落ち着いた値動きでの上昇で、財務省の言う「過度な変
動」にはあたらない。
 朝方発表の米経済指標は概ね弱い内容となり、特に米住宅着工件数は2020年6月
以来の低水準となっていた。FRBの年内利下げ期待を裏付ける内容ではあったもの
の、米国債利回りが上昇しており、ドル円も追随した模様。
 また、根強い円安がドル円をサポートしている状況に変化はない。株式市場が堅調に
推移し、リスク回避の雰囲気もないことや、日銀は先週の決定会合で国債購入減額の方
針こそ示したものの、具体策は次回に持ち越しており、利上げも含めて、市場が考えて
いるほど、正常化に前のめりでもなさそうだ。
 きょうはカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁の発言が伝わっていたが、インフレが
2%目標に戻るには1-2年はかかるとの見通しを示していた。同総裁はこれまでタカ
派な発言をしていたが、先週のインフレ指標とFOMCを境にタカ派トーンはやや後退
させているものの、利下げには慎重な姿勢を垣間見せている。
 ユーロドルは戻り売りが優勢となり、1.07ドルちょうど付近に値を落とした。今
週に入って買戻しが見られていたが、きょうの下げで6月以降の下げトレンドの継続が
確認されている格好。ユーロ自体の売り材料は見当たらないが、本日の英中銀の金融政
策委員会(MPC)で利下げの可能性が暗示されていたことや、スイス中銀が予想外の
利下げを実施したこともユーロを対ドルで圧迫している面がありそうだ。
 IMFはきょうユーロ圏経済に関するレビューを発表。IMFはその中で、EUの新
たな財政ルールは高水準の債務と大幅な財政赤字を抱える国々が財政再建のために実質
かつ政治的な努力をしなければ機能しないと指摘した。
 新しいEUのガバナンスの枠組みは多くの加盟国に大幅な財政調整を要求し、想定通
りに実施されるには持続的な政治的支援が必要だと言及している。なお、フランス、イ
タリアをはじめとする5カ国は多額の財政赤字を抱えているとしてEUからけん責処分
を受けていた。
 ポンドドルは売りが優勢となり、1.26ドル台に再び下落。前日は21日線の回復
を試す動きも見られたものの上値を抑えられた格好。100日線が1.2640ドル付
近に来ており、目先の下値メドとして意識される。
 きょうは英中銀が金融政策委員会(MPC)の結果を公表していたが、予想通りに政
策を据え置いた。ただ、9名の委員のうち、ディングラ委員とラムズデン副総裁の2名
が利下げを主張していたほか、据え置きを支持した委員の間でも、ベイリー総裁を含
む、一部の委員は据え置きがぎりぎりの決定だったことが示唆されている。
 前日の英消費者物価指数(CPI)でサービスインフレが驚くほどの強さを示してい
たものの、総選挙後の8月には利下げ支持に回るメンバーが増える可能性がありそう
だ。
MINKABU PRESS