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2025年06月18日(水)05時35分

NY外為市況=ドル高が優勢に

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日本時間午前5時34分現在での主要通貨は以下の通り。
           直近値 前日のNY17時比 高値 / 安値
ドル・円  145.28 + 0.53 (+ 0.37%) 145.38 / 144.41
ユーロ・ドル 1.1482 - 0.0079 (- 0.68%) 1.1580 / 1.1475
ポンド・ドル 1.3424 - 0.0154 (- 1.13%) 1.3591 / 1.3415
ドル・スイス 0.8168 + 0.0029 (+ 0.36%) 0.8172 / 0.8120
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<きょうの材料>
【米国】
*米小売売上高(5月)21:30
結果 -0.9%
予想 -0.6% 前回 -0.1%(0.1%から修正)(前月比)
結果 -0.3%
予想 0.2% 前回 0.0%(0.1%から修正)(除自動車・前月比)
結果 -0.1%
予想 0.3% 前回 0.1%(0.2%から修正)(除自動車/ガソリン・前月比)
結果 0.4%
予想 0.3% 前回 -0.1%(-0.2%から修正)(コントロール・前月比)
*米輸入物価指数(5月)21:30
結果 0.0%
予想 -0.2% 前回 0.1%(前月比)
*米鉱工業生産(5月)22:15
結果 -0.2%
予想 0.0% 前回 0.1%(0.0%から修正)(前月比)
*米設備稼働率(5月)22:15
結果 77.4%
予想 77.7% 前回 77.7%
*NAHB住宅市場指数(6月)23:00
結果 32
予想 36 前回 34
*米国、イラン攻撃に参戦との憶測が再燃
 トランプ大統領はワシントンで国家安全保障チームと会合を開き、中東で激化する紛
争について協議したと伝わっている。これにより、米国がイスラエルによるイラン攻撃
に参戦する可能性があるとの憶測が再燃。トランプ大統領はG7サミットを途中で離
脱。
*トランプ大統領
・イランに「無条件降伏」を要求。
・最高指導者がどこに隠れているかは完全に把握。
・彼を簡単に標的にできるが、いまのところわれわれは実行しない。
*カーニー首相
・カナダはロシアの40以上の団体に制裁措置を講じる。
・ウクライナに20億カナダドルの新たな軍事支援を行う。
・ウクライナに23億カナダドルの新たな融資を行う。
*ビルロワドガロー仏中銀総裁
・われわれは好位置にあり、2%目標にほぼ到達。
・われわれは柔軟かつ現実的な対応をすべき。
・必要に応じて迅速に対応すべき。
・政策決定においてユーロの為替レートも分析すべき。
・原油価格の影響にも注目すべき。
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<明日の材料と事前予想>
【NZ】
経常収支(2025年 第1四半期)07:45
予想 -22.0億NZドル 前回 -70.37億NZドル
【日本】
通関ベース貿易収支(5月)08:50
予想 -8978億円 前回 -1156億円
予想 -3506億円 前回 -4089億円(季調済)
機械受注(4月)08:50
予想 -9.5% 前回 13.0%(前月比)
予想 4.9% 前回 8.4%(前年比)
【英国】
消費者物価指数(CPI)(5月)15:00
予想 0.3% 前回 1.2%(前月比)
予想 3.3% 前回 3.5%(前年比)
予想 3.5% 前回 3.8%(コア・前年比)
小売物価指数(RPI)(5月)15:00
予想 0.1% 前回 1.7%(前月比)
予想 4.2% 前回 4.5%(前年比)
予想 4.0% 前回 4.2%(前年比・除くモーゲージ利払い)
※生産者物価指数の公表一時中止、夏に再開予定
【ユーロ圏】
ユーロ圏経常収支(4月)17:00
予想 N/A 前回 509億ユーロ(季調済)
ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(5月)18:00
予想 1.9% 前回 2.2%(前年比)
予想 2.3% 前回 2.3%(コア・前年比)
【米国】
住宅着工件数(5月)21:30
予想 135.8万件 前回 136.1万件
住宅建築許可件数
予想 142.9万件 前回 142.2万件
新規失業保険申請件数(06/08 - 06/14)21:30
予想 24.4万件 前回 24.8万件
FRB政策金利(FOMC)(6月)19日3:00
予想 4.25~4.50% 前回 4.25~4.50%
訪日外客数(5月)
マクレム加中銀総裁が講演
中国年次金融会議(上海、19日まで)中国人民銀総裁ら金融当局トップ参加
サンクトペテルブルク国際経済フォーラム(21日まで)プーチン露大統領挨拶
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 きょうのNY為替市場、ドル高が優勢となり、ドル円は145円台を再び回復した。
145円台にはオプション絡みなどの上値抵抗も観測されていたが、市場は中東情勢を
再び意識しており、ドル円を下支えしている。
 原油相場も急伸。トランプ大統領はG7サミットを途中で離脱し、ワシントンで国家
安全保障チームと会合を開き、協議したと伝わった。これにより、米軍がイスラエルに
よるイラン攻撃に参戦する可能性があるとの憶測が再燃している。トランプ大統領はイ
ランに「無条件降伏」を要求。最高指導者のハメネイ氏がどこに隠れているかも完全に
把握していると述べていた。
 本日からFOMCが始まり、明日の現地時間の午後に結果が発表され、今回は据え置
きが確実視されている。先週のインフレ指標が予想を下回り、市場は年内の利下げ期待
を高める動きも見られているものの、関税の影響を見極めたいFRBは利下げへの慎重
姿勢を変えないと見られている。中東情勢の緊迫化もそれに加わっている格好。今回は
FOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)も公表されるが、年内1回の利下げに
予想を変更すると見られている。3月時点は2回だった。
 ユーロドルは1.14ドル台に下落。ユーロドルは1.16ドル台で強固な上値抵抗
に直面し、オプション絡みの防戦売りも多数観測され、さらなる上昇の構造的な障害と
なっているとの指摘も出ていた。ヘッジ目的のフローがこの水準での抵抗を一層強めて
いるという。過去2週間に渡る力強い上昇にもかかわらず、ユーロドルは1.16ドル
台を定着させることができていない。
 本日はビルロワドガロー仏中銀総裁の発言が伝わっていたが、ECBは、政策金利を
決定する際に原油価格とユーロの変動を考慮すべきだと述べていた。それらの変動はイ
ンフレに影響を与えるため、金融政策の判断に組み込む必要があると指摘した。ECB
は現時点で金利を2.00%に当面据え置く見通しで、当局者らは米国との貿易交渉の
結果を見極める姿勢を示している。
 ポンドドルも戻り売りが優勢となり、1.34ドル台前半まで下落。今週はFOMC
のほか、木曜日に英中銀の金融政策委員会(MPC)の結果も公表される。今回は据え
置きが確実視されており、今後のヒントが注目されるところだが、英中銀は追加利下げ
に慎重姿勢を示すものと見られている。
 しかし、米大手銀のストラテジストは、英中銀は下半期から利下げペースを加速させ
る可能性があるとの見方を示している。世界的な関税の影響が顕在化するにつれて、英
国のインフレは鈍化し、成長も弱まる可能性があるという。政策金利は8月、9月、1
1月の利下げで、年末までに3.50%まで低下させると引き続き見ているようだ。
MINKABU PRESS